●舞鶴(マイヅル)・・・(*v.v)。。
なんて優雅で美しい名だ(*v.v)。。
きっと鶴が多い土地柄で「鳴きかわし」がよく見られたことからそう呼ばれるようになったのであろう・・・などと勝手に想像していた。
実際は全然違う。
この土地は江戸時代時代末まで「田辺(タナベ)」というよくある地名で、他地域との重複でややこしい・・・という理由で、田辺城の別名「舞鶴城」から名前をもらい「舞鶴」と呼ぶようになったそうな。
田辺城が舞鶴城と呼ばれたのは遠くから櫓や城壁を見た時に鶴が舞っている様に見えるからとの事。姫路城(別名「白鷺城」)みたいなものか。
●まあ、とにかくチェックインだ
結構な疲労を感じるが、早くしないとお目当ての立ち寄り施設が閉まってしまう!
投宿先「シーサイドホテルパルコ」に飛び込み、光がよく差し込む明るいフロントでチェックイン!
スタッフさんはとてもフレンドリーで気持ちよく、古い建物も丁寧に手入れされていて気持ちいい。
『いつもの画一的で味気ないビジホよかこういうホテルの方がよっぽど旅気分でいいな~♪』
しかし。
6Fに上がって自室のドアを開けて一歩踏み込むとどよんとした空気が押し寄せてきた
「え・・・???」
思わずヨタヨタと後退、廊下で尻もちをつく。 そして、僕の目の前で重いドアがガチャンと閉じた。
むせかえる様な臭気。。。
「???」
⑤2日目後半(舞鶴、このホテルで安眠できるの?)
●勇気を振り絞って再び部屋に入る
なんと、喫煙ルーム!?
あわててフロントに電話する
KOU:「すみません、僕、禁煙部屋指定してませんでしたっけ?」
フロントの女の子:「え?ちょっとお待ちを・・・・・・いえ、その様なご指示は頂いておりませんが」
うわあ、僕のミスか!
あいにく禁煙室は満室で部屋の交換は出来ないという。
フロントの女の子:「・・・いつも換気して消臭剤もかけてますし、それほどのお臭いでもないかと思うのですが・・・」
うーん、この部屋の臭いは絶対にその範疇を越えていると思うぞ
だけど、僕が禁煙室の指定をし忘れたのだから駄々をこねても仕方ない
●窓を全開にして、部屋中に消臭スプレーをぶっかける
・・・ダメだ、部屋の空気が入れ替わったところで部屋に染みついた臭いの方が優勢
このまま窓全開で出かける事にしよう
ピカピカに清潔だが、やはりヤニ臭い風呂で3分で全身を洗い、急いで着替えて外に出て深呼吸フゥ
「・・・ん?」
・・・着替えたばかりの服が、もう、かすかにヤニ臭いウヘェ
夜、この部屋に戻ってきて寝られるかどうか、自信がない・・・
●取り急ぎ、港の「赤レンガパーク」へやってきた
舞鶴といえば、ここには来ておかないとな
ええと、赤れんがパークの資料によると・・・
舞鶴市には、1901年(明治34年)の旧海軍舞鶴鎮守府の開庁以降、明治期から大正期にかけて建設された赤れんが建造物が数多く残っており、なかでも北吸地区の赤れんが倉庫群は、全12棟のうち8棟が国の重要文化財に指定されるなど、わが国でも有数の歴史的価値の高い赤れんがの建築群です・・・フムフム
●残念ながら到着と同時にクローズ時間になってしまったが・・・
倉庫前のカフェスペースはまだやってるらしい。
仕事用シャツをよく購入する店と同じ名前のお店で、親近感がわく
●5~600円ぐらいでラズベリーのノンアルドリンクを購入
今日もまだまだ氷入りのドリンクが嬉しい程度の気温。
チュー(´ε`)っとドリンクを吸い込みながら、改めて景色を眺める。
なかなかのんびり落ち着いていい感じ。
横浜の赤れんが倉庫を思い出したりするが、棟数が多い分「没入感」があって、明治時代にタイムトリップしたみたいだ。
『あー、去年も今年も横浜のオクフェス行ってないな・・・』
コロナがひと段落ついたなら、横浜のオクトーバーフェストで旅好きなBROMPTONオーナーの飲み会開いたら面白いかな。
あるいは、この舞鶴のような赤レンガ倉庫ある港町で同じようなイベントがあれば、それでやってもよさそう。
日本全国にはBROMPTON駆って面白い旅してる人がまだまだいるかも知れないし、BROMPTON駆って旅してる外国人で日本滞在中の人もいるだろう。
ちょっと「いい感じの旅感」ある楽しい飲み会が出来そうじゃないか
●そういう事を考えられるのも、キミのおかげだ
ホント、キミは凄い相棒だよ
キミが僕を色々な場所に連れ出してくれた。
2013年にキミがウチに来た時、国内も海外も、まさかこんなにあちこち旅するなんて思ってもみなかった。
●港を見に行ってみる
ここ東舞鶴は海軍の鎮守府(チンジュフ=いわゆる司令部)だった港。
現在は海上自衛隊基地で、当然護衛艦だらけだ。
僕は軍艦より客船や貨客船に「ロマン(*v.v)。。」を感じるのだが、さすがにこの港に客船はいないか・・・
・・・おや、あの船は・・・
●うおおっ!!
