
(スーパーマリオの地下ステージBGMイメージ)
見聞を広めるために、モスクワ中心部『赤の広場』に向かっている



ロシア語の案内板に翻弄されかなり遠回りしたものの、最寄りのТеатра́льная駅に到着。
さて、地上に出てみるか・・・チュバチュバチュバ(スーパーマリオの土管通過音)

おお、なんか、ずいぶんゆったりした空間に出てきたよ。

大きな広場の周りに、色々な建物が建っているね・・・。
ここは・・・?
●劇場広場(Театральная Площадь)

青年劇場、オペレッタ劇場、ボリショイ劇場、マールイ劇場、チェーホフ記念モスクワ芸術座・・・
そういうのが建ち並んでいる区画らしい。
僕は、何も調べて来ていないので、どれが何の建物かさっぱり判らない。
と、いうか、残り猶予時間1時間を切ったね。
これはもう、空港で2時間前のチェックインはキビシイね。

芸術的な広場の中央部に立地していたこの像。
『いかにも芸術家っぽい
』と思って眺めてきたけど、帰ってきて調べたら経済学者マルクスの像だった。


この広場では、久しぶりに東洋人を発見。中国人の団体旅行御一行さまは目立ちやすい。
彼らのおしゃべりに聞き耳を立てていると、どうやら美術館を回るのを楽しみにしている模様。
日本では爆買いのイメージが強い彼らだけど、旅行先によって目的は違うのかも知れない。

中国語の会話に聞き耳を立てていると、ひと言も判らないロシア語よりは判るものの、
やっぱり、ほとんど聞き取れるものでもない。
とにかく、僕は美術館に立ち寄るどころか美術館の名前を調べる時間も無い訳で、先を急がないと。
目の前に見えるのはモスクワの古いビジネス街かな。
興味があっても、通りを渡る時間的余裕もないもんなあ・・・。
僕が向かうべきは・・・

こっち。
赤の広場がある方向だ。

いやあ、本当に赤い建物が多いぞ。
赤の広場に入っているかもどうかも判らんのに。
その先をちょっと進むと・・・

「おお~
」

視界に飛び込んできた瞬間、思わず声が出てしまった広場と空。
●マネージ広場(Манежная площадь)

昔は『獲物広場』と呼ばれ、その次は『革命広場』と呼ばれたモスクワ都心の広場。
現在の『マネージ』という名称は、かつてここが調馬場だった事を表しているらしい。
ソ連崩壊の頃まで平坦なただの広場(崩壊の時の中継でも出てきたあの広場)だったのが、
現在は地下に3階建てのショッピングセンターの様なものが入っているとかで、
すごく、『奥行き』を感じる街の景色を構成している。
奥の方には『モスク』を思わせるドーム型の屋根なども見えて、好奇心がうずく。
ポタリングしたら楽しそうだなあ・・・!
そして、空の背景がとても素敵。

ヨーロッパの排ガスが偏西風で流れてきてるんじゃないかと予想していたモスクワの空は、存外、綺麗だった。
あまりに綺麗だったので、無料WI-FIとか関係なく国際ローミングでWEB接続して、
日本に写真をメールで送ったくらい(笑)

モスクワ生まれモスクワ育ちのホシガラスくんだろうか。
エサをおねだりしているのか、こちらをジーッと眺めている。

奥の方向が、どうやら『赤の広場』らしい。それらしい雰囲気。
手前左手はおそらくは国立歴史博物館。
なるほど、マジで赤い建物に囲まれそうだな。行ってみよう!

ああ、テトリスに出てきたあの建物が登場しそうな雰囲気。
このエリアに来ると、明らかな観光客が増えてきて、
ロシア入国後初めて『観光地』と呼ばれる場所に来たという感覚になってくる。
地域的にはヨーロッパの人やアラブの人が多そうな感じ。
さすがにこの場所は日本人や中国人も見かけるんじゃないかと思っていたのだけど、
結局、劇場広場で見かけた中国人の団体以外の東洋人は見かけなかった。
●赤の広場(Красная площадь)

あっ、本当に『テトリスの塔』がある
!

空からブロックが降ってくるんじゃないかと思った広場、ここが赤の広場ですかあ。

地面は普通のレンガ張りかしら。
空から落ちて来たブロックで形成されている訳ではなさそう。
ちなみに、『赤の広場』の語源は、ロシア語で『赤=美しいもの』という意味があるそうで、
美しいモノが建ち並ぶ広場という意味らしい。
言葉にそのような意味があるのなら、ロシアの人たちが『赤』にこだわるのも理解出来る気がする。

聖ワシーリー寺院。世界的大ヒットとなった『テトリス』のプロデューサが売上で1994年に建設した寺院。
・・・勿論、冗談です。
ロシア正教会の建物で、1555年に『雷帝』イヴァン4世が建てた建物。

中央の尖塔を持つ建物が主聖堂で、それを8本の小聖堂が囲んでいるそうだ。
建てられた時はこの様な塗装はされていなくて、今の様な色になったのは400年前からとの事。
この聖堂の後ろにはモスクワ川が流れている。
街は川の対岸にも続いており、写真にも橋が写っていて河畔の様子に興味があったのだけど、
そっちまで見学する時間はない。

