●「ロマン探求ポタ(*v.v)。。」とは


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ロマン(*v.v)。。を追い求め、日本を飛び出して世界にポタ旅しに行く企画である。

明確にこれを開始したのは2018年。それまで「社風」(と金銭面で)で実現出来なかった10日間級の海外旅行について、会社の変化と自身の勤続20周年記念を理由にして実行したものであった。

思った以上に刺激・達成感が得られたために翌2019年も類似の旅をした他、さかのぼって2015年、2017年に実施していた海外ポタ旅も合わせて「シリーズ」として扱う様にした。

なにをもってロマン(*v.v)。。とするのか自分でもよく判っていないが、一般的に人気な観光地ではなく、遠い昔に祖父母が過ごした満州や中央アジアを訪ねる追慕的なものだったり、子ども時代に読み漁った「アサヒグラフ」などで「異世界への関心」を刻み込まれた中東、東欧、アフリカなどを選んで出かけてきている。

2020年から3年間におよぶコロナ休止を経て・・・






●2023年のワールドマップはこうだ!
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巡るのはレバノン、トルコ、ブルガリア、ギリシャの4か国。トルコを除く3か国は初訪問。

これに対し、日数は出国9/15(金)→帰国9/24(日)のわずか10日間。

いつも同様、時間に追われた過酷な弾丸トリップ

そして、目的地でのポタ旅が始まるまでのドタバタについては、過去最高(に酷いもの)だった









● 2023年9月11日(月)10:30 ※出発の3日と10時間前

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オフィスで、ふと私用メールを見た僕は飲んでたお茶を噴き出した。









●15日(金)20:30 成田発カイロ行きMS965便欠航
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エジプト航空(メール):「欠航になってごめんね!最寄りの支店に問い合わせてちょ









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慌ててサイトで検索、「最寄り」の東京支店にTELするが誰も出ない。

大阪支店は、番号自体が「不通」だった。

このタイミングで、そりゃないよ







ってか、レバノンに向かうエアチケットが出発3日前にキャンセルってやばくね?

片道何十万とか平気で出せる人ならともかく、片道せいぜい20万に抑えたい僕が、日延べせず飛べる便なんて今から取れるのかしら?

そこから妄想が加速する。

・このクソ忙しいなか、代替の飛行機探せるの?

・下手したら「旅」自体に出られなくなることもありうる?

・「中東行ってきまーす」なんて言ったくせにどこにも出かけられず、自宅に引きこもり?

・その場合、旅費50万のうちキャンセル航空券以外の支払い済み35万円がパーになるか?
(僕は安上がりな「払い戻し不可プラン」で全部予約しちゃってるから)








●こりゃいかん
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パニクって一瞬失念していたが、往路航空券は直接手配ではなく「エアトリ」に委託したものだった。

エアトリに問い合わせをすると「手数料6,000円を除いた額の返金はできるが、他の航空会社も含めた代替便手配はユーザー本人がやるしかない」という。

仕事中だがやむを得ない。急いで「エアトリ」で代替便を調べる。すると、以前調べていた「中国南方航空利用ルート」がまだ使えることが判った。


●当初予定便(欠航決定)
成田発(15日20:30)→ カイロ乗換 → ベイルート着(16日10:40)


●代替候補便
関空発(15日15:00)→ 北京乗換 → カイロ乗換 → ベイルート着(16日10:40)


「カイロからは先は同じ便ってことか

これは嬉しい。ベイルート到着時間は変更無し。よって、旅程変更は最小限。

料金も+数千円程度というのもありがたい。

乗換は1回増えるが、そんなことは構っていられない。

出発時間が早くなる点は、15日(金)の午後休を全休に変更すれば済む話だ。

問題無い。今すぐこの便を予約しよう。

これで、往路の航空券問題は解決・・・








●おっと、もうひとつ手配が必要だ

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昨日、「成田宛」で発送した空港宅急便の宛先を「関空宛」に変更しなければ。

出発前のドタバタを想定してBROMPTONくんだけ先に送ったのが、まさかこうなる。

しかし、問い合わせたヤマト運輸からは「空港から空港への転送はできず、一旦、ご自宅に送り返すしかない」という回答。

「うーん・・・」

まあ、仕方ない。やむを得ず一旦了承。

ただ、よくよく考えると、BROMPRONくんは僕自身が必ず自宅で受け取る必要がある荷物(宅配ボックスに入らないサイズかつ「置き配不可」の貨物)。出発日までの平日3日間(出発日に家を出るのも9:00頃)に受け取れる確証がないことに気づく。

