●11月3日、僕はレンタカーで紀伊國・旧九鬼村を目指していたイメージ 1

前から旅ポタに、キャンプに出かけたいと思っていた現・三重県尾鷲市周辺は、

熊野古道では最大の難所八鬼山(やきやま)越えがある、険しい地形が印象的で自然豊かな場所。

6年前に初めて出かけて、『いい場所だな~♪』と思った地域だ。

旧九鬼村は、その険しい八鬼山の裾野を越えた先にある小さな小さな漁港の町である。







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地図で見たところ、海岸線ギリギリまで山が迫っている地形なのは明らか。

『キャンプできる場所なんてあるのかいな?』・・・と思わずにいられないのだが、

この土地に頻繁に出入りしている仕事仲間のKさんの話によると、

「ちょっと山の方入れば、やれるところなんていくらでもあると思いますよ~

土地の人に文句言われる様な事も絶対ないくらい、誰もいません」なんて話だった。

・・・それなら、行ってみよう。





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その1 野営地探索篇









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旧九鬼村までは名古屋からおよそ200km。

運転は疲れるし、特急電車使うよりもさらにコストがかかるのだが、

輪行して現地でキャンプ出来る場所を見つけられない時にぐったりするのが嫌で、クルマで出かけた。






●紀勢道で銚子川を通過
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よく出かけている銚子川の野営地は、ここから3km程度上流にある。

九鬼周辺で良い野営地が見つからなかった場合には、銚子川に戻ってくる必要があるかも知れない。




さて、尾鷲のキャンプは前から出かけたいとは思っていたのだけれど、

9月の中国ポタ終了以降、根詰めて仕事に取り組んでいる時間が多くて、疲労困憊

しかし、ここで特に予定もないからと言って、休日をゴロゴロ過ごしてしまったら、

自分の中の何かが崩壊してダメになってしまいそう。

そんなわけで、決してモチベーションが高いとはいえないが、無理やり出かけてきた感じでもある。

まあ、いつもよりはちょっと早く、初日の14時頃にはテントも張れているかも知れない。

そうしたら、いつもより早くアルコール飲んで、のんびりくつろいで休養する事にしよう・・・






●・・・そんな事を考えつつ、九鬼付近までやってきた
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この山道が八鬼山の裾野となっていて、旧九鬼村に通じる道だ。

どうも、道路事情はあまりよくないようだが、とりあえず行ってみよう・・・。






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峠を越えて道を下ると、九鬼の集落が見えてきた。

わ~、海沿いまでせり出した山にへばりつくように、家が並んでいる。

地図で見た通りだ。






●九鬼駅前
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特急電車で通過する時には殆ど分からなかったが、本当に山しかない場所だな

とりあえず、道がつながっている漁港の方に行ってみるか・・・。





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九鬼漁港は、小さな湾の東側の岸に広がっている小さな港で、とても長閑で静かな環境だった。

輪行と組み合わせた『旅ポタ』で訪ねて、ちょっとポタリングしたり、お酒を飲んだり、

あるいは釣りなどと組み合わせて楽しむのにはとてもよさそうだが、

さすがにこの漁港付近でキャンプをする気にはならないな(たしかに、出来そうとは思ったけれど)。





●そもそも、クルマで走れそうな場所がほとんど無い
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勿論、ナビの地図で出てこない様な小さな道はあるのかも知れないが、この九鬼駅周辺では期待薄だ。

ただ、せっかくここまで来たので、もうひとつ先の漁港周辺も見に行ってみる事にしよう・・・。





●もうひとつ峠を越えて、『早田(はいだ)漁港』という集落に入った
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港町に通じると思しき道を下る途中、石垣に囲まれた平坦地がいくつも見えた。

昔、家が建っていた敷地なのかな・・・?

九鬼にしても、この早田にしても相当高齢化は進んでいる事だろう。

少なくとも早田集落は、中山道馬籠宿すぐ近くの峠集落同様、明らかな限界集落に見える。

そして、その道のどんづまりに・・・





●早田漁港
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おお

なんと、こじんまりした、かわいらしい漁港。

今まで本州で僕が見た太平洋岸の漁港としては最小クラスじゃないだろうか。

でも、なんか小綺麗で、ビシッとした感じだぞ。







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反対側から見た写真。

これが、早田の港町のほぼ全景と言って過言ではない。

いいな~、こういう集落を輪行と絡めたポタ旅して、投宿して、のんびりお酒飲んだり散策したりしたい~♪

しかし、今日はBROMPTON CAMP。

この早田漁港周辺にも、野営に適した環境はとても見当たらないぞ

平坦地が無さすぎる。






困ったな・・・

どうも、九鬼付近は山過ぎるようだ。

これが、三陸海岸や志摩半島などであれば、海岸沿いの道に無人の砂浜などもあったりするのだが、

九鬼という地域に極限すると、海に迫るところまで山という地形しかなさそう。

時刻は14時を回った。出来れば、テント設営を開始していたかった時間だ。

『仕方ない・・・銚子川に向かうか』

銚子川は名古屋から見て尾鷲の手前に位置していて、ここからは25km程度の距離。

ナビによると30分ほどで到着できる見込みだ。

でも、まあ、正直、それほど高いモチベーションで出かけてきた回でもなかったので、

そこは割とあっさり諦めて、走って来た道を引き返した。

『もう、一刻も早く銚子川に行って、テント設営して、ゴロンと寝っ転がって休みたい・・・』

ハンドルを握りながら、そんな事を考えていた・・・その道を見つけるまでは。





「ん?」

走ってきた道を戻りながら、幹線道路から細い脇道が出ているのに気づく。

さっきは気づかなかった道だ。

『・・・』

そのでこぼこの路面は、フツーの人がフツーの乗用車で入りたいと思う道ではないと思う。

下手したら、一発でJAFを呼ばなければならなくなるかも知れない荒れた感じの道だった。

『ハマるかも知れないけど・・・ちょっとだけ入ってみるか?』

カーステレオをとめて、背伸びしたり、頭を窓の外に出したりして慎重に轍を回避しながらクルマを進めると・・・





●あっ
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きれいな清流のとなりに廃墟・・・いや、廃集落

そして、荒れた道は、崩落した家の先へと今でものびているぞ・・・




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