●2022.04.10 09:24 本土(?)を出航し、およそ8分・・・
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おおっ、これがオキシマの港

海の小島と同等以上の港に見えるが、湖なので波が非常に低い。

波止場至近に民家が建ち並ぶ光景は、なかなか印象的!







●そして、桜も満開
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京都の桜は先週満開だった。

伊勢国・関宿の桜は、昨日、見事な花吹雪だった。

オキシマの桜は「今が満開」

全く期待してなかったので、これは嬉しい。







●09:27、ワレ下船ス。
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さあ、世界でも珍しい淡水湖上の有人島探検だ!







●港正面に大きな「漁業会館」
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滋賀県は「海無し県」。

海の漁港でないのに、こんな立派な漁業会館があるのって、なんかスゴくない

漁港数は「海有り県」の鳥取県、富山県、山形県などより多いという。

ちなみに、会館のシャッター奥を覗くと、昔のドライブインみたい。

長机にビニール製のテーブルクロスがかけられ、円形のパイプ椅子が並んでいる。

どうやら昼食はここでとれそうだ。






●漁業会館隣にオブジェがあった
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木造の骨と草ぶきの屋根がかかった、ふしぎなオブジェ

満開の桜のもと、なんとも言えぬユルい空気が漂っているぞ。

ちょっと、中に入ってみよう。







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「ほお・・・

骨組みの間から満開の桜が見えて開放感がある。

一方で、草ぶきの庇は直射日光をほどよく遮ってくれる感じ。

季節柄ということもあろうが、柔らかな風が通り抜けて、実に心地よいじゃないか。

オブジェ内には素朴なベンチもいくつか置いてあって、休憩によさげ。

『変にオシャレっぽくもないし、なかなかいい感じだぞ』







●案内看板を見てみる
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オキシマの湖岸線は6.8km、最高地点は225m(蓬莱山)。

地形は急峻で、居住地域は限定的らしい(人口は250人ほどという)。

とりあえず、集落の東端にある「小学校」を目指そう(´ε`)~♪










●その道は、素晴らしくノスタルジーな雰囲気に包まれていた
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おおっ

これは40年前、僕がまだ小さな子供だった頃の田舎にあった風景









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●消防艇庫
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地域の消防団が「消防艇」持ってるのか

これまでもあちこちの離島や漁村を旅してきたけれど、初めてかも。









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先に進むと、家が少なくなってきた。








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どんづまりに見えてきた桜並木の中に・・・








●これか!!
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小さな島の学校を見る時はいつも胸が熱くなる。

そしてここは、世界で唯一の淡水湖上の有人島にある学校【注:本記事最後に関連事項あり】

渡し船で訪ねてきた甲斐がある画

小鳥のさえずりの中、しばし学校周りを散策して、その情景を堪能ス(*v.v)。。









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ひらひらと等間隔に舞い落ちた桜の花びらは、まるでテクスチャー








●素晴らしい
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少し写真を加工して「実感の情景」に近づけた。いや、実際はもっとイイ。

スゲー癒される場所だ








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この島、色々なドラマや映画のロケ地に使われているかもな・・・。







●港近くの住宅地も散策してみる
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狭小な路地は僻地の港町でよく見かける風景。

ふと、2019年に旅した三次元迷宮都市・タンジェを思い出す。








●イスラムの町は、僕にとって「異世界感」が高いが・・・
タンジェ

異文化圏の人が、日暮れ時、日本の夕餉の香りが漂う時間帯にこの路地に迷い込んだなら、あの時の僕の様に「何とも言えないエキゾチック感」に包まれるに違いない。












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集落には郵便局とドリンクの自販機(アルコールあり)はあるが、商店の様なものは見当たらない。

漁家の他は極めてわずかな民宿・食堂、そして学校しかないのかも知れない。







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●ちょうど1時間経過、時刻は10時30分
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昼ごはんにはいささか早い時間だが、漁業会館のおばさんに声をかけてみた。

おばさん:「うどんなら出せるよ

それなら軽くてよさそう。

「それ、ください






●あれっ!?
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駅前のスタンドうどんの様な「400円程度の安っすいうどん」かと思いきや、意外と豪華。

「沖島うどん」というらしい。

お値段1,000円とは、なかなか高級じゃないか

おいしそう






●いただきます(*v.v)。。
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エビやらかぼちゃやらが入ったかき揚げをつまむ・・・(*v.v)。。






ムッ、おいしい








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うどん、久々に食べたけど、案外蕎麦より美味しいかもな。

つるつる












しかし、個人的に、この「沖島うどん」のメインはうどんではなかった。












●これは・・・?
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小魚の佃煮かしら。

固めの歯ごたえに、甘じょっぱい味が想像できる。

ごはんにならともかく、うどんにコレを付けるセンスはイマイチかな・・・

まあ、琵琶湖産の魚だろうし、ご当地ものと思って食べよう






パク。

モグモグモグモグモグモグ(*v.v)。。。。。。。





















kyogoku2
!?















ナニコレ。

すっげーウマイ!!!


