●2021年某月某日(某曜日)14:55
この日の投宿先・尾鷲港近くのホテルまであと30kmほどに迫った僕は、この日一番の峠に向かっていた
「峠越え、イヤだなあ・・・」
そう思いながらノタノタとペダルを漕いでいると・・・
●・・・あれ?
あっさりと荷坂峠(ニザカトウゲ)の看板が見えてきたぞ
!
どうやら、アップダウンを繰り返しながらそのまま最高点まできたらしい。
●熊野古道荷坂峠の入口がある
紀州路のあちこちでよく見かける光景。
古の熊野古道が張り巡らされていて、特に海岸部から熊野三山方面にかけて往時の道がたくさん遺っているのだ。
ちなみに10年ほど前(2011頃)、僕は当時の愛車DAHON Vitesseくんを携えて熊野古道最難関の八鬼山越え(ヤキヤマゴエ)したことがある。
貴重な史跡ゆえにもともと乗車する気はなく、『そもそも走れる様な道でもない』険しい険しい古道、ただただ自転車を押し歩きして上るという罰ゲームの様な過酷さは、本当にマジで懲りた

●『ああいうアホらしい旅は2度とやるまい』
・・・と言いながら、またやるのかも知れない。
・・・やりそうな気がする。
●トンネルを抜けると紀北町!
ここは僕が愛してやまない日本一の清流・銚子川のある町
●広がる緑の向こうに太平洋が見えた
本日最大の峠を越え、ここからはずーっと下りだろう。
「今日はマジで楽勝だな
!」

「峠越え、イヤだなあ・・・」
そう思いながらノタノタとペダルを漕いでいると・・・
●・・・あれ?
あっさりと荷坂峠(ニザカトウゲ)の看板が見えてきたぞ

どうやら、アップダウンを繰り返しながらそのまま最高点まできたらしい。
●熊野古道荷坂峠の入口がある
紀州路のあちこちでよく見かける光景。
古の熊野古道が張り巡らされていて、特に海岸部から熊野三山方面にかけて往時の道がたくさん遺っているのだ。
ちなみに10年ほど前(2011頃)、僕は当時の愛車DAHON Vitesseくんを携えて熊野古道最難関の八鬼山越え(ヤキヤマゴエ)したことがある。
貴重な史跡ゆえにもともと乗車する気はなく、『そもそも走れる様な道でもない』険しい険しい古道、ただただ自転車を押し歩きして上るという罰ゲームの様な過酷さは、本当にマジで懲りた


●『ああいうアホらしい旅は2度とやるまい』
・・・と言いながら、またやるのかも知れない。
・・・やりそうな気がする。
●トンネルを抜けると紀北町!
ここは僕が愛してやまない日本一の清流・銚子川のある町

●広がる緑の向こうに太平洋が見えた
本日最大の峠を越え、ここからはずーっと下りだろう。
「今日はマジで楽勝だな

いつもだったらこの流れの後で「そうは問屋が卸さない」的に過酷な(あるいは冴えない)出来事が起こるのだが・・・
愛と移り気の紀伊半島ポタ(*v.v)。。・2021春
【2】初日後半
(尾鷲)
2021.某月某日~某日
●今日の問屋さんは「話の分かる人」らしい

降雨も、マシントラブルも、ウザい自動車もなく快適な舞台を納品してくれる

素晴らしい問屋さんだ!
こういう問屋さんと末永くお取引したいものだ

●15分ほどで海沿いまで下ってきた
思ったより続かなかった。
どうやら大した高さの峠じゃなかったらしい。
・・・ぶっちゃけ、多気からここまで小学生の子でも走れそうなコースだもんね。
●にわかに道がつまらなくなり、再び天気があやしくなってくる
もしかして、問屋さん代わっちゃった


●紀伊長島から先は見覚えのある道だ
ソロキャンプ with BROMPTON初期、銚子川に行く時に走った道。
キャンプ地最寄りの「相賀駅」まで輪行すればよいものを、特急を降りた「紀伊長島駅」から20kmほど自走したのだった。
このトンネル、Travoy トレーラーをつけたBROMPTONくんを撮影した記憶があるぞ。
(2017年5月3日)
Travoyトレーラーは自重が7kg、そこにキャンプ道具やら食材やらが積載されて、総重量はたしか20kg近かった様な気がする。
キャンプ地までたった20kmチョイかつ小規模なアップダウンしかない程度なのに「十分イヤになる疲労度」だった。
●あの日も見た紀伊長島港の景色
渡船の看板や・・・
浮きドックもそのままだ。

