●2022年9月24日(日)12:11
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僕は南大東島のムラの食堂でおいしく昼食を頂いていた

食堂に来る前、いくつかの店に立ち寄ったところ、昨日の北大東島と違って弁当や総菜などを扱っている店があることを知った。そういうモノを買って、海岸沿いの東屋で頂く選択肢もあったようだ。





●ムラ周辺では地味に感動したことがあった
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それは、古い遺物が他の土地よりクッキリはっきり見学できたこと。

西港の周辺にある1900(明治33)年の開拓者・玉置氏やその配下の顕彰碑が、僕らでも読める字で明瞭に遺っていたり・・・






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ムラに向かう道中の古いお地蔵さんの良好な状態も

強大な台風の常襲地の島なのに、こういう歴史的資源が他の何処より風化していない。しっかり見学できる。

『土地柄ってやつか』

観光目的ではない。そういう風土なんだろう。






●色々と味わい深い島だ(*v.v)。。
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勿論、昼食も味わい深かった

さて、南大東島一周残り半分、北側を回ることとしよう。








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「一周セヨ!南大東島」篇(後)
 







●13:11、ムラを出て北の道を進む
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前の記事でも書いたが、基本的に通行量はゼロ

道端の風景を愛でることに没頭しながら、ノタノタと進む(´ε`)~♪







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人間社会に慢性的に疲れている(僕の様な)人には本当におススメ出来る島(´ε`)~♪

もともと空っぽのアタマをさらに空っぽにして、ぼーっとし続けることが可能だ。







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『暑いな』

南に浮かぶこの島は、9月24日の今日も気温30℃。

『まあ、この後涼しい場所に入るからちょうどいいや』

そんな事を思いつつ、ナビに従って走ること25分・・・(´ε`)~♪








●途中目的地「星野洞」に到着
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隆起した珊瑚礁から成る南大東島には200を超える鍾乳洞がある。

その中で最大にして、唯一、観光客が入れるのが「星野洞」。

『予約をしたほうがいい』『予約は不要』などWEB上の表記には揺れが見られるが、結果的には通りすがりでもフツーに入ることが出来た。

入洞料は800円也。






●やれやれ、これで涼むことが出来る(´ε`;)
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サトウキビ畑の中にある鍾乳洞の名称の由来は「星野さんの土地にあるから」。

自分の敷地の中にこんな洞窟あったら愉しいだろうな

さて、この先長さ200m程の「動く歩道」に乗ってどんどん降りていく。









●星野洞に突入ス。
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『あれっ、この鍾乳洞全然涼しくないぞ???』

普通、鍾乳洞や風穴って10度以下だったりして、寒くてなにか羽織るもの。

しかし、ここは全然寒くない。

後で調べたところでは、この星野洞、気温は22℃程で安定しているらしい。







●温かい洞窟って初めて
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カラダの冷却には役に立たないが、なかなか見ごたえがある






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黒い天井と滴る鍾乳石、そしてその背後の鍾乳石の見事なコラボ







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高低差も結構ある

下ったり上ったりしてる間に、カラダが冷えるどころか汗かく程度の高低差だ。

そんなことを思っている僕の背後に、あやしい気配。








●ひいっ
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デカいコウモリかと思ったわあ

この「ケイブカーテン」は日本最大級とのこと。








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いやあ、凄い凄い







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ナウシカの「腐海」にありそうなオブジェもあるぞ

「ウェディングケーキ」と呼ばれるらしいが、個人的にキノコとかの菌類のお化けにしか見えない。






●なかなかアツい鍾乳洞だった
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涼むつもりが、逆に汗かいてしまった。あんな洞窟見つけた星野さんも、手に汗握ったことだろう。



さあ、これで主要な立ち寄り地は回った。あとは島の北側外周をぐるっと回って宿に戻り、夕景の撮影だ!







