海外リゾート都市で自転車借りた事は過去にもあったけれど、マイチャリを異国に持ち込んでのポタは初めて。
ちなみに2013年にBROMPTONを購入した時、そういうポタをする最初の町はロンドンだろうと思っていた。
ミニベロ好きな方はご存じかも知れないが、BROMPTONの工房があるのはロンドン郊外のブレント フォート。
そんなところを訊ねつつ、おまけでグリニッジやら、コーンウォール(マスターキートンファンなので)などにも
足を延ばしてみれれば・・・なんて。
・・・まさか、シベリアの町走るなんて思ってもみなかった



さて、朝7時にホテルのレストランで朝食を採った僕は、早速、折り畳み状態のBROMPTONを持って、
4F→1Fまで階段を降りる。
BROMPTON抱えてフロントに行くと、フロントのおばちゃんが「あら
」という様な表情を見せる。

おばちゃん:「え?それ、自転車なの?」
KOU:「うん。アバカンの街なかをサイクリングするつもりで、持ってきたんだ」
おばちゃん:「へ~。それは、いいわねえ」
今まで日本国内あちこち折畳みチャリ持って出掛けて同じ様な声をかけてもらいましたが、海外も同じだね!

外まで見に来たおばちゃんの前で、20秒でBROMPTONを展開。おばちゃんは手軽さにびっくりした様子。
おばちゃん:「クルマに注意して、よいサイクリングを」
行ってきまーす(^0^)/”
●アバカン市MAP
↑地図見たい方は、こちらをクリックして下さい。
さて・・・問題は『走行ルート』だ。
『ハカス共和国の観光ガイド』なんて日本では発売されてないし、使いやすいMAPなど無い。
ホテルでせめてロシア語のMAPがもらえるかなあと思っていたのだけど、観光都市でない為かそれもナシ。
勿論、この町の案内板や標識は読めないし、「アンザスホテルはどっちですか?」程度のロシア語も話せない。
遠出をするのはちょっと危険・・・か。
例えばアバカン川渡って昨日の丘に行ったとして、間違って荒野の方とか行ってそのまま日没になって、
野生動物にかじられたり、沼にはまって出られなくなったり、悪者に襲われたりとか。
ちょっとした不注意でリアルに死ぬかも。ダニの予防接種しか対策してきてないもんな。
『あまりホテルから離れすぎない方がよさそう
』

仮にパンクしたとしても、ストレスなく余裕で押して帰れる距離(半径4~5km程度目安)の範囲を
トロトロと走り、中央アジア・シベリアの町で見聞を広めてみようと思う。
●この建物は・・・?

走り出して1分。
いきなり立派な建物に出会った


バスターミナルかしら?
救護室や仮眠室もあるらしいし、宅急便(?)も送れるらしいけど、Luggage cashierってなんだろ?
(アバカン駅)

あっ

駅だったのか・・・!
なるほど、さっきの看板の『Left laggage』は宅急便ではなく鉄道で荷物を発送する為の窓口で、
『Laggage cashier』は逆に鉄道貨物で送られてきた荷物を受け取る為の窓口っぽい。
それにしても、でかい建物なのに、なんて小さな入り口。
その先に見えるオイル式のヒーターが、この地の冬の厳しさを物語っている。
アバカンの建物は、全部こんな風に『入り口がせまい』。
実際はふらっと入っても問題ないんだろうけど、特に用もないので非常に入りにくく、実際、入れなかった。
青い郵便受け(もしかしてポスト?)がかわいい。

駅のホームの方を覗き込んでみると・・・
どこがホームなのかよく判らない。貨車が並んでいるところは留置線だろうか?
このアバカンはシベリア鉄道のクラスノヤルスク駅から500kmほど延びた『アバカン支線』という路線で接続。
さらに、シベリア鉄道とバム鉄道の接続駅であるタイシェト駅からは『アバカン=タイシェト鉄道』という路線で結ばれており、
東方向にも長い線路を発しているそうで、中央シベリアの拠点駅のひとつらしい。
東方向にも長い線路を発しているそうで、中央シベリアの拠点駅のひとつらしい。
ちなみに、モスクワからアバカンまで国内線で5時間だったが、ニコライの話では鉄道だと5日かかるそうだ。
(駅にくっついた警察署?)

右側のガラスの中は、犯罪者の手配書だとか、行方不明者の情報だとか、そういうのっぽい雰囲気だった。
とにかく、字が判らない。
あまりウロウロして何か言われてもまずいので、サッと立ち去る。
(赤い星の機関車)

でかい
!

広軌の鉄道車両をナマで見たのは初めてだった。

動輪が5つある蒸気機関車も初めてかも知れない。
それにしても、おそらく露天で静態保存の機関車と思うけど、すごくしっかり手入れされている。
日本の同様の機関車よりも丁寧に扱われているような。

やっぱり、土地の使い方がぜいたくな感じ。
まあ、30年前の東北にも同じ様な風景はあった様な気がするけど、日本は随分変わったよね~。
●ハト小屋と農園

ハシゴがかかった小屋は、ハト小屋だった。
●舗装はボロボロ

昨晩降った雨の影響か、道路のところどころに大きな水たまりが。
日本では近年ではゲリラ豪雨の直後くらいしか道路に水残らなくなったためか、なんか懐かしい光景。
●公園(ハカシアン兵士の像がある公園)

少し走ると、右手側に公園が見えてきたので立ち寄ってみる。

昨日、ニコライに案内してもらった『ハカシアンの兵士の像』だね。WW2でゲルマン人と戦った時の様子。

一番左側のエンブレムの下の下段の文字が『ハカシア』(ハカス共和国の意味)と書かれてるね。
像の近くにあるこれら石板はハカス人の戦争功労者の顕彰碑かしら・・・?
●公園前の通り

ハカシア兵士の像の延びた道は、公園を抜けた後も一直線に街の中に延びる道になっている。
両側は車道、真ん中の中央分離帯にこの歩道。どこまで延びているのか、先が見えない。
それにしても、街にはゴミ一つ落ちていなくて、とてもきれい。
街中に黄色い『ゴミ箱』が設置されていて、少なくとも都心部ではゴミのポイ捨てはされてないみたい。
●ハカス共和国 国立大学

ガイドを務めてくれたニコライが助教授やっている大学は、公園のすぐ近くという位置関係だった。
今頃、講義やってるんだろうか。
1939年設立っぽい事くらいしか判らない。
●ユニークな『看板』

途中で道を折れて、坂を下ると、なんか面白いオブジェが。
あ、これ、カメラ店の看板だね
!

蛇腹カメラのレンズの方向に、カメラ店があった!

おお~、昔のハカシア兵士のスタイルだ

やっぱり、ハカス人(少数民族でもある)の皆さんにとって誇りなのかも知れない。
古い看板だと思うのだが、現代だったらSNSでの拡散も期待出来るし、活躍してるんじゃないだろうか?
●面白い看板は別の場所にも

道の横の草地に落ちている巨大なメガネ

どうやら、正面の建物はメガネ屋さんらしい!
これなら、僕にも判るぞ。

その隣は・・・傘屋さんかあ

なんか、かわいらしい。
見知ったチェーン店の看板が皆無で、こんな感じの個人商店がたくさん存在する街の雰囲気は、
僕が小さな子供だった頃の東北の田舎町とどこか通じるモノを感じさせてくれる。

ポタリングの項・つづく
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