再度連絡、この事を丁寧に相談したところ、荷物の特性と出発までの時間的猶予の無さから「特例で」成田から関空へ転送してもらえることになった。

いやあ、ホッとした








●色々危なかった・・・

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もしかしたら、旅程全てがパー、大散財もありえたが、ツイてたようだ。





しかし、僕は気づいていなかった。

出発便の変更が、この旅に大きな負荷をもたらすことに。

そして僕のポタ旅史上、空前の出費の引き金になることに。。。
























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日本を無事出国セヨ 篇























●2023年9月15日(金)09:39
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僕は名古屋09:26発の「のぞみ13号」博多行で新大阪に向かっていた

ドタバタで指定席券を買う時間的余裕が無く、初めて「のぞみ」に自由券で乗車。

まあ、新大阪まで1時間もかからん。混雑の中、わざわざ席探すまでもない。

休みとっていても、仕事電話の着信もLINEも入ってくるし、デッキで仕事しながら行こう。

それにしても、今回もクロネコの「空港宅急便」を利用していて本当によかった。この状態でBROMPTONくん抱えてたら、かなりストレスだった。

今後も、中部空港以外から飛ぶ時は毎回「空港宅急便」使おう。










●『なかなか休暇の気分になれないもんだ・・・』
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心の中でグチりながらも、新大阪駅内の景色は結構新鮮に見える

この駅に来るのがかなり久々だということにしても『意外』だ。

よほどの場所にでも行かない限り、もはや関心などひかれない様な気がしていたのに。

まあ、僕なんて先入観の塊みたいな者だからなあ。

わざわざこんな面倒な思いして海外に飛ばずとも、国内旅でもリフレッシュは可能なのだろう。









●関空特急「はるか」も初体験
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中部国際空港行のミュースカイや、成田行きのNEX、スカイライナー、あとは羽田行き空港快速くらいしか乗ったことがないから「へえ」という感じ。

席はガラガラ、VAIO Zを出して車内で1時間ほど仕事しながら移動。。。









●気づくと列車は海の上に
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空港連絡橋の長さにも驚く。

慣れ切った中部空港連絡橋(1.41km)の倍以上の長さ(3.75km)で世界最長のトラス橋だそうだ。

ただ、車中でも空港到着後も、地味にストレスがたまる仕事絡みの連絡がちょこちょこ入ってきて「ライフ」が削られていく感じ








●現役サラリーマンの旅だし、仕方ないか!
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協力してくれる部下やお客様に感謝しながら旅をしないとね(*v.v)。。

さて、仕事がひと段落したところで「空港宅急便」で先着していたBROMPTONくんと合流だ!

輪行袋に包まれたBROMPTONくんは、宅急便発送前、当然「Z計画装備」にしてある。











●「Z計画(ゼータケイカク)」とは・・・
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Z計画(2023ver.) - 海外空輸モード

「Z計画」とはBROMPTONくんを(ほぼ)単体で過酷な海外空輸突入を可能にして、海外ポタ旅のバリアフリー化を推進する計画だ。

旅先で著しくデッドウェイト化するBROMPTON保護ボックスなどを使わずとも十分に機能する車体保護パーツを工夫する事により、国内旅と同じ様な感覚で都市から都市へ、国から国へ、自由に流れゆく輪行旅の実現を目指している。

「Z計画(2023ver.)」では各保護材が脱落しづらくなった他、車体とともにフォールディングヘルメットまで輪行袋内に収められる様になるなど、地味に改良が加えられている。

今回は往路・復路ともに2回乗り継ぎの他、レバノン→トルコへの空輸もある。

過酷な海外空輸にBROMPTONくんは無事でいられるであろうか?