南極観測船しらせ(2代目)!
2009年に就役した最新の第4代南極観測船!
極地
分厚い氷を割って自らの行く手を啓開しながら進むこの船は、超深海調査船と並び、地球上の旅世界の究極手段の一つではないだろうか!?(他方、南極には空路でフツーに入れるけれど)
横須賀と南極を往復しているとばかり思っていたけど、舞鶴にも来ることもあるんだなあ
東舞鶴港は海軍ゆかりの見学地が多く、遊覧船で回れるようだ。
その区画の中に・・・
フェリーふ頭があるぞ
なるほど、ここから小樽まで船で旅出来るんだな。
あれか。
僕が何回か利用している太平洋フェリーより小さい筈だが、遜色ない大きさにも見える。
一度利用したいとは思うが、その船旅の時間があるならば、近場のアジアあるいはロシア沿海州への船旅を、多分僕は選択するだろう。
●街なかも少しポタしてみる事にしよう
市内にはけっこう立派な全天候型アーケードの通りがいくつかあるらしい。
めぼしいお食事処もいくつかはありそうだが、例によってなかなか「ココ!」という店を見つけるのには苦戦する。
●しかし、実はホテル前で見つけていたのだった
いつもポタで利用する価格帯の店より1ランク以上高そうだが、せっかくおなかも空かせてきているし、いいもの食べたい気分!
「ごめんくださ・・・」
ん?張り紙??
●ああっ
満席!
そっか、人気店なら当然こういう事もあるわけか!
●市内で目を付けていたもうひとつの店に戻る
こっちのお店もコロナ対策で満席状態になっていたが、少し待ったら入店出来た
「卑弥呼(ヒミコ)」というお店らしい。
なかなかよさそうじゃないの。
生け簀もある。
これで「実はセントラルキッチンですテヘッ」とかで、1日目の飲み屋みたいに醤油以外に何の味もない刺身とか出してきたら、逆に大したものだ。
板場に面したカウンター席に着席。
メニューを見ても十分期待できそう
とりあえず、ウーロンハイを注文。
お通しもなかなか気の利いた感じで嬉しい
では、いただきます(*v.v)。。
グビグビグビ・・・・><;
かーっ、効くぅ>▽<;!!!
BROMPTON旅に出ると毎回思う(*v.v)。。
これだけ美味しいお酒が飲めるのは、あのバカげた作業(BROMPTONで110キロとか120キロとか走ってきたこと)のおかげに他ならない。
クルマ、飛行機、電車などをフツーに活用した旅でもごはんは勿論美味しいが、それより一回り美味しく感じるのが「自力で移動した旅(チャリ、徒歩、他)」だと思う。
軟骨のからあげ柚子風味も・・・モグモグ(*v.v)。。
ローストビーフも・・・
大変美味しゅうございます(*v.v)。。
このお通しだけで、ウーロンハイ1杯十分いけちゃうな・・・。
●やはり、旅先では日本酒が飲みたくなる
舞鶴のお酒は・・・「池雲」というものがあるらしい。
これを頂くか・・・
いや、とりあえずウーロンハイをもう一杯!
海鮮サラダ。
とても華やかで見た目にも美味しそう!
イクラが載ったサラダは久々。
スパイシーなソースがシャキシャキの千切り大根とよく絡み、とても美味しゅうございます(*v.v)。。
●しめ鯖は僕の大好物
板さん:「炙りましょうか?」
お醤油につけて頂く(*v.v)。。
ぐう、身と脂と醤油が交わって、強烈な美味しさがお口の中に広がっていく!
