●その日、有給をとった僕は都心部の精神科を受診していた
45-2-202x300
その若い医師は、慎重に言葉を選ぶように言った。

兄ちゃん先生:「えー・・・いわゆる(ウツ)の症状ですね

KOU:「え、ホントに?」

兄ちゃん先生:「ええ、強い心労がかかり続けるとKOUさんの様な症状が出るんです」

KOU:「すると〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇ではない?」

兄ちゃん先生:「はい、その可能性は限りなく・・・ゼロといえます」











「うおおお!ラッキー、助かったぁ!!!」









兄ちゃん先生:「・・・」

KOU:「マジで〇〇性〇〇〇ハ〇〇〇ではないんですね?」

兄ちゃん先生:「はい、大丈夫です。仮にそれだったとしたら、テストの結果は全然違います」



「くーっ(><;!、地獄から生還した気分です!!」



兄ちゃん先生:「しかし、ア〇ツハ〇マーでないにしても、明らかにそれなりの鬱症状ですよ

KOU:「全く問題ないです!若年性アルツとは天と地です。先生は若いから判らんのです(*v.v)。。」

兄ちゃん先生:「そ、そうですか・・・」

KOU:「いやあ、憑き物が落ちたようだ

兄ちゃん先生:「・・・それはなによりです」









●実は、2月下旬になって物忘れが異常に増えて「認知症」を疑っていたのだった
l020

20年以上何も考えずやれたネクタイの結び方を突然忘れ、上手に結べる様になるまで数日かかった。

部下の異動の話の翌日、その話の内容を完全に忘れていた。

重要なアポの日時を完全に忘れてしまってすっぽかした。

それ以外にも、何を忘れていたのか思い出せないくらい、色々な事を忘れまくっていた。

忙しい時にあまり重要でない記憶をちょこちょこ失うことはあるけれど、いくらなんでも酷過ぎる。

これはまるで・・・







●「明日の記憶」ッ・・・!(2006 東映)
750x422

人を愛すること、生きていくこと。思い出のすべてを、あなたに託す。

広告代理店に勤める佐伯は、今年50歳になった。ありふれてはいるが穏やかな幸せに満ちていた。

そんな彼を突然襲う若年性アルツハイマー病…ッ!

こぼれ落ちる記憶を必死に繋ぎ止めようとあらゆる事柄をメモに取り、闘い始める佐伯。

だが、着実に佐伯の記憶は失われ始める...ッ!













l016

思えば僕も広告屋。

佐伯(渡辺謙)の様にイケメンでもなければエリートでもない。

穏やかな幸せに満ちてもいない。

なのに、アルツだけはキッチリ喰らう・・・。

そんな切ないストーリーをイメージしつつ「アルツハイマー診断」のクリニックを訪ねたのだった






マジでどうするよ。

親より先に認知症にかかってしまったら、故郷に戻って親孝行するという願いはOUT!

それどころか、老境に至った親にまたしても心配や苦労をかけてしまうではないか

それだけは絶対に避けたい。

(ただ、医師に訊いたところでは早期に認知症と判っても「手立てはない」との事だった)








●アルツハイマーの判定を行う「なんとかテスト」(←すぐ忘れた)を緊張しながら受ける
l021

めちゃカンタンなテストなのに、結構、脳に負荷がかかるのを感じる。



(まあ、予想はしていたけど、こりゃやっぱりストレス症状かな)



テストの最初に3つのワード「桜、猫、電車」を覚えて、テストの最後に思い出すのが出来なかった

結果は30点満点のところ29点。

1問外しただけだが、その深刻度がどれほどなのか全く判らず、不安だ。

兄ちゃん先生:「40代でバリバリお勤めの方が1問外しているのは気になります

KOU「ビクッ

兄ちゃん先生:「でも、認知症の症状ではありません」

そして、冒頭の言葉に続くのだった。












●「わざわざびっくりさせやがって!」
l010

まあ、小学生でも解ける簡単なテストなので、僕の様な現役の人間であれば満点で当たり前らしい。

しかし、認知症の予兆がある場合、なんと3割ほど外して20点以下になるのだという。

KOU:「それでは全く仕事になりませんね

兄ちゃん先生:「勿論です。

というか、明らかに生活が成り立たなくって周りの人が異常に気付き診察に来るのが殆どですよ」

KOU:「・・・」

・・・僕も周りの人に心配されたりすることはあるのだが、生活は成り立っているので大丈夫か?

大丈夫と思っていいんだな?


KOU:「では、私のように自ら病院を訪れる人は珍しい?」

兄ちゃん先生:「まあ、そうですね。

それに、私も長年診てますけれど、40代の方で発症されていた方は2~3人ですよ」

KOU:「・・・」

・・・せいぜい30歳くらいの先生に『長年』って言われてもピンとこないが・・・

お医者さんが言うんだから大丈夫か?

大丈夫と思っていいんだな?


兄ちゃん先生:「でも、鬱症状ですよ。それはやはり辛いのでは?」

KOU:「だから、それはノープロなんですって。もう、生きてる以上、仕方ないのです(*v.v)。。」







●僕は自分の「鬱症状」を意に介さない
l21

20代の終わり頃に鬱病にかかってしばらく身動き出来なくなった時、ほとほと懲りたのだ。

「自分自身が鬱だ」と自覚して落ち込むことに。

一度経験した鬱だから、僕はその症状の人に対してはけっこう優しい。

ただ、自分自身においては「鬱で落ち込むことほど時間のムダはない」と確信している。

あんな状態、金輪際ごめんだ。

自分で「鬱かしら」と思おうが、医者が「鬱症状」と診断しようが、絶対に「落ち込まない」。

あくまで前向きにストレスを減らす様、平常心で粛々と努めるのみ(*v.v)。。

そんなの、いつもの生活でフツーにやってる事なのだ。

きっと多分、誰でもそうだ。







●と、いうわけで・・・
l001
異常ナシ!

ひさびさに晴れやかな気分!

不可逆的な恐怖の戸口から解放されて心底ホッとした。

ただ、認知症の恐怖をチラリと味わったのも事実。

そして何年か後、もうちょっと歳をとったらどうなってるかも判らんね。

もともと物忘れするほうだし、50代であっさりボケてしまうかも知れない。

早いうちに認知症の特効薬や予防法、完成してほしい。

あるいはロマン探求ポタ(*v.v)。。で、「認知症予防に効く秘薬」求めて旅に出るか・・・!?





<ヒマつぶしにはなったよ!と思われたら、ぜひ、ポチお願いします!>