●串本海中公園を満喫した僕は、次なる立ち寄り地に向かう
愛と移り気の紀伊半島ポタ(*v.v)。。・2021春
【7】3日目中盤
(有田みかんの郷・・・???)
2021.某月某日~某日
●「有田」までは至近だが、小さな尾根をひとつ越えるらしい
串本周辺、アップダウンが結構激しいみたいなんだよな~
今日の走行キョリは60kmちょっと予定だけど、思ったより疲れるかも知れない。
この川の流域にみかんの産地は広がっているハズ!
さかのぼってみよう!
●10分ほどトロトロと走る(´ε`)~♪
道はひなびた集落へ続いている。
果樹園はまだ見当たらず、のどかな水田地帯
幅8mほどと少しスリムになった有田川のほとりに年季の入ったお社を見つける。
落葉樹が目立つ社叢、「静かな里山の神社」そのもの。
BROMPTONくんから下車して脚を踏み入れてみると、小さな山門に鮮やかかつ大きな「絵馬」がかけられていて、驚く。
●奥にはとんでもなくでかい樹があった!
これは!?
立て看板によると、幹の周り12m以上のこの楠は樹齢1,100年(推定)のクスノキで、国内最大級らしい。
古くから神木として崇められてきていて、正保2年(1645)の時点で既に樹の前に祠が建てられていた記録ものこっているという。
明治3年(1870)には樟脳(クスノキの精油の主成分であるロウ状の油脂)目的で伐採しようという話が持ち上がったが、村人が民生局(以前の代官所)に中止を請願し、現在もこうやって姿が拝めるというわけだ。
ちなみに、当時の村人が書いた文書も今に残っているという。
●なかなか味わい深い体験だ
いつもは先へ先へと進む旅の都合上、ひとところの町をこういう風に探索するような機会は無いんだよな。
しかし、古来より「旅の醍醐味」とはゆく先々でその土地についての見聞を自ら深めて味わう行為であった筈(*v.v)。。
今、僕がやっている事はまさにそれといえる。
この先も興味深いモノが道の両側に次々に登場してくる。
なんかよく判らない平坦な敷地にポツンと「首無し地蔵」の祠があったり・・・
「ホタルの里」というワクワクしてくる様な看板があったり、「養蜂箱」が森の中に点在(はちみつは僕の大好物)していたり・・・
●しかし、進めど進めど「みかん畑」が出てくる気配はない
どんどんあたりは山深くなってくる。
これは一体・・・???
さすがに不安になって、Googleマップで「有田みかん」を検索してみると・・・
●えっ
現在地から100kmほど離れた場所に検索結果が集中して、現在地には何もないだと??
●「有田」ちがい
博学な方、または常識のある方は最初から判っていたかも知れないが、「有田みかんの産地は和歌山県有田市」だった。
そこにも「有田川」という川は流れていて、その流域はたしかにみかん畑の一大産地になっている。
僕は下田海中公園から先「面白そうな場所」をGoogleマップ上で探し
「紀伊有田(キイアリタ)」というJR駅や「有田川」という川があるのを見て「みかん産地がこんな近いとは!」と思い込んでノタノタやってきたワケだが、「こっちの有田川」ではなかったのだ。
●・・・道はどんどん山深くなっていく
そりゃあそうだ。
●だって、こんな道だって判っている- -;
一応、最後まで舗装されているであろう事は調査済みだけど、これは酷い道だよ- -;
いつもの僕だったら、絶対、こんな道通らない。
見りゃ「地獄」って判るもんね- -;
●でも、今日は進む!
だって、この串本で1日過ごすネタが必要なんですもの。
おおっ、岩壁に掘られた古びた小さな祠!
最初の集落以外、人家がほとんどない様に感じられるのに大切にされているのが判って、とても趣深い(*v.v)。。
●だいぶ進んできて、ようやく集落が見えてきた
清流沿いの静かな静かな集落だ。
廃屋が3軒ほどあり、人が住んでそうなお宅は2軒といったところかしら。
この集落にある看板によって、僕は「風吹山(カゼフキヤマ)」というモノに向かって進んでいることを知る。標高303m。
道はその先も続き、最終的には1,350mの山頂に至るらしい。
●その集落を過ぎると、景色がさらによくなってきた
有田川は美しい沢に
次に出現した集落は、一層ひなびた雰囲気で好きな感じ!
