●前回のおさらい
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渡し船の時間を確認していなかったことから、本日の目的地(沖島)に渡れなくなったKOU!

強い日差しの下を45キロ走って来ての大失態!

俺さんからの好感度も琵琶湖の藻屑と消え、大ピンチだ!!








●その時、俺さんから起死回生の提案!
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俺さん:「〇〇〇〇〇に行きましょう!」

KOU:「えっ、旧〇〇〇!?」

一瞬、ありがちな施設が目に浮かび「果たしてそこでいいのだろうか?」と思ったが、実は俺さんは10年前に行ったことがあるらしく、なかなかステキな場所らしい。







●行こう行こう
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のどかな田園地帯を「その場所」に向かい進む(´ε`)~♪

琵琶湖まわりは「こんな道」が多いので、今回のような「低速ポタパーティー」がだべりながら走るのにちょうどいい。

そして、そんな道をのんびり走ることおよそ50分、新目的地に到着!!














【近江国】ブロンプトン旅ポタ(下)完結

2021.某月某日~某日
















●豊郷町立「豊郷小学校」(トヨサトショウガッコウ)の旧校舎!!
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KOU:「おおっ!」

イメージしていた『いわゆる小学校旧校舎のイメージ』と全然違う









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もしかして鉄筋コンクリート

昭和初期のデザインと感じられるが、戦前の小学校は木造だらけという先入観があったのでかなり驚き。

後で調べると、大正時代から東京他大都市の小学校は鉄筋コンクリ(RC)建築の取り組みが始まっており、特に関東大震災で被災した校舎の復興では数多くのRC造小学校が建てられたそうな。ただ、この建物は「当時のRC造の小学校」と比較しても、外見が全然違う。


「とても、小学校には見えない!」

まるで市庁舎や大学だ。










●「ふしぎだなあ」と思いつつ、建物に入る
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KOU:「おーっ!」

廊下を見て感動する僕に、俺さんが階段の手すりを指さす。

俺さん:「KOUさん、この小学校の階段にはウサギがいるんですよ!」







●ホントだ
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大きな手すりのたもとに、かわいらしいウサギの銅像があるぞ

サイズはほとんど原寸大で、「本当にそこに座っている」。

KOU:「しかし、どうしてこんなところに?」

俺さん:「よく見てください、となりに『カメ』もいるでしょう?」

KOU:「???」








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俺さん:「手すりの上のほうを見てもらうと・・・」

KOU:「あっ、カメがのぼってる!」








●俺さん:「そして、踊り場まで行くと・・・」
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ん・・・???

これは、なに???








●あっ
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KOU:「ねむってる!」

俺さん:「その先、階段を進んでもらうと・・・」









●カメが華麗にゴールイン
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なるほど

イソップ童話「うさぎとかめ」の再現か!

なんて素敵な遊び心







●素晴らしい建築物だ
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すごくあたたかみがあるうえに、手入れもスゴイ!

こんな小学校が日本にあったんだ・・・!








基本的には立ち入れない部屋だらけ
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スキマから覗くと、傾斜がついた学習机とイスが整然と並んでいた。どちらも木製。

俺さん:「前に来た時より入れる部屋が減ってるような・・・権利関係とかで展示物が減ったのかもしれません」








●ちなみに、俺さんが10年ほど前にここを見学しに来た理由は・・・
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「けいおん」というアニメ作品の「聖地巡り」だったそうな。

高校の部活で音楽をやってるコたちが主人公の作品らしい!

その舞台の校舎のモチーフになったのがこの小学校だそうだ!!





俺さんは言う(*v.v)。。

俺さん:「ファンは作品のシーンを鮮明に覚えているんです。
なので、こういう廊下を見た時『ああ、●●ちゃんが走ってた廊下だ(;゚∀゚)=3ハァハァ』とか熱くなれるんですよ!」


それ、判る







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僕も渡瀬恒彦の十津川シリーズ好きだけど、あちこちの岬とか森とか行って「ああ、●●が突き落とされたガケだ(;゚∀゚)=3ハァハァ」とか思ったりするもんな!








そんなことを思いつつ、俺さんについて3Fにのぼる。

この階は2Fまでと違って教室が並んでいるわけではないらしい。

階段室前に入り口は2つしかない。

俺さん:「たしかここだったかな・・・主人公たちの部室なんですよ」

その部屋に入ってみると・・・







●ええっ!?
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なんと、校舎の屋上にひとつだけ「ホール」(やや小ぶりなサイズ)が!?



KOU:「へぇ~

なんとも言えない、ふしぎな感覚。

アニメ作中ではこのステージを使って演奏とかしていたらしいが、リアルに小学校として使われていた時、屋上のこの小さなホールがどのように運用されていたのかも気になる。

何気なく小さなステージに上がってみると、左側のソデに小部屋があるのに気づく。

『舞台装置室かしら・・・?』

進んでみると・・・






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・・・舞台ソデに食器棚

よくわからんまま、その先にあるレトロなドアから出てみることに。








●別の部屋があった
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フツーサイズの教室みたいな空間の中、何台かの机の塊の上にティータイムかの様な飾りつけが。

この小学校の文化祭とかの再現かしら?