●「KOU・心を洗う旅のテーマ曲(*v.v)。。その2」(猫叉劇団「Afterimage d'automne」)











●再び、島の外周の道へ
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およ、海岸に沿って石垣






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サトウキビ畑の為の潮風除けかしら。






●14:08
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漁港だ

北大東島でも見た、全国で大東諸島にしかないという堀込式漁港。








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この漁港が出来たのも、ごく最近(2017~8年頃)の筈。







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それまで、島にはこの様に漁船を係留できる港がなく、漁の度、海岸の崖をクレーン使って漁船を海面に下ろし、あるいは陸に上げていたそうだ。






●14:41、北港到着
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ほんと、静かで美しい・・・(´ε`)~♪








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岸壁に下りる道は、立ち入り禁止。








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外洋に面した、防波堤の無い港。他の場所にもあるのかも知れないが、僕は南北の大東島でしか見たことが無い。

ここも、岸壁はあるが船は接岸不能で、岸から少し離れたところに錨泊した船に向けてクレーンを出して、貨客のやりとりを行う。







●龍宮様の小さなほこら
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明治時代の人が、この海に龍が棲んでいると信じていたとしても、何の不思議もない。

その龍宮様の前を・・・







●紫色のカニが高速で駆け抜けていく
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「ヘリトリオカガニ」。小笠原諸島や沖縄各地に棲むカニで、大東諸島ではかなり数が多いらしいが、準絶滅危惧種だそうな。





●満喫した(´ε`)フゥ
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あとは島の外周を回りつつ、宿に帰るのみ。








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かなり満足な1周コースだった








15:30頃、宿に帰投
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ここで贅沢に1時間ほど昼寝するzzz

えっ?「予告の夕景撮影時間ピンチは何だった?」って??

別に余裕だろうがピンチだろうが、誰にとっても、どうでもいいハズだ。








●17:50 再始動
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いやあ、いつも忙しないばかりの僕の旅で「昼寝」ってスゲーな。

ってか、クセになりそうな心地よさだった。






●あたりは既に夕景
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大東諸島の特徴は、島中央が凹んでいること。

それを象徴的に撮れる場所に移動して撮影だ。







●田舎の夕景はホントにいいなあ
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●目的の坂道にやってきた
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宿から2kmのこの坂道なら、多分、イイ感じで島の農地越しの夕焼けを撮影できるだろう。

そして、約20分ほど待って・・・







●パチリ★
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うん、なかなかいい感じで撮れた。

さらにこの後、マジックアワーの撮影も狙うぞ









●マジックアワーは発生せず、夕日は完全に終わってしまった
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まあ、そんなに都合よくいくもんでもないか。

さて、この旅最後の晩酌に向かうとするか。

(つづく)




■次回

やがてあたりは夜のとばりに包まれた。

実は、この島の夜で、「星」、「晩酌」の他にもう一つ期待していた事が僕にはあった。

まずは、それを訪ねて漕ぎ出してみよう。

次回、「絶海の小島、南大東島の夜はふけゆく【2】」篇。




2023.07.14追記

このシリーズの記事を執筆中に新しいPC(VAIO Z 2021型)を購入したのだが、新PCに過去の写真データを移行する折、「未掲載分の大東島ポタ写真データだけ」誤って削除してしまった。

気づいたのは旧PCを工場出荷状態にリフレッシュした後で、カメラのメモリカードも既にリフレッシュ済みだったため、写真データは完全に失われた

自分でも思い出深い旅で、自分の記録として必ず整理しようと思っていたのでとても残念。

中途半端に完結するしかないが、続きを待っていてくれた方もいるかも知れないので、できる範囲で整理しておく。


●このあと予定していた記事の要素

・昭和前半に活躍していたサトウキビ畑の廃線跡

・夕闇せまるクリークの水面

・夜、林の中を探して見つけたダイトウオオコウモリの飛翔&おやすみの模様

・3日目の晩酌

・翌日、ラム酒の香りが外に漂ってくるひなびた旧南大東空港(現在はラム酒工場)建屋

・旧大東空港滑走路跡の様子

・湿地帯探検の様子(ひどいめにあった)

・島随一の高さ日の丸展望台から鳥の目線で見下ろした島&集落、そして見かけたかわいい鳥

・・・・などだった





●南北大東島ポタ旅の感想
これまでの僕の旅の中で「指折りの楽しさ」だったのは明らかだった。海外含めても最高クラス。
「真冬のオホーツクポタ」の様な面倒なパターンとは正反対の「どなたにでもおススメできる探求型ポタ旅」は、近年の僕の旅では珍しいパターンだと思う。(心からの「癒しの旅路」になる)


周囲を深海に囲まれた絶海の諸島ゆえ、国内としては行くのに少し手間がかかるが、その分、他ではほとんど見られない固有の環境が目に焼き付くし、他の観光客が少ないのもうれしい。
日々の生活ですり減らした心のリフレッシュをしたい人に、マジでおススメする旅先だ。

その時、愛車(ミニベロ)も連れていけば、素敵な旅になること間違いなし!



【完】





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