子ども時代の夏休み、こういう場所で過ごしたいよな。
在住家屋も、廃墟も、とても立派な石垣・石塀に囲まれているところが多い。
台風対策か、それとも古の鉄砲水対策か・・・?
沢にも石組みの堰がある。
ここから集落に農業用水を引いているみたい。
昔は上水もここから取っていたかも知れないな!
堰の中には魚影がヒュンヒュン!
ヤマメとかイワナとかかしら。
こういう渓流で、1日中のんびりと釣りとかして過ごすのもいいかも知れん!
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・釣りはやらんよなあ^ ^;
エサつけるの苦手だからな。
川眺めながら、ゴロゴロして過ごしたい。
●さらに進むと、なにやら看板があった
なになに、「吐生の滝(ハブノタキ)」?
水量は少ないらしいが、高さ30mある滝という。
ここから徒歩5分。
寄ってみよう
「どうせ、目の前スグにあるんだろう」
と、思っていたら、意外にも山の中に道は続いてゆく。
おお、美しい!
これは、なかなか雰囲気がある場所だな
鳥の声がこだまする社叢に、道が続いてゆく。
『のんびり歩くと、僕の足でも5分ではつかないっぽいな・・・』
そして、7分ほどで・・・
●おおっ!
道の先に鳥居と祠が見えるとともに、さわさわと水が流れる音が聞こえてきた。
●なるほど、たしかに水は少ない
しかし、黒光りする岩肌と鮮やかな緑のコケの対比はとても美しい。
その30mほどの崖を、水が静かに滴り落ちていた
さわさわとゆらぐ木漏れ日、鳥たちのささやき声。
「ふう・・・(´ε`)」
深呼吸してしばらくボーッとしているうちに、カラダの中のドロドロしたストレスとか疲労とかが浄化されていくような感覚!
●素晴らしい体験だった
「看板」まで戻って道を進む。
美しい沢ととなりあった林道がしばらく続くようだ。
なんてキレイなんだ。
ここ、めちゃくちゃいいポタリングコースじゃないか!?
・・・しかし。
●
にわかに道が急になり、漕いで上れなくなる
『・・・まあ、予想してた事だな』
当たったらBROMPTONくんもろともペシャンコになりそうな岩石がそこらに転がっている
なかなかワイルドな道だ。
●くそ
酷い道だ
さっき浄化された心が、再びドロドロのストレスで満杯になってしまった。
嗚呼、どうして僕は毎回毎回、こうやってやらなくてもいい事をわざわざやってクタクタにくたびれているのだろうか
いくつかの、すげえ深い切通しの間をヨタヨタと押し上る
いかに今日、「串本滞在日」といってもマジで馬鹿らしい行為だ。
そして・・・
●今までの中で一番深い切通しを通る
おや、切り通しの向こうに空が広がっているぞ・・・
●おおっ!
幹線道路をひたすら下り、再び「串本のまち」まで戻る。
たった300mちょっとしか上がってないのに、下り道はかなり長く続いた。
●串本町内も、わざと裏道などを走って地域の景観を堪能する
この旅、なかなかいいな!
やっぱ、串本で1日滞在増やしてよかったぞ!
●そして、最終盤の立ち寄り地「潮岬」が視界に入ってきた
このあとは半島に渡って潮岬に立ち寄り、その後紀伊大島にわたって突端の灯台を訪ねれば立ち寄り先はコンプリート!
その後は、宿で美味しい海の幸を味わう(*v.v)。。
これは完璧に近いカタチで旅を終えられるんじゃないの?
意気揚々と潮岬に向かうKOU!
その頭上、暗雲は立ち込め始めていたのであった・・・。
(つづく)
<ヒマつぶしにはなったよ!と思われたら、ぜひ、ポチお願いします!>
コメント