さすが、鯖街道の鯖は伊達じゃないって事か。
ウーロンハイがよく進むグビグビ
●三種盛り
自分で好きな魚を選べるようだった。
判りやすくネームプレートが付いているぞ・
昨日のチェーン居酒屋では刺身の味が全く感じられず一瞬本気で「コロナ」を疑ったが、今宵のお刺身は「マジで美味い!!」
程よく寝かせているんだろう。
ねっとり、もっちりした魚自体の濃厚なお味が舌の上で花開く(*v.v)。。
「池雲」はお品書きのとおり、スッキリしていてとても飲みやすい
お刺身とよく合って、交互に味わっているうちに愉しくて笑けてくるくらい。
そして、自力でくたびれる旅をしてきた後、無事、こうやってその土地の食を愉しむ事の安心感・満足感は間違いなくあると思う。
『おそらく、旅におけるもっとも根源的な満足感の一つは、晩ごはんなのであろう(*v.v)。。』
時刻は19時20分。
まだまだのんびり過ごせる
座ってるのがカウンター席だからかも知れないが、わりと1人客が多いようでもあった。
男性、女性問わず、30~40代と思しきお客が魚料理と思い思いの酒を注文して、のんびり愉しんでいる。
スタッフもとてもフレンドリーで、好感が持てる
●秋の味覚として頂いておきたいものは、やはりコレだろう
当然、頼んでおいた。
土瓶のフタをとると、小気味よく鼻をくすぐる様な香りがふうわりとたちのぼった。
松茸の土瓶蒸し
スダチを絞って・・・
いただきます!
パク、モグモグ(*v.v)。。。。。。。。。
・・・ああ、もう、季節の恵み、その土地の恵み、伝統的な料理文化やら、色々な味わいが混ざったお味で・・・
大満足
お汁を頂きながら思う(*v.v)。。
『ポタ旅ってやっぱりいいなあ』
日中の「懲りた懲りた」が夜になるとすっぱり洗い流されてしまう、そんな中毒性が、この趣味にも間違いなくある。
●はふぅ~♪
いい感じに酔っ払い、BROMPTONくんを押しながらノタノタと町を歩く。
コロナの影響か町はだいぶ暗い。
焼き鳥やさんその他の飲み屋が一応開いているけれど、あれだけ美味しいもの食べたし、もういいかな・・・。
おっと、オシャレなワインの店とかもあるようだ。
日本酒飲んだ後にワインとか飲んでも大丈夫なのかな。
僕はワインは美味しさがよくわからなくてあまり興味がないが、以前は日本酒もそうだったし、何年か後にはワインも好きになっているのかも知れない。
●新日本海フェリーのふ頭が見えた
夕方調べたタイムスケジュールだと、舞鶴出航はあと2時間後の23時だったっけ。
やっぱり、僕は船旅に飛行機旅や鉄道旅以上の旅情を感じるな
ホテルに隣接したコンビニで少量のおつまみとドリンクを購入(´ε`)~♪
今日は明日に備えて一刻も早く寝るに限るが、ちょっとだけ、追加の晩酌も楽しみたい。
しかし・・・
●すっかり忘れてた
やっぱ、窓開けてるくらいではどうしようもないな
部屋をこれだけ臭くしようとしたら、窓閉め切って相当の本数を相当の年月吸い続けないと難しいんじゃないだろうか
僕はタバコを吸った事が一度もないのでよく判らん。
ムダだと判っていても、消臭スプレーをばらまかずにいられない
よくみんな、こんな部屋で眠れるよ。
窓閉め切ってエアコン回してみたが、やはり余計に臭くなるだけでどうしようもない
蚊が入ってきそうでイヤだが、窓を全開放してとっとと寝てしまうことにする。
さて、明日は旅の3日目。
この旅で最も長い160km~170㎞程度のキョリを1日で走る事になる。
勿論、今まで練習ポタなどでも走った事もないし、走破できたとすれば過去走った最長キョリ(たしか140km弱)を30kmほど更新する事になる。
旅の中で1日だけとはいえど、伝説のブロンプトンマスターの旅にも比肩するレベル。
果たして僕に出来るだろうか?
体力は、ヒザは、気力は持つのか?
なにより一番の心配、それって楽しいのか?
・・・・・・それは、やってみないと判らない事だ(*v.v)。。
そして「やる」為にも僕は早く眠らなければならない。
・・・鼻につくすえた臭いにイライラしながらも、日中の疲労とアルコールの回り、そして、時折聞こえてくるかすかな「波の音」に誘われ、思ったよりも時間かからず、僕は意識を失っていった・・・zzz
(つづく)
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