「BROMPTONとの旅|03.初ミニベロ旅におススメ!1泊2日旅
(このシリーズは「ミニベロ旅の戸口にいる方」(初心者)向けにお送りしております)


●「初めてのミニベロ旅」どこに行くか?

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2泊3日で出かけられる人なら「とりあえず沖縄にでも飛びましょう!」と言いたいところ。

・初日は那覇市内走って市場を散策、晩ごはん食べる。

・2日目は座間味島渡って走り、慶良間の海を堪能(*v.v)。。

・3日目は首里城に登って見聞を広め、帰路につく。

これだけで100%愉しめる! 雨さえ降らなければ!






でも、2泊3日パッと休めない人もいよう。

また、沖縄に飛ぶにしてもマイルがたまってなければ旅費もそこそこかかる。

よって、「週末1泊2日旅で出来る範囲で」最高の初ミニベロ旅をしたい人も多いハズ。

1泊2日は限られた時間。

けれど、見知らぬ土地を走り、くたびれたカラダでどこかの町に辿り着いて投宿、地場の食・酒で1日の労をねぎらいつつぐっすりと休み、翌日、朝を迎えて再び旅をスタートする体験はできる!

それらこそ、ミニベロ旅を構成するロマン(*v.v)。。の大きな要素!

1泊2日で行き来が可能な範囲で、これが可能なエリアを探し出す必要がある








●・・・と、言っても、多分たくさんあると思う!
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僕ごときが語るまでもなく、皆さん、パッとアタマに浮かぶところはたくさんあるハズ!

でも、一応僕のブログなので、現在の僕のアタマに浮かぶ場所を3つほどご紹介したい。








●初ミニベロ旅におススメ!「1泊2日旅」3コース
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この記事シリーズでイメージしている「ミニベロ旅の戸口にいる人」は「最低1日30~40kmは走れる人」。ある程度の走行キョリがあったほうが愉しめると感じる。

また、ブログの読者さんは東京~大阪の範囲の方が多いみたいなので、東京・大阪の両都市からも行き来可能で、程よいキョリを走れる場所をピックアップしてみた

勿論、いずれのコースも、僕自身何度も走っている。

東から順番にご紹介しよう。







①浜名湖周辺「東三河・遠江横断コース」
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<モデルコース全長>
約90km。

<モデルコース概要>
愛知県蒲郡市から出発、蒲郡近くの景勝地「タケシマ」を探索した後、東海道の宿場「二川宿」を経て太平洋に到達、その後、浜名湖岸の自転車専用道などを走って「かんざんじのまち」に投宿。翌日は浜名湖岸を走り、三ケ日付近でみかん狩りなどを愉しみつつ新居宿まで走破して終了。

<初心者情報>
蒲郡から投宿予定地「かんざんじのまち」までは60km近くある。自信のない人は「二川宿」最寄りの二川駅から走り出してもいい。その場合、初日のキョリは30km足らずとなる。




(タケシマ付近)
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三河湾に浮かぶ小さな島で、由緒ある神社が鎮座している。

島には橋がつながっていて、カンタンに渡る事ができる。

独特の景観がある景勝地だ




(二川宿)
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全国的に珍しい江戸時代の「本陣」が遺る宿場。この本陣はなかなか見どころがある。

この二軒隣りにあるお肉屋さんのコロッケやメンチがとてもおいしい






(かんざんじのまち)
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曹洞宗「舘山寺」の前に昭和30年代に開けた温泉地。

湖岸線を走って舘山寺温泉が視界に入ってくると「なんか旅してる気分」になれる。

結構人気があるようで、「直前思い付き型」の僕は一度も予約を取れたことがない。

宿泊料金はやや高めなので、予算感によっては周辺でビジホなどを予約してもいいだろう。

なお、この地域の主な名物は「うなぎ」「みかん」「ふぐ」だ!


