●2020年8月14日(金)14:10
「待たせたね、BROMPTONくん」
ここは関ヶ原沿い不破関近くの喫茶店の駐車場。
初の「琵琶湖一周+名古屋自走往復ポタ」に取り組み中の僕は、1泊目の投宿地・近江八幡市に向けて再び走り出す。
●西進すると、すぐに不破関に差し掛かった
ここは昔は近江国と美濃国の国境であり、現在は滋賀県と岐阜県の県境だ。
かつては宿場の中に関所があり、国境を挟んで建つ宿の宿泊客同士が、夜、寝床に入った状態で色々な旅談義で盛り上がったという。
薄っすい板壁の建物が並んで建っていたなら、そんな事も可能だったのだろう。
「僕の御先祖も、こういうトコを旅していたのかも知れないな(*v.v)。。」
僕は、間違いなく、ご先祖のうちのどこかの代の「旅好き遺伝子」を受け継いでいると思う。
●林の中に中山道が続いている
こういう道が長~く続いている土地を徒歩で旅するのもよさげだよな。
パッと思い浮かぶのは熊野古道くらいだが、また、久々に八鬼山(ヤキヤマ)越えとか行ってみようかしら。
(熊野古道・八鬼山越え 七曲り付近 2011年4月の記事より)
いつものごとく、ロクに調べもせずにでかけた八鬼山越えは熊野古道でも最も厳しいコースとかで、特に江戸時代に西国一の難所といわれた「七曲がり」は往時の旅人が「聞きしに勝る難場なり」と手記に遺しただけの事はある道容だった。
それでも、名古屋に来て2年ほどだったこの頃はまだ若く(36歳)、お肌もツヤツヤ、腕力も今よりは強くて当時の相棒DAHON vitesseくん(P16)を担いで踏破することが出来た(無論、ヨボヨボになった)。
・・・それからおよそ10年 (*v.v)。。
もう、あの道に対して相棒(現在はBROMPTONくん)とともに挑む気力はさすがに無いなあ。。。
でもなあ、もしかするとやっちゃったりするかなあ・・・。
うーん、やっぱ、絶対やりたくないなあ・・・
でも、やっちゃいそうな・・・ - -;
BROMPTONで琵琶湖一周してこようポタ2020
2020.08.14~16
(2)
2020.08.14~16
(2)
●関ヶ原~不和関あたりなら、バイパスに出てもそれなりに気持ちいい(´ε`)~♪
勿論、「下りに限る」けどね。
汗だくになる「上り」とは対照的に、漕がずに進めて超快適♪
●そして、このポタでは度々旧中山道の宿場を通ることになる
どうも、中山道の現代道と旧道を交互に通るようなルートを辿っているらしい。
炎天下のポタでも、どこか涼し気な情景に癒されながら先に進む(´ε`)~♪
しかし・・・
●途中、度々仕事の電話がかかってくる
まあ、色々な仕事を担当してるから致し方ない。
思えば、ロマン探求ポタ2018の時とかはひどかったなあ。
学生時代からのあこがれを果たすべく「ボスポラス海峡を渡し船で渡ろう」と乗船した直後、会社から「至急のお願い」が入ったのだった。
結局、渡し船の展望デッキのイスに腰掛けてVAIO Z開いて企画書作る事になり、30分後には送信出来て名古屋の営業が喜んだのはいいんだけど、こっちは気づいた時には対岸に到着してしまっていた…なんて事も(その後復路も船を使うことにして、「長年のあこがれ」を果たすことはできた)。
そんな風にガッカリする様な事もあったりするが、そういう事も含めて現役世代の旅のロマン(*v.v)。。の様な気もしてきている。
とどのつまり、「一筋縄ではいかないところ」が面白いのだ
●14:55、中山道番場宿を通る
明治天皇の休憩場所の石碑がある。
明治初期、明治天皇はお輿に乗って日本各地を回る「巡幸」に出ている。
その時、中山道も通って移動していたため、中山道各地にこういった記念碑がある。
集落だけでなく、林の中の道も石舗装されているところがあったのは岐阜県中津川市に現在でも700mの長さで遺る「落合の石畳」でも明らかだ。
あそこはたしか十石峠(ジュッコクトウゲ)とかいう坂道だったし、こういう坂道なんかは、降雨時の道土流出に備えて舗装されていたのかも。
それは、勿論、我がBROMPTONくんで走り抜けられる様な道ではない。
●この先、トンネルとか・・・
自動車との接近がめちゃ怖いトンネルも、交通量ゼロの道だと超快適
●宿場町とか・・・
ううむ、風情がある・・・(*v.v)。。
●どんどん超えて進んでいく
どうも、思ったよりアップダウンが多い道を選択していたらしい。
ここ数カ月のトレーニングでLEVEL UPした僕の前には、どうという事もない道だが、気温は37℃に達しているので、さすがにアツイー
ここで、出発後に消費した500mlペットボトルの本数を数えてみたら7本に達していた。
目的地まであと2本は飲むだろうから、1日で5リッター近い水分を補給している事になる。
日本国内のポタ旅の給水のしやすさは海外ポタ旅と比べれば数十倍レベルで「ラク」だけど、ナメてかかると絶対「懲りる」ことになる。
今回は自販機を見つけた際に「所持飲料水を1.5リッター以上に回復させる事」を自分に課している。
国内であれば、僕の旅なら1.5リッター~2リッター程度の備蓄があれば渇きで苦しむ事は無かろう。
俺さんのBROMPTONサーカスなら足りないかも知れない。
そんな事を考えながら、いくつかの小規模な峠をノタノタと越えたりしているうちに・・・
●彦根についていた!
