春に結成された『大名古屋ゆるポタ倶楽部』(仮称)。
順調にメンバーも増え、リアルポタ or グループLINEでアクション中の会員は現在15名
ミニベロを主体とする ゆる~いポタ倶楽部で、名古屋地区でこの位の規模のチームは、
もはや『DAHON倶楽部さん』と我々くらいのものではないだろうか?(全然そんなことないかも知れない)
そして、主宰の まことさん、チーム1の豪脚の ゆーさん、私KOUの3名が、大体、何かしらの企画を提案、
みんなで走ったり、飲みに行ったり・・・今のところ、そんな感じで回っている。
活発なメンバーも増えたし、今後、より多くの方が企画を提出してくれる様になるんじゃないだろうか
さて、僕が8月に起案した渾身の企画『千年の都(*v.v)。。平安京ポタ』。
我がポタ倶楽部初の泊りがけイベント。
6月、今まで自転車なんか乗ってもいないのに、倶楽部入会と同時にBROMPTONを購入して
メンバーを驚かせた みほさん、
最近購入したclassic DAHONをこの日の為に磨きに磨き、サドルバッグまで自作したヒデタケさん。
この2人に僕を加えた3人が、今回のパーティーメンバーだ。
それでは、旅に出かけるとしよう
近江国 石山寺篇
●初日は残念ながら雨予報
まあ、10年以上ポタリング旅をしていれば、たまにはこういう事もあるのだろう。
ちょうどいい機会。晴れている前夜のうちにBROMPTONを名古屋駅まで運び、『コインロッカー』預けてみよう。
こうしておけば、翌朝、雨の中で一生懸命タクシーを捕まえてBROMPTONを運ばなくて済む
大型ロッカー代は600円するが、タクシー代と考えれば安いものだ。
・・・しかし、結局、翌日は家を出る時間が遅くなってタクシーを使い、
その上、日付変更線をまたいだロッカーは追加料金600円と合わせて1200円かかってしまうという
あまりメリットのある事ではなさそうだ
●ホームで2人と合流、快速で西へ向かう
雨降りでいいこともあった。
僕がこの旅で天気よりも懸念していた普通電車での長距離移動。
基本的に、週末朝の名古屋→京都間快速電車は安上りかつ少しでも早く移動したい人々で激混み。
大荷物の輪行人が座れるなどありえない。特に紅葉時期など、目的地に着く前にクタクタになると予想していた。
それが、雨予報のこの朝は名古屋→米原、乗り換え後の米原→石山、どちらもスカスカ
昔っぽい『のんびり普通電車旅』っぽいひと時を過ごす事が出来た~♪
そして、僕らは京都府の手前、大津市の『石山駅』で電車を降りる。
●石山寺
『雨予報の場合は潔くポタは諦めて、旅を楽しみましょう』この旅を企画した時からそう申し合わせていた。
また、京都近辺なら雨でも絶対楽しめる自信があったから、何の不安も無い。
僕らはJR石山駅で降りてチャリを置いた後、京阪電鉄の小さな電車に乗って2駅ほど移動する。
琵琶湖から流れ出る唯一の河川・瀬田川沿いをトコトコ歩くと料亭、温泉、畳屋などが連なる門前町が現れ、
やがて、石山寺にたどり着く。
雨模様に対する僕の秘策は平安京の手前、大津市瀬田川沿いにある古刹・『石山寺』だ。
(参道)
天平19年(747年)、良弁僧正が開山した石山寺。
寺の創建前後に奈良の都や東大寺などの造営に要する建材を集積・運び出す為の拠点として機能した寺は、
当時はどうだったかは知らないが、今日には『花の寺』と呼ばれるほど樹花豊かな場所となっている。
(拾翠園)
予想通り、というべきか、外に出て歩いているうちに雨が止んできた。
僕はジャイアンばりの強力な晴れ男だし、みほさんも強力な晴れ女だという。
ヒデタケさんは晴れ男ではなさそうだが、雨男の手前の『霧男』どまりらしい。
多分、この後、雨は降らないだろう。
(公風園)
大好きな庭園。シゴトの絡みで中に入らせてもらった事があるが、多分、ここからこうやって見るのが一番だ。
(くぐり岩)
参道の先にある池のほとりの岩屋をくぐると良いことがあるという。
僕もこの岩屋をくぐったら、滋賀県でシゴトをもらう事が出来たから、霊験あらたかな事間違いない。
ハイテンションなヒデタケさんが喜んで取り組み、巻き込まれる形で みほさんも潜っていく。
(宝篋印塔)ホウキョウイントウ
石山寺には『古代のアトラクション』の様なものがいくつか存在する。
これは、塔の周りに西国八十八カ所の砂が敷かれ、その上に88枚の石碑が敷き詰められているもの。