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その他
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名古屋からは勿論、東京からやってきて10時頃からのスタートで全く問題ない。

大阪からは「来るほどのものでもない」様に思う(琵琶湖があるから)。

浜名湖は旅気分を愉しめる好スポットと思う(→関連記事



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予算
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電車代+宿泊代12,000円+食費5,000円として

名古屋出発の場合 2万円弱

東京出発の場合 3.5万円前後※新幹線利用








②木曽路満喫コース
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<モデルコース全長>
100km強

<モデルコース概要>
長野県塩尻市の「贄川(にえかわ)宿」を出発して岐阜県中津川市「馬籠(まごめ)宿」を経て、JR落合川駅をゴールとするコース。ここは「木曽路」と呼ばれる街道筋で、全国の旧街道で唯一「江戸時代の面影を遺す」と言われ、ところどころ往時の道沿いを走る事も可能。
特にそれが顕著なのが出だしと最後にある2つの峠。道中、見どころだらけのこの旅の中でもハイライトといえる場所でもある。


<初心者情報>
2つの峠道(遊歩道)を愛車を押し上げて行くのは現在の僕でも結構キツイ。
よって長野県木祖村「薮原(やぶはら)宿」をスタートして同南木曽町「妻籠(つまご)宿」までのショートコースを基本的におススメする。薮原宿~妻籠宿の区間は「完全なる下り基調」でめちゃラク。
※ショートコースでも木曽路旅は十分に愉しめる。





(贄川関所)
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スタートとなる贄川駅のすぐ近く、贄川宿の入口部分にある復元・移設の関所。木曽路にはこの他福島宿にも大きな関所がある。

贄川までの移動方法は東京からであれば新宿発の特急「あずさ」(塩尻で普通電車に乗り換え)、名古屋・大阪からであれば特急「しなの」(木曽福島で普通電車に乗り換え)となる。いずれも、始発の特急で来る事が望ましい。









(奈良井(ならい)宿)
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贄川の次の宿場で、馬籠、妻籠に匹敵する一大観光地。江戸時代の町並みがよく遺っている。

この後に控える「鳥居峠」(1197m)はかなりの難所だが、旧道を歩くと、次の宿場「薮原」の特産品であるお六櫛(おろくぐし)の材料となる樹木の林の中を抜ける山道があり、とても趣深い(*v.v)。。

ちなみに、鳥居峠(遊歩道)を越えるのが厳しい人は長いトンネルで鳥居峠をくぐる事も可能。それなりに体力は使うけれど、押し歩きすれば誰でも越えることはできる。






(福島宿)
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薮原、宮ノ越の次の宿場。

このあたりに到達する頃は夕方になっている可能性が高い。

東京発の場合は贄川のスタートが11時過ぎになるから、季節によっては福島宿手前の宮ノ越宿あたりで夕暮れになる場合もある。

投宿地としておススメなのは福島宿。町として栄えていて選択肢が多い。







(小野の滝)
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国道19号沿いにある滝。

この先、須原宿、野尻宿、三留野宿と駆け抜け・・・





(妻籠宿)
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江戸時代の建物がそのまま遺る妻籠(つまご)。

ここが運命の分かれ道。

古道の山道で馬籠峠を越えて木曽路南端の宿場「馬籠宿」まで行ってコンプリートするもよし(それなりの覚悟は必要な道である)、ここから現代道でダム湖を渡りJR田立駅へエスケープするもよし。

馬籠宿をクリアしてJR落合川駅に行く場合も、短絡してJR田立駅に行く場合も、帰り道は名古屋方面への移動になる。

翌日の仕事に備え東京に21時前までに帰りたい人は、落合川17:47発の電車に乗ればいい。

「のんびり観光」とまでは行かないが、それなりにのんびり押し歩きしても16時頃には着けると思う。

地域の名物はおそば、すんき、川魚、五平餅、くりこわめし(馬籠付近)などだ!




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その他
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逆走すると80km続くのぼり基調のコースになる。初心者には絶対におススメしない。


木曽路(現代の国道19号)は乗用車・トラックとも交通量が半端なく、危険だらけで風情は乏しい。走るべきは「旧中山道」と書かれている古い道だ。出かける前に、ちゃんとルートを確認してナビなどに設定しておくことをおススメする。

木曽地域全体に言えることだが、ネット対応が不十分な宿泊施設が多く「じゃらん」などでは空き宿が見つからないケースも多い。その地域の観光協会や村役場に問い合わせする事をおススメする。例えば、木曽町付近なら木曽おんたけ観光局

鳥居峠遊歩道は2021年11月1日現在、豪雨災害の影響で通行止め(地元の人は通ってる。自己責任にて)。

鳥居峠、馬籠峠とも頂上までの時間は2時間程度見ておけば安心。チャリを持っている分、普通の徒歩より時間がかかる事を覚えておこう。

木曽路もまた、走る度に好きになっていくエリアだ(→関連記事


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予算
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予算(電車代+宿泊代6,000+食費5,000円)