咀嚼すると、見た目に反してその身は柔らかい。

噛むごとに心地よい弾力感!

そのうち、優しい煮汁の旨味と共に、口の中にふわーっと爽やかな清涼感が漂ってくる。

『山椒や!!』










あまりの美味しさにビックリ、箸でつまんだ小魚を見つめる。

「・・・ただの佃煮に見えるが・・・」

再びお口に含んで噛み締めてみると・・・


やっぱウマイ!!!






●もしかすると・・・
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まさか、こっちも美味しいのかしら







おいしい!!!
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やわらかいエビで、こっちもしっかりお味がついている

『なんちゅうおいしさだ』

あとで調べたら、どちらもオキシマ漁師家庭の伝統料理らしい。

さっきの小魚は「鮎山椒入り若煮」、こっちのエビは「えび豆若煮」というそうだ。

「おいしがうれしが」の滋賀県、毎回思うが地場の料理にハズレはない(*v.v)。。

今年はケチケチ旅が多いと思うが、旅先でチェーン店を使うのはマジでやめることにしよう(・・・と言いつつ、またやると思うが)。









●島を離れる前に、改めて全体図を見る
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今回、愛馬BROMPTONくんがいなかった事もあり、オキシマ漁港周辺をわずかに歩いただけ。

まあ、愛馬がいても急峻な山中を走れる筈も無いが、違った旅情を味わう事は出来ただろう。







●一番印象に残ったのは、やっぱり「学校」
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会館近くの掲示板に「沖島小学校だより」が貼られていて、卒業式が紹介されていた

世界でも珍しい淡水湖上の有人島に生まれ、世界で唯一の湖上の小学校【注:本記事最後に関連事項あり】に通い、そして卒業して本土(?)の中学校に通うわけだ。

ここ、本当にステキな故郷だと思う






●11:00、だんだん観光客が増えてきた
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こうなってくると、僕はぼちぼちその場所を離れたくなってくる。

しかし、次の船は12:00発・・・

しばらくの間、会館となりの「オブジェ」でのんびり時を過ごした後、渡し船で島を離れた。









●12:09、ワレ堀切港二帰投ス。
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うーん、やっぱりBROMPTONくんと渡りたかったな。

また、初回の時に俺さんと行けていたら、さらに愉快だったことだろう。








●あとは、近江国北方の米原まで自走
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久々のポタ旅で少し疲れたし、今日は手抜きして輪行で帰る。

ってか、辛いところはハショってラクなとこだけ愉しむのが僕のポタ旅スタイルだったハズ。

いつの間に連日100何十キロを小さなチャリで走りまくる異常行動が「デフォ」になってしまったのか

フツーのおっさんに戻りたい。










●さて。


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実は、「オキシマクエストⅠ」の頃からビミョーに気になっていたことがあった。

このシリーズで「オキシマの小学校」は淡水湖上の有人島にある学校として世界唯一の様に書いてきてしまっていたが、本当にそうなのか?

僕が「世界唯一~」と思ったきっかけは、昨夏2021年に島の情報を集めていた時にHITしたブログに書いてあった「淡水湖の有人島で学校があるのは、世界で唯一この島だけらしい」という一文。

何のエビデンスもないブログだったが、その一文が頭に残っていて、何回も反芻するうちに「事実」の様に思い込んでいたところがある。

しかし・・・






●『どう考えても”世界唯一”はあり得ない
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学校の記事を書く段になって、世界の状況を調査。

手っ取り早く「世界最大の淡水湖の有人島」を検索したところ、HITしたのは北米五大湖のひとつ「ヒューロン湖」に浮かぶカナダのManitoulin Island

この島、面積は2,766㎢が神奈川県の面積(2,416㎢)より広い。人口は13,255人。

この時点で島内に町や学校があることは確定的だが、ちゃんと確認しよう。

果たして、島にあるGore Bay町のサイトで小学校に関する記述を確認した。

やっぱり、淡水湖上の学校がある島は「世界に間違いなく複数ある」のだ。

当然、他にも学校のある淡水湖上の有人島は世界にはポツポツあるだろう。

例えば、イモトも行ってたチチカカ湖(ペルー・ボリビアに跨る淡水湖)だと、浮島の上に学校あったしな

ただ、世界の同類の環境を調べれば調べるほど「オキシマの独自性」も際立っていきそう。

このサイズの島に学校があるのは、やはり超珍しそうだし。









●いずれにしても、こんな島が大名古屋近くにある!


「オキシマ」
滋賀県近江八幡市沖島町

渡船場・堀切港までの所要時間

大名古屋都心部から 自走で5~8時間くらい※
能登川駅/安土駅から 自走で30分くらい※

※いずれもそこそこ走るミニベロ使用、乗り手の体力による

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ミニベロで琵琶湖周辺を旅しようという人にはおススメ出来る立ち寄りスポットと感じた!

特に1泊2日で愉しもうとする人にはいいアクセントになるだろう。

僕も、BROMPTONくんとともに、また行きたい









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(その4)
完結篇





(おしまい)





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