あれに見えるは国宝・彦根城!
BROMPTONくんでやってきたのはちょうど2か月ぶりだ。
なんか、名古屋⇔彦根間は、もはやフツーのポタの感覚だな。
お城に入るかどうかでちょっと迷ったが、「Go to」が始まった関係だからか、ものすごい人出に萎えてしまう。
汗が目立たない服装で走っているとはいえ、汗だくなのは間違いないし、そんな状態で大混雑の観光地に乗り込むような性格でもないんだよな、僕は
現在の時刻は15:45、目的地の近江八幡市まではまだ2時間弱はかかりそうだし、スルーして先に向かう。
●15:54、2か月ぶりの琵琶湖に
前回の琵琶湖ポタは1泊2日の旅で、自力で琵琶湖到着、かつ片道120km級の道を走り切って、それなりに満足はしたが、「旅」という点では、正直、いささか物足りなかった。
「目的地に行って、戻ってくる」という、やや日帰りポタっぽい味気無さがあった。
その点、2泊3日の今回は「馴染みの無い街から馴染みの無い街への移動」という、旅っぽさを味わえる1日が中日にある。
「こういう1日が無いと、もう、僕は『ポタリングで満足することはできないかも知れない』」
そんなことをふっと感じた。
それにしても、滋賀県は本当に素晴らしい
緑があふれていて、クルマが少ないところが多くて、走りやすくて・・・
この「素朴な雰囲気」は一体何なんだろう?
他の県と、なんか違う。
走りこんでいるうちに、その理由に気づける時が来るだろうか?
●17:09、どうやら近江八幡市の市街地的な場所に到達したようだ
サポーターのおかげもあってか、ヒザに痛みを感じることもなく明日のポタも大丈夫そうでひと安心
●本日の投宿先AB HOTEL近江八幡
近江八幡駅の真ん前だった。
投宿先に到着すると
「無事、目的地に到着できた」
「今日はこれ以上走らなくていい」
「休める・くつろげる」
・・・という思いでホッとする
心地よい疲労感とともに感じるこの感覚は、多分「人力旅ならでは」の感覚であって、古えの旅人と殆ど変わらない安堵感じゃないだろうか。
思えば、何の苦労もなく「移動」できる現代における僕の「BROMPTON旅」など、飲料水・食事代・宿泊費だけでかなり割高、僕の時給まで加えりゃとんでもなく割高の「移動」だ。
北海道、沖縄、あるいは海外あちこち行った時だって、BROMPTONくんなどではなく、レンタカーやタクシー使って回れば、もっともっとコスト効率よく「観光」できるだろう。
でも、観光地じゃない場所での見聞を広めるだとか、目的地についた時の安堵感だとかは、そういう良コスト効率の方法では体感出来ないから、わざわざ非効率な事やってるんだろうと思う。
『多分、人力旅に出ている人の多くは、心のどこかに同じような感覚があろう』
・・・そんな事を考えながら、タオルで顔やシャツ下の汗を拭き、制汗剤を吹きかけ、服装を整える。
そして、BROMPTONくんも折り畳むことに。
駅前という立地面から考えると、晩ごはん先探しでBROMPTONくんを使う事もなさそうだからだ。
●ほぼ、予定通りの17:26、部屋に入る
アパホテルにどこか似た様な感じの機能的なビジネスホテルのようだ。
建物も新しいようで、気持ちいい
お値段4,800円。
そこにGotoキャンペーンの割引が1,680円に加え、500ポイント利用で、支払料金は2,620円。
Gotoキャンペーン、スゴイなァと思いつつ、ホテル内のランドリールームで洗濯機を回し、部屋に戻ってシャワーを浴びる。
僕の場合、貧乏性に加え、宿でゆっくりできないポタ旅だからこういうビジホに泊まっているが、この機会に、普段泊まれない様な高級宿を利用するのはアリだろう。
『ただ、どっちにしても、僕はさほど「高級宿」にキョーミが無いから、代わりに、親に岩手県内のどこかの高級宿の宿泊をプレゼントするなんてのもいいかも知れない』
・・・そんな事を思いつつ、ベッドで横になっているうちにウトウトしてきて・・・zzz
(つづく)
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