名古屋出発の場合 1.7万円弱※行き・特急利用

東京出発の場合 3.1万円前後※行き・特急利用、帰り・新幹線利用

大阪出発の場合 2.8万円前後※新幹線利用







③ビワニブンノイチコース
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<モデルコース全長>
約95km。

<モデルコースの概要>
風光明媚な琵琶湖の北西を駆け抜け、国内屈指の名刹・石山寺へ向かうコース。途中、今津の港からチクブジマへ渡るなどのクエストも取り入れて、湖国の旅をしっかり味わう。ルートを紹介する写真、季節感がバラバラで申し訳ないけれど、もう何度も何度も走っている、ホントにすばらしい場所。

<初心者情報>
これといった注意点も無い。石山寺は「ちょっとした山」で、長めの急階段がある。疲れてしんどい場合、「JR石山駅で終了」という方法もある。





(海津大崎)
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永原駅から間もなく湖岸沿いの道を通り、一路、高島をめざす







(海津のまち)
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石垣の景観がすばらしい。

この先、高島市内の古い町は、石垣にしろ水路にしろ、味がある風景が多い。





(知内川)
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知内川に沿って湖を離れてしばし北進すると・・・





(メタセコイア並木)
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マキノピックランドのメタセコイア並木へ行ける

クルマで来た人の多くは駐車場付近でウロウロしているので、ミニベロの機動力を活かしてちょっと離れるとこういう写真が撮れる♪

この後、湖岸の「今津のまち」に戻ったら港から船に乗る。





(チクブジマ)
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琵琶湖の北方に浮かぶ小さな島だ。

急峻な島全体が神社の境内になっていて、三次元の探検が可能だ!





(安曇川河口付近)
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のんびりした水田地帯

近くには「針江」という湧水地帯があり、こんこんとわき出す泉や水路が目立つ。

新旭駅にある「びわ湖高島百貨店」には高島市の特産物が集まっていて、帆布を使った様々な製品や、高島晒(ちぢみ)の作務衣や甚兵衛、扇子(国産扇子の骨組みの9割は高島の職人が手作業で作っている)などを購入できる。かなりおススメ。

そんな時間の過ごし方をしていると、新旭~大溝(近江高島駅付近)で夕暮れになると思うので、投宿する。






(石山寺)
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翌日は、道路が混みあう前に雄琴温泉や大津市内を抜けて、石山寺まで移動。

747年に創建された古刹。

平安期には火災なども発生してしまったが、戦国時代においても本堂、多宝塔、鐘楼など主要な建造物が免れており、とにかく古い建物が圧倒的に多い。






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(桂灰石と多宝塔)
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山ひとつがお寺となっている石山寺。

檀家がいないお寺で、山ひとつまるごとお寺なのにも関わらず、お墓が無い(源頼朝の墓などはある)。






(八大龍王社)
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その敷地内に様々な見どころがあって、何度でも、何時間でも愉しめるくらい。

歴史やお寺に関心がある人なら3時間以上見学できると思うし、全く関心が無い人でも丸1時間は愉しめるほど。

また、山門前には小さいながらも門前町があり、当地ならではの味を愉しむことも出来る

石山寺の見学が終わって時間に余裕があるなら、琵琶湖から流れ出る瀬田川沿いをのんびりポタリングしてもいい。

最後はJR石山駅にゴール。

この土地の名物は、ビワマス、ホンモロコ、鯖寿司、近江牛、瀬田しじみ(石山寺)、などだ!




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その他
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出だし、永原駅近くでちょっとした上りがあったかも。あとは殆ど平坦地。



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予算
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予算(電車代+宿泊代8,000円+食費5,000円)

名古屋出発の場合 2万円前後※帰りのみ新幹線利用(京都経由)

東京出発の場合 3.8万円前後※往復新幹線利用

大阪出発の場合 1.6万円前後









●今回選んだ3コースの共通点は
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●「上り」の徹底排除コースということ(木曽路コースのフルバージョンを除く)。

これがあり過ぎると、ミニベロ旅を嫌いになってしまう可能性が高い。

その他、

●電波が届く範囲を選ぶ(いざという時タクシーを呼べる)

●未舗装路は走らない(つかれる・トラブルが増える)


というのもポイントだ。

これらを満たせば、愛車で気持ちよく走ることは可能





(つづく)



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