●他にも結構色々工夫してた
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今回は機内持ち込み荷物も一工夫。

空港内のパッキングエリアで、キャラダイスバッグから出した収納式ナップサック。

・VAIO-Zやバッテリー、バッテリーライトなど超貴重品&受託手荷物対象外のツール

・デジカメ、充電プラグ、ヘッドフォンなどロストバゲッジすると旅モチベが極端に下がるツール

・印刷済みエアチケットなど


こういったものは機内持ち込みのためにナップサックに移動。飛行機の座席足元の空間に十分収まるので、長時間フライト中何か出し入れしたくなった時にもすぐに対応できる。

一方、キャラダイスバッグ(大型フロントバッグ)には着替えや洗濯道具、衛生用品などロストバゲッジして構わないものだけ入れた状態で受託手荷物にしちゃう。












『いまいち気がノらない割に、けっこうちゃんと準備してきてたじゃん』

そう思いながら中国南方航空チェックインカウンターの行列に並んだのだが・・・












●僕のE-チケットを見た窓口の女性スタッフが「あれ?」と声をあげた
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女性スタッフ:「お客様、北京でお乗り換えですね

KOU:「ええ、大興空港から首都空港まで・・・」

女性スタッフ:「これは、陸路での移動になりますよね?」

KOU:「ええ、そのつもりでおりますが・・・」

女性スタッフ:「なるほど・・・ちょっとお待ちくださいね」

彼女はカウンターの奥に移動して、他のスタッフたちから色々意見などを聞いているようだ。

そのあと、色々な確認にしばらく時間がかかるようで、列から外れて待つように言われる。










●一体、これはどういうこと?
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女性スタッフに代わり、男性スタッフが説明してくれた。

要は、乗り継ぎの際に同一空港から出入りが無ければ何も問題は無いのだが、今回の様に「別の空港に移動する場合」は一時的な入国審査が必要になるという。


男性スタッフ:「場合によっては乗り継ぎ目的の入国を認められず、そのまま国外への退去を求められる可能性も・・・」

KOU:「しかし、今まで中国の入国審査で困った目に遭ったことなんて1度も無いですよ



スタッフたちが心配しているのは昨今のフクイチの処理水の件で「中国政府機関が日本人旅行者に対して不利益な扱いをするリスクがありうる」ということらしい。

また、空港間のキョリが相当離れているため、入国審査をパスできたとしてもあまりに時間がかかりすぎると「乗り継ぎが間に合わないかも知れない」ということもあるようだ。

スタッフたちは中国現地窓口と連絡を取り合っていた様だが「絶対に大丈夫」という確証は得られないらしい。いささか不安を感じたりもする。



待ち始めてから約30分。

時間はかかっているが、スタッフ全員とても親切で、苛立つなどということは全くない。





やがて、男性スタッフが一枚の紙を提示して「乗り継ぎできなかった場合、誠に心苦しいですが航空会社から補償はできません。それでよろしければ、この免責承諾書にサインの上でご出発下さい」と伝えてきた。

そうか、乗り継ぎ出来なかった場合、ムダになる首都国際空港発のチケットについて責任とれないから、慎重に対応したということか。



他に手段もないし、飛ぶさ勿論



サッとサインを書いて、承諾書を提出。

KOU 「あ、そういえば、預ける荷物はどうなるんですかね?大興空港で一度受け取って自力で首都空港に移動する必要があるのかしら?」

男性スタッフ 「仰るとおりです。同一空港での乗り換えでないので、到着空港のバゲッジクレームでピックアップして頂き、出発空港までの移動はお客様が対応される必要があります」

KOU 「そりゃそうだよね










●ようやく、チケット発券
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「大興空港での入国審査では『入国目的は首都国際空港でのトランジット※。それ以外は一切どこにも立ち寄りません』とハッキリ伝えてくださいねニコッ きっと大丈夫ですよニコッ」

おそらくは中国系の女性係員がニコニコしながら教えてくれた。

※正しくは「トランスファー」だと思うんだが、航空会社の人がトランジットと言ってたので、世界的にそれでも通用するのかも?





うーん、イスラエル出国時の様なやりとりになるなら僕の劣悪な英語力では対応できない

勿論、「翻訳機」準備しておけばいいけど、なんかかなりのプレッシャーだ。

関空到着前まで中国での乗り継ぎには何のストレスも感じていなかったのに。









●一抹の不安を抱えつつ関西国際空港15:00発 CZ8030便に搭乗
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機内はほぼ満席。中国人客95%、日本人客5%といったところ。

3日前に慌てて取り直したシートに、ぐったりと身を預ける。

今、僕の心を包み込む思いは、この先にあるロマン(*v.v)。。への高揚感とかではなく



『ようやく出国か』

『なんでこんなメンドイことやってんだろ』



ただただ、それだけだった(;´д`)






次回:移動中2「大興空港から首都空港に乗り継ぎセヨ」につづく


#BROMPTON
#ブロンプトン
#海外輪行
#海外空輸

※不定期連載です。


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