リアス式海岸ゆえ、集落ひとつ越える度に岬(地味な峠になっている)があるからな

上っては下り・・・
下ってはのぼりを繰りかえすうちに、若干イヤになってきた


そして思う(*v.v)。。
『よくよく考えれば、別にいじわるな問屋さんにつきあわずとも直接取引(輪行で直行)すればいいじゃないか』
今は令和3年。
インターネットも充実しているし、直接取引の情報はすぐに判るハズ!
ためしに検索してみると、果たしてこの先の相賀駅から尾鷲駅に向かう電車がおよそ30分後に出る事が判った。
●そんな取引先(KOU)の心境に気づかず畳みかける問屋さん


うわ、コイツ、マジ雨降らせるつもりだ


●ほどなく雨が降り始める
くそ、目的地まであと10kmってトコなのに!
ヤメだヤメ!!
もう、取引中止


●・・・取引中止のハズが・・・
弱い雨の中、相賀駅前に向かう交差点を通り過ぎて銚子川にかかる橋を越えて進んでいく


「・・・もうほんと懲り懲りなんだけど、ついつい付き合っちゃう取引先ってもんがあるんだよなあ



●銚子川を渡り切った後で本降りに



「ダメだこりゃ」ってとこでタイミングよく現れた道の駅で雨宿り



くそ、心憎い演出しやがって



この後、雨は上がるも、僕の前にはそれなりの傾斜の峠道が立ちはだかった。
●馬越峠(マゴセトウゲ)
例によって幹線道路の隣に古道の道が延びている

そういえば、ブロンプトンマイスターがここを通りかかった時、ここから古道の峠をヒョイヒョイっと踏破していたような気がする。
ならば僕も・・・!
●・・・登るハズもない
超人の戯れなど真似してる場合ではない。
目の前の坂を登るので精一杯だ



はあ、ようやくトンネル



コイツを抜けると・・・
●本日の投宿地・尾鷲市が見えた!
投宿地への到達は、BROMPTON旅で最も嬉しい瞬間のひとつと言えよう。
かつて馬越峠を越えた旅人が尾鷲の宿場を眺め下した時の気持ちと、本質的に変わるまい。
ルンルン気分で坂を下り・・・
●17:27、投宿先「ホテルビオラ」に到着

多気駅からの走行キョリは84km
目の前が港という、絶好のロケーションの宿

●ただし、僕の部屋は山側


残念感が倍増だね。
お値段8,900円。
値段にしては狭い部屋の様な。まあ、いいけどね。
●シャワー浴びて衣類をランドリーにぶち込み、外に出る

尾鷲は江戸時代より林業で栄えた町。特に、非常に強靭で香りも良い「尾鷲ヒノキ」で有名だ。
この土地は基本的に急傾斜地だらけで土壌も痩せており、植物の生育には厳しい。
そんな環境に生える檜は一般の檜より年輪の幅が狭く、大きく育つのに時間がかかってしまうそうだ。
しかし、その高密度な年輪には材木としての強度を高める効果があり、現代的な調査の結果、一般的な檜より強度が高い(1.2倍程度)事が判明しているという。
ちなみに、世間がその強度に気づいたのは大正時代の関東大震災の時で、「尾鷲ヒノキで建てられた家は倒壊が少ないぞ


現在も周辺一帯では林業が活発に行われており、僕が以前ソロキャンプした廃村奥でも、檜が切り出されているのを見た事がある。
●漁港にやってきた
この堤防で写真を撮るのをたのしみにしていた

パシャッ!
良い感じ

でも、朝の方がいいかな。明朝にも撮影しにこよう!
尾鷲といえば漁港の町でもある(*v.v)。。
もったいぶらずに、おいしいお魚を食べにいこう

●・・・と、ここでまた雨が!
街ポタ用のオシャレパンツに水滴がポツポツ広がってゆく!
今日の問屋さんはホントに意地悪だ。
これで美味しいごはん食べられなかったらマジで許せない


