●2022.05.04(水祝)06:07
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久々の「まともな旅ポタ」に興奮しているのか、4時頃に目が覚めて眠れなかった

『睡眠不足が後々のダメージにならなければいいけれど』

名鉄大名古屋駅のホームには06:41に着ければよい。旅程表通り06:15自宅出発で超余裕なのだが、「久々の旅」だし、もう出発しよう。








●3分かからず納屋橋界隈に至る
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クルマも少なく、涼しくてとても気持ちいい

ここを左折、”広小路”沿いに3~4分ほど進むと・・・






●06:14 もう、大名古屋駅周辺
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マンションの部屋の前からここまで、ゆっくり走って7分。








●06:20 名鉄大名古屋駅4番線到着
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発車の20分以上前に着いたため時間を持てあます

仕方なく駅のホームを「ぼーっ」と眺めているうちに、「そういえば、この駅、凄い駅だよな」と思ったりする。この駅、言うまでもなく大私鉄会社「名鉄」の最大の駅にも関わらず、線路が2本しかない。しかし、愛知県・岐阜県の各所に散らばる終点駅に向けて、高密度で発着する膨大な列車の乗降客をさばいている。

それを実現するのが電車両側にある乗車ホーム・降車ホーム。
乗車ホーム側は電車の行き先ごとに並ぶ位置が分かれていて、乗客は乗りたい電車の案内に対応した番号の列に並ぶ。この乗車位置の案内はアナログ式に工夫されていて直感的に非常に判りやすい。
そして、やってくる列車は「行き先別に停車位置を微妙にずらして停車する」。
電車が到着すると、片側のドアが開放して降車客がどっと流れだし、そのわずか後に乗車ホーム側のドアが開放、スカスカになった電車に流れ込んでいく。
結果、それぞれの行き先別に並んだ乗車待ちの人がスムーズに乗り込めるのだった。

「超合理的じゃん」

その合理的なホームに程なくやってきた特急ミュースカイ(座席料金300円かかる)。
ケチケチ旅行ゆえ歯を食いしばってスルー><。
予定通り6:41発の特急電車に乗り込んで、空港まで移動する。890円也。







●中部国際空港に到着し、チェックイン
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もう、何度も記事にしてるので「空輪」手続きのやりとりは割愛。
普通なら中部国際→仙台は33,700円(ピーク料金)かかるが、マイル利用で0円也
国内航空輪行はホントにお手軽で気楽で素晴らしい。

搭乗手続締切まで30分近く時間があるので、喫茶室でコーヒーくらいは飲んでくことに。500円也。

『どうも、ビミョーにケチケチに徹しきれないもんだな・・・』






●その後、いつもと違う方法で飛行機に搭乗することに
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バスに乗って飛行機の発着場を移動する。
そういえば、この仙台便はだいぶ前に仕事で1回乗った事あったが・・・






●やっぱり
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プロペラ機








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「真冬のオホーツクに消ゆポタ(*v.v)。。」(2020)で釧路から新千歳に飛んだのと同じ型だ。エンジンの振動が結構凄くて、発進から離陸まで間、何気にかなり機体が揺れる。
ただ、飛んでしまえばジェット機とさほど変わらない(少しパワー不足感はあるけれど)。








●仙台空港までの飛行時間は1時間15分
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よりキョリがあるナゴヤ空港→いわて花巻空港(1時間10分)より少し時間がかかる。
ジェット機でないからかもだ。






●福島県あたりで、巨大な火口がある山の上を通過
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安達太良山(アダタラヤマ)かな?

たしか、俺さんがこの付近を走る「スカイライン」で果てしなきバトルを繰り広げていたような。
記事はめちゃくちゃ面白かったけど、とてもマネできる旅じゃなさそうだ。






●やがて、仙台空港付近の海岸線が見えてきた
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この海岸線を見ると、やっぱり3.11の白い波頭の様子がどうしても目に浮かぶ。
2011年のあの時、ナゴヤのオフィスも何分も大きな揺れが収まらなかった。
その震源地が東北と知った時の衝撃、当時仙台に住んでいた弟家族や、岩手の両親や祖母の安否が全く確認出来なかった事などを思い出す。

『・・・思ってた以上に、色々思い出すもんだな・・・』

09:30、仙台空港に到着。






●しかし、まだポタは始められない
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沿岸の女川までは仙台空港から73km。どうって事ないキョリだけれど、その先気仙沼までと合算すると165km。これは「BROMPTONで走り切れるか!?名古屋~鳥取ポタ」(2020)の時に記録した1日走行最長キョリ163km(→関連記事)に匹敵する。

あの時は割と余裕で走り切ったものの、13時間30分かけて走破している。
あれより険しい海岸線を走る事が判っているのに、9:30過ぎの今、ここから走り出すのはさすがにバカだ(到着想定時刻は0時を過ぎる)。
旅程表のとおり、しばし「鉄道旅」を楽しもう






