●2023年9月19日(火)7:56 (トルコ共和国現地時間)
朝早くベイルートを出発した僕は、トルコの格安航空便「ペガサスエア」機でイスタンブールに向けて降下中だった
丸5年前(2018年9月18日)同様、到着空港はマイナーなザビハ・ギョクチェン国際空港(アジア側)。
前回果たせなかった「BROMPTONくんとともに船に乗り、ボスポラス海峡を越えてアジアからヨーロッパに渡るロマン(*v.v)。。」をクリアするためだ。
●ボスポラス海峡(*v.v)。。
黒海とエーゲ海(地中海)を結ぶ水路に隔てられた場所であり、古来、ヨーロッパとアジアの境目と言われている。あのオリエント急行もヨーロッパ側の起点は海峡の西側に、アジア側の起点は海峡の東側におかれ、両駅は「渡し船」で結ばれていた。
東西のあまたの旅人が行き交った、非常にロマンあふれる町なのである(*v.v)。。
●僕のやりたいこと
空港から約30km自走して、アジア側オリエント急行起点「ハイダルパシャ駅(廃駅)」近くの渡船でヨーロッパ側に渡ること。
これをするには、ザビハ空港への着陸だ。
●懐かしい町並みが眼下に広がった
前回はイスラエルのテルアビブから同じ目標を持ってやっぱりペガサスで飛んできたが、まさかのロストバゲッジでBROMPTONくんが行方不明になってしまうアクシデントに見舞われ、ロマンどころの話ではなくなった。
●8:12、ザビハ・ギョクチョエン国際空港到着!
『今回はさすがにロストバゲッジは大丈夫だと思うけど、前回と別の不安があるんだよなー』
・・・そう思いつつ空港に入り、入国審査を済まし、荷物受取に向かう。
●今回、バゲッジクレームでは1つも荷物が流れてこなかった
『・・・大丈夫かな』
●現在、手持ちドルがゼロ
3日前、アマンダ(スールの宿屋のおかみさん)と別れた時、現金ドルは333ドルあった。しかし、滞在中に全てL.L(レバノンボンド)に変わってしまった。
このL.Lは昨晩時点では320万L.L(32,000円弱)あったが、今朝のタクシー手配料、タクシー代、ラッピング代+保険料、手荷物預け料の追加料金、朝食がわりのコーヒーやスナック代等で大半を使ったのだ。
つまり、【現金がかなりとぼしい】。
しかもこのL.L、トルコの両替所で通用するのか非常に不安だ。
●そこで、ANAカードのデスクに問い合わせする
※レバノン国内はAU電話が使えなかったのでトルコまで先延ばししていた。
KOU「もしもし、あ、3日前に海外キャッシング開設を申し込んだのですが、もう使えますかね? 今、トルコにいるのですが現金が全然なくなっちゃっていて」
係員さん「それはお困りですね 確認しますので少々お待ちを」
・・・20分もかかったやりとりの果て、結局、僕はまだ海外キャッシングが使えないことがわかった。
係員さん「えーと、使える様になるのは最速で明後日です」
KOU「サイトには『3~4日』と書いてあったのに、実際は5日かかるっちゅうわけですか」
イスタンブールにいる間は使えないという事になる。えらいこっちゃ。
係員さん「まことにお気の毒ですが、いかようにも対処の方法がなく・・・」
KOU「わかりました、なんとか自力で対処します」
係員さん「他、ご質問などはありますか?」
KOU「ないです」
●やばいぞ
クラクラしながら空港内を歩き、見つけた両替所でレバノンポンドの両替を試みる。
若い女の子の職員はレバノンポンド紙幣を見ると苦笑いした。
女の子職員さん「ごめんなさい、そのお金は取り扱えないわ」
『苦笑いされる様なお金なんだ、これ』
確かに、僕が今まで触れた通貨で桁違いに価値が低いしな。
●現金ゼロ
「ロマン探求ポタ2019」のモロッコ・タンジェでも似たような状況に陥った。
しかしあの時は手元に潤沢な国際通貨「ユーロ」があり、両替所に行けばいいだけだった。今回はそれより悪い。
『寒い。孤独だ・・・』
さて、どうする?