尾鷲の町はけっこう大きいのだが、コロナのためか開いている店があまり見当たらない。
と、目の前の電柱看板になんかよさげな感じの料理店の案内。
そっちを見てみると・・・
●おお、やってる

生け簀もあるし、魚食べられるのは間違いない。
パッと入ってみると、カウンター席に加え奥に座敷もあった。
なかなか美味しいモノを出してくれそうな予感

●カウンターに着席、まずはおビール(小)を頂く(*v.v)。。
ギリギリのところで本降りを喰らわなくてよかった(´ε`)~♪
ではいただきます。
ゴキュゴキュゴキュゴキュ・・・・・・・・><。
アヒィ、美味い>▽<;!!!
●大将:「今日の先付です

入るお店のお通しをたのしみにしている人も多いと思うけど、僕もその一人だ

殻から引きはがしたトコブシ(たぶん)をつまみ、お口に運んでモグモグ・・・(*v.v)。。
むほほっ、美味しい

「ククッ、どうやらこのお店『当たり』らしい」
●お刺身の四点盛りを頂く(*v.v)。。
漁港の町に来たら、やっぱりお刺身でしょう

ねっとり、濃厚なあじわい(*v.v)。。モグモグ
旅先の夜、美味しいお刺身とお酒を頂くだけで・・・(*v.v)。。モグモグ
「なんとなく豊かっぽい人生」を僕でも味わうことが出来る・・・(*v.v)。。モグモグ
『出かけてきてよかったな』と思えるひと時。
●明太だいこんサラダもいただく(*v.v)。。
魚と合わせてシャキシャキの葉物野菜もいただいたのち、おビールで明太子の塩辛さを洗い流す(*v.v)。。モグモグ
はあ、幸せ・・・。
常連さんらしき人と大将のやりとりに耳を傾けるに、このお店は市内でなかなかいいお店らしく、魚の仕入れも強いらしい。
『なるほど、おいしいわけだ

一人でごはんを食べながら、ニコニコと笑顔になってしまうくらい美味い!
●こうなると、お酒も飲みたくなる

「ヤーヤってヤツをください!」
女将さん:「はいよ、ヤーヤね

ほどなく出てきたものを注いで・・・
グビッといただく(*v.v)。。
・
・
・
・
おいしい

●あまりのおいしさに、さらにもうひと品頼んでしまう
何かの塩辛を頼んだのが品切れだった為、イカの塩辛を出してくれた。
クリームチーズと合わせて食べるらしいが・・・
「おいしい

こんなもの出された日には、お酒が進み過ぎてどうしようもないね。
でも、日本酒これ以上飲むと悪酔いしそうだから、これくらいにしておこう

ちょっと早めだけどお勘定してこう。
お会計は6,000円くらいと僕のポタ旅ではチョイ高めだったが、満足満足

●雨もあがっていた
心地よい気温の中、コンビニに立ち寄り、BROMPTONくんを押しながらのんびりとホテルに向かう(´ε`)~♪
やっぱ、尾鷲、いいな

規模といい、情景といい、歴史的背景といい、僕の好きな感じの町だ。
投宿地にしてよかった

●のんびりと1人二次会をたのしむ

さて、明日は熊野灘リアス式海岸線沿いをゆくコース!
上りが大嫌いな僕にとって、かなりの苦戦が予想される。
XPERIA1ⅡとMI-1000M2を有線接続(正真正銘のハイレゾ接続)して「上り坂のテーマ」を聞いてテンションを高める(*v.v)。。
●「上り坂のテーマ」(「FFⅢ バトル2」 1990 SQUARE)
上り坂を走っている時、大体、僕の脳内で流れている曲だ。
(ちなみに、音源が音源なのでハイレゾで聞いても全く無意味だ)
●明日のルートマップ
『上り坂はイヤだが、快晴の熊野灘を走ってみたいという気持ちがネガティブ感情を凌駕しているんだよな~』
ベッドで寝転んでルートマップを見ながら、そう思う。
明日の快晴はほぼ確約されている。
風も一応追い風予報。
問題は僕の体力・気力くらいだが、多分大丈夫だろう

・・・楽観的な気分で眠りについた僕だったが、新たに出現した問屋さんは「全く意外な角度から簡単に卸してくれない」のだった。
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