仕事初めから戻ってきて開けた郵便受けに、びっくりするくらい久しぶりな人からの年賀状が入っていた。

エレベーターの中で見てみると、結婚報告でもなく、離婚報告でもなく、引っ越し報告でもない。

かと言って、久々のやりとりを懐かしむでもない。

ごくフツーの年賀状だが、決して手抜きしてない丁寧感がある。ふしぎな感じだ。

KOU:『なにか、これからの人間関係に期するものがあるんだろうなあ』

きっと、僕も含めていつもよりたくさんの人に、一生懸命、賀状を出したんだろうなあ。

そんな様子が目に浮かぶ。

そして、たくさんの中の1人に自分が入っているのは、光栄な事かも知れない。

エレベーターを出る時には、美味しいお茶で一服したくなっていた。

そうだ、鉄瓶、週末に『沸かし初め』しようと思っていたけど、今日、使ってみよう。











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説明書を読むまで知らなかったが、南部鉄瓶、最初に使う時にはやらなければいけない事があるらしい。

①鉄瓶の8分目まで水を入れる

②強火にかけ、沸騰させる

③中の水が1/3になったら火を止めて中のお湯を捨て、乾かす。

普段、野田琺瑯のポトルでお湯を沸かす時には絶対に使用しない『強火』にかけてみたところ、

小ぶりな鉄瓶だからか、速攻でお湯が沸騰して注ぎ口から飛び出してくる。

南部鉄器のフタは空気穴がついていないから、少しずらしておかなければいけないんだった。

ばあちゃんが大体そうやって使っていたのを思い出す。









それにしても、やっぱり、南部鉄瓶のシルエットはいいなあ。

この凛として筋の通った造形こそ、『男部屋』にふさわしい-v-



















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熱湯が1/3まで減ったところで流しに捨て、1回乾かしてみる。

いくつかのWEBサイトを見た時、残った水は鉄瓶が蓄えた『熱』で蒸発する様な風に書いてあった。

本体の水分は一瞬で蒸発したが、フタの水分はちょっと時間がかかりそうだったので、拭きとる。

そして、鉄瓶が1回冷めるまで待ってから、今度は水を半分ほど入れて強火にかける。

すると、やっぱりスグ沸騰した。思ったより便利かも知れない。

















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鉄瓶は全体が鋳鉄製であり、当然、持ち手の部分も高熱になる。

とても、素手で触れるものではない。

しかし、驚くべき事に、ウチのばあちゃんはいつも素手で、沸騰した鉄瓶を平然と取り扱っていた。

ばあちゃんは身長140cm足らずのとても小さなカラダだったが、手の皮は随分と厚かったらしい。

勿論、僕にはそんな真似はとても出来ないので、『なべつかみ』を使って、急須にお湯を注ぐ。


















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福井を旅した時に、色や絵柄に惹かれて購入した越前焼のお茶セット。茶碗はもう1個ある。

急須の注ぎ口が大きくなっているのは、『フタをずらさなくても茶葉を蒸らす効果』を発揮する為の工夫という。

これに、静岡の友達から土産にもらって気に入って以来、自分で買って飲んでいる『藤枝茶』を入れ、

お湯を注ぎ、待つこと1分(*v.v)。。。


















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美味しいお茶(多分)が入りました。

いつものポトルでいれたお茶と比べて味はどうだろう?

ズズ・・・

KOU:『うーん・・・』

・・・正直、よく判らない^ ^;

若干、『まろやか』に感じるけれど、気のせいかも知れない。千利休なら、違いが判るかも知れない。

でもまあ、『美味しいお茶』だ。

割と気分よく2杯のお茶を楽しみ、その上機嫌の間に、返信の年賀状を書きあげる事ができた。