塔の周りを1周すると西国八十八カ所を巡ったのと同じご利益が得られるという、有り難いアトラクション。
また、梵字が刻まれた南北朝時代の塔は、何と書いているのか判らないものの、それ自体も見どころがある。
(珪灰石と多宝塔)
石山寺のハイライトともいえる、巨大な珪灰石と、その上に鎮座する国宝・多宝塔(*v.v)。。
石山寺を構成する山は、その大半を珪灰石(ケイカイセキ)という岩石で構成されているらしい。
『鎌倉初期に源頼朝の寄進によって建てられた多宝塔も、巨大で頑強な岩塊の上に建てられている事から
度重なる地震などにも耐えているんじゃなかろうか』・・・そんな話を、地域の人に聞いたりする事も少なくない。
黒い珪灰石と紅葉のコントラストがこれほど美しいとは・・・
珪灰石が黒くなっているのは雨を浴びたからで、これから乾燥するにつれて白くなっていく筈。
もしかすると、ここの紅葉だけは、雨の日の方が美しく映えるかも知れない。
(本堂)※本堂の写真は今回、撮っておりませぬ
今年、石山寺は33年に一度の御開扉(ごかいひ)の年に当たっていて、通常はその周期でしか見られない
秘仏・木造如意輪観音半跏像が公開されている。
本堂に入ると、確かに、去年見学させてもらった時には閉ざされていた巨大な庫裡が開扉されていて、
やはり珪灰石の上に鎮座している大きなご本尊。
このご本尊は2代目で、本堂半分同様、平安時代後期に造られたものだという。1,000年前の作品だね。
平安期に再建された本堂の中には、紫式部が源氏物語の着想を得たという部屋が残っており、
源氏物語ファンだという みほさんが鼻息を荒くしていた。
(紫式部像)
本堂の後、ふだん開いていない鐘楼で鐘を衝かせてもらい、さらに山の上へ上る。
多宝塔、目隠し岩、大友皇子の墓などを眺める。
サービス精神旺盛なヒデタケさんは、写真撮影している人を見つけては、その人の写真を撮ってあげている。
僕も1人で旅をしている時ならやるけれど、誰かと複数人で回っている時はなかなか出来ないなあ。
石山寺の一番上にある豊浄殿では、源氏物語などに関する貴重な宝物を見物
このあたりの歴史物については、好き・嫌い・興味ないが分かれるところだろうね。
今日のパーティーは、わりとこういったモノを愉しんでくれる人たちなので、僕もじっくりと見学する事が出来た。
(八大龍王社付近)
広い石山寺は公開部分だけでもしっかり見ようとすると半日はかかるだろう。
そこを、いい部分をかいつまんで2時間で回ってきた。
古典好きの みほさん、古典にはあまり興味なさそうだけれど やたら元気なヒデタケさん、
真冬と真夏に歩き回った境内、副座主さんから教えて頂いた数々の由緒・エピソード、
関係者の皆さんからヒアリングしていた数十年来の出来事、面白話、そして雨の紅葉場・・・
(雅台から柳島ごしに本堂を眺むる)
色々な要素が混ざり合って、僕自身も愉しい。
やっぱり、石山寺に来てよかった
(大湯屋前)
アップダウンのある寺山を歩き回って、みんなおなかが空いてきた。
昼ごはんは、あのメニューを食べよう
●洗心寮さんで「しじみめし」を頂く(*v.v)。。
琵琶湖には何種類もの『固有種』が生息しているが、『セタシジミ』もそのひとつ。
近江国では、しじみめしが名物として食べられていた。
セタシジミは海のシジミと違って漁獲高が少ない為、漁のあがりによっては別のしじみを使う事もあるのだが、
とにもかくにも、僕が食べたいのは、やはり『土地の名物』だ。
では、いただきます
お、おいしい
3時間近く歩き回って疲れたカラダに染み入る様な、優しいお味・・・(*v.v)。。
副菜もとても美味しい。
おそらく『おいしがうれしが』(滋賀県の地産地消キャンペーン)による県産品じゃないだろうか?
僕は3年前から滋賀県の食品を食べる機会が多いのだが、滋賀県の食べ物はガチで美味しいと思う。
みほさんもヒデタケさんも愉しんでくれたようで、まずはひと安心
洗心寮を出た僕ら、空を見上げてみると、天気は回復し晴れ間ものぞきはじめた。
もう大丈夫だな。おそらく、今日、雨は降らないだろう。
至誠庵さんに立ち寄り、ヒデタケさんが奢ってくれたワカサギの天ぷらを食べつつ、
石山寺駅に向かって瀬田川沿いをトコトコ歩いてゆく。
次はいよいよ平安京。
石山寺駅発の京阪電鉄に乗って入洛するぞ
(つづく)
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