クレムリン宮殿・・・の壁。
プーチンがいる大統領府が、背後の黄色い建物。城壁の中に、他にも色々建物がある。
『クレムリン』とは本来『城塞』という意味で、アバカンにも城塞があった様にロシア各地に存在するもの。
その中で最も有名なこの場所は、クレムリン=ロシアの中枢という事で世界的にも認知されているだけらしい。
もともとは1100年頃にもっと簡素な城塞がこの場所に築かれ、石造りの城塞になったのは1300年代との事。
鎌倉の町と同程度の歴史という事か。比較的、若い街なのかも知れない。

スパスカヤ(救世主)塔の『赤い星』。
尖塔のてっぺんにある星は超有名な星だったらしい。
星がある事すら知らなくて、正面から撮らなかったのが悔やまれる。
星がある事すら知らなくて、正面から撮らなかったのが悔やまれる。

(wikipediaより)
ウラル山脈産の原石を削り出して作られた直径3.75mの巨大なルビーの星は、
昔っから尖塔内に設置された巨大なランプで内側から光を当てられ、夜も輝いて見える設計になっているそう。
また、大きな星は吹きつける風に対して正面を向く様な機構となっていて、重さ1t近くあるにも関わらず、
少しの風でも動くという。
僕の写真だと、画面左側から風を受けているという事になるのかな。
クレムリンには20本の尖塔があり、そのうち5本が『クレムリンの赤い星』仕様となっているそうな。

右手の建物はグム百貨店。
1895年に建てられて、『東側諸国の豊かさ』を発信する為のプロパガンダも担った百貨店らしい。
ちなみに、映画版バイオハザードV(2012)のアンブレラ社秘密ラボ内『モスクワシークエンス』では、
アンデッドアーミーの大群+リッカーとレオンチームが赤の広場でバトルして、
この建物メチャクチャに破壊されていた。
勿論、現役の百貨店で、誰でも入れる。
店内はものすごく豪華で美しい造りらしいのだけど、立ち寄っている時間がない。

ロシアで買い物・・・という発想は無かったが、時間があったならぜひ立ち寄りたかった。

グム百貨店前のカフェテラス付近には美しい花壇が。
ロシアの人は花が好きなんだな。
そういえば、寒い地方にいる人ほど、花が育つ期間に花を美しく飾ろうとする様な話を聞いた事があるような。

もう、タイムオーバー。
予定時間を30分ほど超過している。
これ以上遅れると、帰りの道中で何かあった時、ガチで飛行機に遅れてしまう可能性が。
赤の広場にも来れたし、急いで戻る事にする。
●再び地下鉄駅へ

赤の広場に来る時にさんざん迷ったおかげで、モスクワ地下鉄駅の看板の見方は完璧に判った。
モスクワ地下鉄のプラットホームにある看板は、『路線全部の駅』の表示が書いてあり、
(確か)一番最初ある名前がそのホームの電車の行き先です。(逆だったかも。忘れました)
つまり、僕は、自分が降りたい『Белорусская』駅方向の終着駅〇×△(ロシア語で書けない)が
先頭にある看板のホームから電車に乗ればいいわけだ。
この看板は逆方向だと判り、間違えて乗る心配はない。

ちなみに、モスクワ地下鉄をさまよう原因になった、Белорусская駅のこの看板。
『1』(ホーム番号)の右側に並んでいる駅名は、間違って乗った5号線(環状線)の駅名だった。
一見、僕が乗りたかった緑の電車(2号線)の看板に見えますが、2号線の駅はどこにも書かれていない。
これ、2号線のホームは左の方向にあるよ・・・という事を示していたのだと思う。
あと、その下の細かな左右向きの表示については、2号線の駅名ではなく、
左右の出口に対応した駅周辺施設の案内だろうか。
モスクワ地下鉄の係員は英語は「チケット」どころか「ワン、ツー、スリー」すら通じないけど、
この法則さえ知っておけば、発車間隔2~3分と便利な地下鉄を使って、迷わず、どこにでも行けると思う。

移動中に気付いたのだが、アエロエクスプレス駅を目指す旅人には、床にあるこの表示が便利。
アエロエクスプレスと呼ばれる路線は別の空港行きのものもあるらしいけど、
この表示であれば、ロシア語が判らない我々にも『シェレメチェヴォ国際空港行き』に間違いない事が判る。
この案内を辿っていけば、地下鉄内で万が一迷っても、空港には戻る事だけはとりあえず可能。

迷う事なく、ベラルーシ駅まで戻ってこれた!
空港行きのチケットを買い、乗り込む。
アエロフロートは出発の『40分前までにはチェックインをすませろ』という規定になっており、
やばいかと思ったけれど、出発1時間20分前くらいには間に合いそう。
ロシア国内で最後の食事をとるくらいの時間も、なんとか確保できそうだ。
(つづく)
(つづく)