中千本のあたりは、尾根伝いに走る1本の道路の両側に町が広がり、その下は山林という構図。
門前町でもあり、宿場町(宿坊町)ともいえるのは神仏合わせて祀るという
アジアでも珍しいというこの地域独特の風習によるものなのかも知れない。
●桜雲園 喜蔵院
立派な門構えのお寺。ここも宿坊があるようだが、朝は遅いのか窓口などは開いていない。
立派な門構えのお寺。ここも宿坊があるようだが、朝は遅いのか窓口などは開いていない。
住職の代わりに迎えてくれたのが・・・
あっ、クジャク
こんな間近で見たのは初めてで、ちょっと興奮したのだけど、羽は広げてくれなかった^^;
観光客がだいぶ増えてきた町の中を歩く。
この辺りは帝釈天やおかげ横丁なんかの『門前町』の雰囲気だね。
●吉水神社(世界遺産)
白鳳年間(672年~685年)に役行者によって建立された極めて古い僧坊。
白鳳年間(672年~685年)に役行者によって建立された極めて古い僧坊。
明治8年に神仏分離で『神社』とされた歴史を持つ。
祭神は96代後醍醐天皇、楠正成、吉水院宗信。
〈義経潜居の間〉
文治元年(1185年)、源義経が兄・頼朝の追撃を逃れて吉野に入った時、愛妾・静御前と隠れ住んだ部屋。
文治元年(1185年)、源義経が兄・頼朝の追撃を逃れて吉野に入った時、愛妾・静御前と隠れ住んだ部屋。
追撃の手は非常に厳しく、2人がこの部屋で過ごせたのはわずか5日間だったそうで、
義経は弁慶などの従者を連れ、山伏に扮装して大峰山に落ち延びてゆく。
しかし、大峰山は女人禁制の山だったので、義経は静御前をここに1人残してゆくしかなかった。
結果としてそれが今生の別れとなり、悲恋の物語として1000年近く語り継がれていくわけだ。
吉野山 峯の白雪踏み分けて 入りにし人の跡ぞ悲しき(静御前)
〈義経の鎧)
神社には義経の鎧、静御前の鎧の一部、弁慶の得物、佐藤兄弟の兜などが残っている。
神社には義経の鎧、静御前の鎧の一部、弁慶の得物、佐藤兄弟の兜などが残っている。
義経の鎧は、おそらく身長150cmかつかなり痩せ型の人が着用する様なサイズ。
現代人であれば、子供でなければ男女問わず殆どの人が着用出来ないと思う。
〈弁慶思案の間〉
義経・静御前の部屋につながっている一畳間のスペースは武蔵坊弁慶が控えていた空間という。
義経・静御前の部屋につながっている一畳間のスペースは武蔵坊弁慶が控えていた空間という。
今まで義経や弁慶に縁のある場所はいくつも訪ねてみたが、
こんなに間近で、その空気感を感じる様な場所は無かった。
〈後醍醐天皇玉座〉
延元元年(1336年)、後醍醐天皇は足利尊氏の攻撃を受け、京都を脱出して吉野に逃れてきた。
延元元年(1336年)、後醍醐天皇は足利尊氏の攻撃を受け、京都を脱出して吉野に逃れてきた。
彼は一度隠岐に流されるも見事に再起して鎌倉幕府を滅ぼすが、その後失政を重ねて求心力を失い、
この場所を『南朝の御所』として二度目の再起を目指すも、劣勢を挽回出来ず3年後に病没するのだ。
花にねて よしや吉野の吉水の 枕の下に岩はしる音(後醍醐天皇)
〈歴代天皇絵図〉
この神社には義経の鎧などのほかにもたくさんの宝物、珍品が並んでいる。
この神社には義経の鎧などのほかにもたくさんの宝物、珍品が並んでいる。
琵琶法師「蝉丸」の琵琶や、秀吉・秀頼の茶器、楠正成の矢筒、一休和尚や水戸光圀の掛け軸、
筒井順慶や助さんの書状・・・etc。
この織物も珍品の類のひとつだと思うが、近代以前の天皇の顔の資料は何なのか気になる。
〈秀吉豪華花見の本陣〉
文禄3年(1594年)、秀吉が5000人の家臣を引き連れて吉野で盛大な花見大会を催した時、
文禄3年(1594年)、秀吉が5000人の家臣を引き連れて吉野で盛大な花見大会を催した時、
本陣になったのがこの神社であり、この庭も使われたそうだ。
神社には中千本、上千本が一望できる場所があり、『一目千本』と呼ばれた。
年月を 心にかけし吉野山 花の盛りを今日見つるかな(豊臣秀吉)
●ご飯
お昼も近づいてきてさすがにお腹が減ってきたので、麦とろご飯定食(1000円)でブランチ。
お昼も近づいてきてさすがにお腹が減ってきたので、麦とろご飯定食(1000円)でブランチ。
麦とろご飯も美味しかったが、煮物の美味しさにびっくり。美味しかった。
●蔵王堂
遠目から見ても圧倒的な威容を誇っていた蔵王堂が今回の旅の最後の立ち寄りスポット。
遠目から見ても圧倒的な威容を誇っていた蔵王堂が今回の旅の最後の立ち寄りスポット。
修験道の中心地として知られる金峯山寺の中核建造物で、世界遺産・吉野の中では珍しい『国宝』だ。
安土桃山時代に再建された伽羅は高さ34m、四方36mの巨大な建造物。
戦火、失火、落雷などの天災を逃れて現存しているのは奇跡の様なものではないだろうか。
祈りの声が響く本堂に、超巨大な仏像が3体。
蔵王堂の本尊は蔵王権現というインド由来ではなく日本独自の仏が祀られている。
神仏習合に深い関わりがあるものだそうで、しっかり勉強しないとよく判らないが、興味深い。
ソメイヨシノが満開の時期に来たかった。
この後、町で少し買い物を楽しんで、吉野を後にした。
●今回役立った『スマホGPS』
スマホを固定できるグッズを買ったところ、使い勝手が格段に向上。
スマホを固定できるグッズを買ったところ、使い勝手が格段に向上。
シガーソケットからの電源供給もくっつけて、バッテリーの不安も無い。
さらに久々にトランスミッターを買って、HDDウォークマンをクルマのスピーカーで聞ける様にした。
クルマ持ってないのに、周辺機器ばっか充実してる^^;
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