・・・多分、イスタンブール中心部まで移動してしまえば、おそらくクレジットカードで大体なんでも決済出来て、この国にいる間は問題あるまい。
一方、この後訪問するブルガリアやギリシャで現金ゼロで凌ぐ自信はゼロ。
やはり、早めに現金は確保したい。
「そういえば・・・」
イスタンブール市内で僕が現金調達できるかも知れない方法が1つだけある。
それは・・・
A.「日本大使館に相談だ。」
B.「日本人経営の食堂を見つけるんだ。」
C.「あの絨毯屋の社長だ!」
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・
●C.「あの絨毯屋の社長だ!」
(ロマン探求ポタ2018「魅惑のトルコ絨毯」篇より)
そう、前回の旅でもお世話になったあの社長を訪ね、カネを工面することだ。
しかし、店の名前で検索してもHITしない。
5年間特にやりとりもしていないし、コロナや大地震もあった。
『前回訪問した店が存続しているかどうか、けっこうあやしい』
・・・でも、他に対策は無い。
『最優先で、社長を訪ねてみよう』
課題はまだある。
自走してボスポラス海峡まで行ったとして「クレカで渡し舟に乗れるかわからない」ということだ。
まあ、仮に船に乗れなくても、多分カードで地下鉄の切符を買えて、海峡は渡れる。
ただ、『現金ゼロ』のストレスを倍加する様な行動は愚策に思えた
観光案内所の人に訊いてみると、イスタンブール市内への直行バスはカードでも乗れるという。
『だったらここは確実に、今回もバスで海峡を越えて、さっさとホテルにチェックインして、絨毯屋に向かうことにしよう』
ロマンやらなんたらは、直近のカネの課題解決に取り組んだ後のハナシだ。
●ロマン探求ポタ(*v.v)。。中東世界テーマ曲
KONAMI Pop'n Music(2010) ♪The Sky of Sadness
●「直行バス」はクレカでそのまま乗れるものではなかった
車内決済できるものと思って着席して待っていたら「事務所でチケット買ってきてよ」とチケット回収中の運転手に言われた。
やむを得ず降車しようとしたところ、隣席の大学生の様な男の子に腕を引っ張られた。
学生さん「大丈夫、君の分も僕が払ったから」
KOU「えっ!?」
彼はウンウンという様に2回うなずくと、目をつむった。
『なんと親切な・・・ ありがとうありがとう』
ここまで4日間の旅や自分の日常の出来事も振り返り、「人の生きる道とは・・・(*v.v)。。」など思いを巡らす。
●またもやバスで越えるボスポラス海峡
この先いつか「3度目の正直」を狙ったとしても、「2度あることは3度ある」になりそうだ。
●タクシム広場近くのターミナルで下車
ここでBROMPTONくんを展開。
そう、BROMPTONくんは「初イスタンブール」。
●懐かしい・・・
前回、BROMPTONくんが行方不明になり、自らの手でTravoyトレーラーを引いて歩いた道だ。
今回は違う!
●ああ、このモスクは・・・
5年前に来た時には建設中だったタクシムモスク!
●5年前に通りかかった時はこうだった
時の流れの中で色々変わったことに、胸がキュンとする。
●あれから5年か・・・(*v.v)。。
なんか、ホントに懐かしいな。
この激坂も。
BROMPTONに乗って下るのは、少し危ないくらいだ。
●投宿先も、前回と同じトコにしていた
ホテル ヒストリック ガラタ。
「こんちはー」
前回店番していたロシア系の女の子2人組の姿は無く、今回は見覚えのある40歳くらいの白人男性がいた。オーナーのザックだ(前回、勝手に名付けた)。
KOU「5年前にもここに泊まったことがあって、その時は『エレファント ガラタ』って名前だったよね」
ザック「ああ、そんな名前でやっていた時もあったねえ」
まだ、チェックイン時間前で部屋には入れないが、荷物は預かってくれるという。
●絨毯屋に行く前に、僕もごはんを食べたい
ニャンコに恵んでもらうわけにもいかんし、カードが使える店に行こう。
●ああ、こういう階段も懐かしい
・・・前は、どっかの階段の上にぶっ壊れたクルマが転がっていたのだ。
●前回来た時はストⅡのボーナスステージみたいなトコだった
(2018)
●・・・この店なら間違いなくカードは使えるだろう
店員さん「カード払い?勿論OKさ」
よかった、とりあえずごはん食べれるぞ。
美味しそうなメニューが並んでいる。
羊のスープとパンにしてみるか・・・
ったく、カードが使えないとコーラ1本買えないというのは精神的にツライものがある。
プシュッ!