俺さん:「違います。作中人物たちがよく部室でケーキとか喰ってたりしてて、これはそれの再現ですね!」

KOU:「へー!」






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ちなみに、さきほどの舞台脇の小部屋の入口ドアには「湯沸場」の文字。作品とは関係ないだろう。

演者やスタッフにお茶やら茶菓子やらを供するための設備だったのかな。

昭和初期の絵が想像できて、あじわい深い




※あとで調べたら「小ホール」は「唱歌室(音楽室)」、この部屋は「会議室」だった

なるほどなるほど、より正しく往時の情景が浮かんでくる








●「喫茶室」の壁には大きな黒板があった
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ここにやってきた「けいおん」ファンが色々書いているらしい。

10年以上前の作品と思うが、今もたくさんのファンに愛されていることがうかがえる。

見てみよう








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あの「京都アニメーション」の作品だったのか・・・









●「講堂」も見学しに行く
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床面が階段状になっていて、本当の「講堂」だ(講堂兼体育館とかでない)







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しかも、2階席もある

一体、この小学校はなんなんだろう?










●カフェテリア(旧図書館)を覗いた時には、閉館時間をチョイ過ぎていたが・・・
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俺さん:「(閉館時間なのに)さすがにズンズン行きますね」

KOU:「『いけそう』と感じた時は(自己責任で)割とズカズカ行くタイプです(*v.v)。。」

苦笑いでついてきた俺さんだが、奥のらせん階段の前で首をかしげた。

俺さん:「あれ?前、この階段は登れなかったような?」









●俺さんにくっついて階段をのぼってみると、キャラクターグッズ満載の部屋だった
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ファンの人からしてみると、一番ウレシイ部屋なのかもしれないな(;゚∀゚)=3ハァハァ!!







●総じて、素晴らしいエクスペリエンスだった
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ちなみに、この豊郷小学校(2代目)、丸紅の取締役だった古川氏(この小学校のOB)が私財を投じて造った小学校という。

まあ、明らかにフツーの小学校ではないよね!

この小学校をチョイスしたブロンストンマイスターには「さすが」と思う他にない。









●その後、輪行で大津に戻り、琵琶湖前で記念撮影パシャッ
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ついに、あこがれのチタンくんさんとBROMPTONくんの2ショットに成功だ!

BROMPTONくんにとって一生の記念となる1枚といえよう!!










●そしてこの後、晩ごはんを食べながら俺さんの人物像に迫る(*v.v)。。!!
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一言でまとめると・・・「高いレベルで、ほんとにアグレッシブな人生を送ってらっしゃるお人」だ。

もともとは士業で立身出世するつもりだったらしいが、修行中に生き方について色々考えたのち、国内外のハイレベルな大学入りまくったり、大会社の部長になってみたり、難しい資格とりまくったり、アニメグッズ集めたり、自転車とともに旅に出かけたり、機械時計集めたり、陶芸に精出してみたり・・・比較のしようもないが、僕の人生の軽く30倍以上の密度の日常を送ってそうだ。


しかも、人柄もいい。



もはや、食事の途中からあるキャラクターにしか見えなくなっていた。










●出木杉くん!
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リアル出木杉ですよ、彼は











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●多分、毎日がこんなかんじだ!
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●しかも多芸、練り物も得意!
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そして、みんなから慕われる、と。










●世の中、とんでもない人間がいるものだ!

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身の回りに全くいないレベル(タイプというより「レベル」がすごい)。

「人生をデザインしながら生きている」感がビリビリ伝わってきて、面白いお人だった。

たぶん、頭カラッポの僕と話合わせるの、大変だったろう。

こっちは色々学ぶものあるけど、向こうは全く何も学べないわけだし








●翌日
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急いで名古屋に戻る必要があり、出木杉くん俺さんに会うことなく出発

出発前にチタンくんさん(BROMPTON P6R-X)を見ると、本当に「ほぼ標準装備のまま」だった。







僕も俺さん同様「軽量化」には全くキョーミないが、少しでも快適に旅できるようにイージーホイールをRIDEAにしたり、クランプハンドルを片手で回せるものに交換したりチョコチョコいじっている。

チタンくんさんはそういうのすらない。

ただ、俺さんのモデルは高級機のチタン車であり、かつ、毎回数万円かかるオーバーホールを欠かさない、というカネのかけ方をしている。改造こそしないけど、これも合理的かつ安全な運用方法と思う!








●大津→京都→(のぞみ)→名古屋
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いやあ、楽しかったねえBROMPTONくん。

またいずれ、チタンくんさんと名古屋周辺や東京周辺でポタご一緒したい

あわただしい帰りだったが、本当に有意義に過ごせてよかった!






(おしまい)








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