●09:41 まずは「仙台空港アクセス線」ターミナルの仙台空港駅から乗車して・・・
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10:18 仙台駅で乗り換える
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ここからは東北本線下り「小牛田(コゴタ)行き」に乗り換え。






●もともと空いてた電車は、3駅ほどでガラガラになった
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そして、窓の外にびっくりするほど雄大な田園地帯が広がる








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『仙台平野って、こんなに綺麗だったっけ!?』

そういえば、この宮城県旧松山町付近(現宮城県大崎市)は僕のじいさん(1899-1946 シベリア没)の故郷。子供の頃、両親とともにこの辺りを訪ねた時、じいさんの話はさっぱり分からなかったが、緑の景色にやたら感動した記憶がある。

『今なら、町史とか調べて愉しむスキルもある』
久々の「ルーツ探求旅」として、このあたりを走るのは面白いかも知れない





●11:31 小牛田到着
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「小牛田」は仙台の少し北の美里町にある駅で、4つの路線の電車が出入りしている。

●4つの路線
・東北本線。東京~盛岡間。盛岡から先は「IGRいわて銀河鉄道」「青い森鉄道」。
・陸羽東線。新庄や酒田に向かう。
・石巻線。石巻や女川へ向かう。
・気仙沼線。気仙沼へ向かう。途中からBRT(鉄道の軌道跡を走るバス)になっている。

『酒田あたりから津軽半島(青森)に日本海を北上するポタも愉しそうだ
さきほど考えた、仙台平野ポタと組み合わせてもいいかも知れない。
三陸走るよりずっと平坦でラクだろうし、愉しそう






●小牛田から先、石巻線をゆく
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車窓の景色は一層のどかに






●この前買った本を読みながら、のんびりと過ごす
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舞台演出家の妹尾さんという方が、世界各国を旅して記したエッセイ。






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旅先で見聞・注目した事を、丹念なスケッチと手書き文でまとめてくれている
面白くてアタマに入ってくるし、「旅に出たい」という好奇心がわいてくるのもいい

















●12:23 電車は石巻(イシノマキ)を出発
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再び、津波の被災地区だ。
大川小学校や石ノ森章太郎の記念館の被害が記憶に残る方も多いであろう石巻。
東北地方の最大河川・北上川の河口に広がる宮城県の主要都市。
駅周辺が不自然なほど広大な駐車場になっているし、この周辺も水没した事がうかがえる。







●北上川を越える
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全長250kmの北上川はウチの実家の近くも流れて、ここ石巻で太平洋に注ぐ。
いずれこの川を上流から全て下るポタもやってみたいと思っているが、河口部は震災の影響を受けて対規模に改修されたことを実感する。

『何もかもが変わっちまったというわけか・・・』





●12:49 定刻通り女川駅に到着!
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家を出たのは6時過ぎ。ここに着くまでに約7時間近い。
(仙台空港からここまでの電車賃は意外と安く、1,760円也)

「ヤレヤレ、長い移動だった
しかし、まだポタは始まってすらいない。
ここからがスタートだ。


さて、果たして僕は、どんな背景から旅をスタートさせる事になるのだろう?
さっき見た石巻駅前の様に、広大な駐車場の中からスタートする事になるのだろうか?

ドキドキしながら駅の外に出てみると・・・






●おおっ
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快晴の空に、たくさんの鯉のぼり!

『なんか、すごい!』

明らかに新しい駅、明らかに大規模再開発後の駅前。
間違いなく、大津波で破壊されて以降整備されたのだろうと判る。

しかし、それはそれとして、来訪する人を明るく迎えようとする心意気が伝わるではないか。
地元としては、どっちかというと「コロナ規制解除の景気づけ」という事なのかも知れない。

『刺激的な光景だ

心が高揚したのを感じた。
今回は、なんか良い旅になりそうな気がする
手際よくBROMPTONくんを展開して、出発準備完了!
「BROMPTONくん、今回もよろしく頼む!」

13:00、日焼け対策を済ませ、メットをかぶった僕は、北に向けてペダルを漕ぎだす







三陸タイトル図


(1)

意外と遠い「三陸」の巻 終




(つづく)




快晴のもと、女川の駅を出て三陸を北に向かうKOU!
美しい海を眺めつつ、スイスイ進む~♪
意外なまでに整った道は復興事業が必要であった場所である証。
真新しい巨大な堤防と共に、この先、途切れることなく続く。

「しかし、道はあるけどお店はどうか?」

やがて、コツコツと気力を削り出すリアス式海岸の坂道。
早くも襲い来る飢えと渇き。

「やばい、気力の萎え方が通常より早い!」


果たして僕は、三陸ポタを継続することが出来るのか!?


次回「女川→南三陸」の巻





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