ゴキュゴキュゴキュ・・・><。
アヒィ、美味い>▽<;!! (コーラが)
●スープもよく味わって頂く(*v.v)。。
初期の「美味しんぼ」だったかで「トンカツの回」があったのを、ふと思い出した。
ろくなメシ喰えない貧乏学生に、トンカツ専門店の店主がごちそうしてあげる話だったか。
「学生さん、いつでもトンカツ喰えるくらいにおなりなさい。それが貧乏過ぎでも金満でもない、ほどよい身分」とか言っていたな。
・・・今の僕、現金払いではトンカツどころかビッグカツすら喰えない
『大変美味しゅうございました(*v.v)。。』
アツアツのトルコ式紅茶を頂いて一息つく。
おなかが満たされて、多少心に余裕が・・・・・・・・いや、殆ど余裕は感じないな
現金残高が回復しない限り、針のムシロの感覚は続くだろう。
『社長がつかまればいいが・・・』
僕は、そわそわしながら店を後にするのだった。
美味しそうなメニューが並んでいる。
羊のスープとパンにしてみるか・・・
ったく、カードが使えないとコーラ1本買えないというのは精神的にツライものがある。
プシュッ!
ゴキュゴキュゴキュ・・・><。
アヒィ、美味い>▽<;!! (コーラが)
●スープもよく味わって頂く(*v.v)。。
初期の「美味しんぼ」だったかで「トンカツの回」があったのを、ふと思い出した。
ろくなメシ喰えない貧乏学生に、トンカツ専門店の店主がごちそうしてあげる話だったか。
「学生さん、いつでもトンカツ喰えるくらいにおなりなさい。それが貧乏過ぎでも金満でもない、ほどよい身分」とか言っていたな。
・・・今の僕、現金払いではトンカツどころかビッグカツすら喰えない
『大変美味しゅうございました(*v.v)。。』
アツアツのトルコ式紅茶を頂いて一息つく。
おなかが満たされて、多少心に余裕が・・・・・・・・いや、殆ど余裕は感じないな
現金残高が回復しない限り、針のムシロの感覚は続くだろう。
『社長がつかまればいいが・・・』
僕は、そわそわしながら店を後にするのだった。
次回予告
L.Lに対応する両替屋が見つかったのはいいが、晩ごはん代にも足りない額にしかならず焦るKOU!
アヤソフィアやブルーモスクなどが立ち並ぶスルタン・アフメト地区に移動し、記憶を頼りに絨毯屋を探す。見つけた見覚えのある街角、見覚えのある建物・・・しかし、既に社長の姿は無く、宿屋に変わっていたのだった!
『・・・詰んだ』
L.Lに対応する両替屋が見つかったのはいいが、晩ごはん代にも足りない額にしかならず焦るKOU!
アヤソフィアやブルーモスクなどが立ち並ぶスルタン・アフメト地区に移動し、記憶を頼りに絨毯屋を探す。見つけた見覚えのある街角、見覚えのある建物・・・しかし、既に社長の姿は無く、宿屋に変わっていたのだった!
『・・・詰んだ』
失望のあまり手から滑り落ちてぶっこわれるカメラ!
そしてさらに押し寄せる空前絶後の出費の影!
果たして僕は、生き延びることが出来るのか!?
次回:トルコの章 『あの絨毯屋を探せ@イスタンブール』篇
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