●ある日・・・
Kさん:「KOUさん!
KOUさんが仕事してる地区で、夜に行われる珍しい『獅子舞』があるそうですよ!」
Kさんは仕事でお世話になっている映像プロデューサーで、たまに遊びに出かけたりする間柄だ。
KOU:「獅子舞・・・?夜にやるというのはそんなに珍しい事なのですか???」
Kさん:「私はあまり聞いた事がありませんね
ちょっと見に行こうと思うのですが、一緒に行きます?」
夜の獅子舞(*v.v)。。。秋の風情を感じられて良さそうな感じ。
それが珍しい風習だというなら、見聞を広める為に見に行くのもよさそうだ。
Kさん:「次の日は周辺地区で秋祭りがあるので、恵那で泊まって、翌日も見に行こうと思うんです」
KOU:「いいですね、行きましょう」
Kさん:「え~と、あの折り畳みの自転車は持って行くんですか?」
KOU:「そうっすね・・・使うかどうか判らんですけど、一応、クルマに積んで持って行こうと思います」
●・・・と、いうわけで、KさんのクルマにBROMPTONを積んで、恵那市岩村の城下町にやってきた
ここは江戸時代に女城主が実在した事で有名な城下町。
KOU:「雰囲気ありますねえ・・・・・・・ってか、祭りがあるというのに、誰もいませんね???」
Kさん:「WEBなどで告知されてない祭りだと思うんですよ
この道の先の酒屋さんの前が『獅子舞』の出発点になるそうです。向かいましょう」
●ここか・・・
ひっそりと静まった城下町の古い町並みの中で、煌々と明かりが灯る酒屋さん。
ついさっきこの町に来たばかりだが、なかなか風情を感じるね。
酒屋さんを見ると、軒下と店内に、お酒を飲むためと思しき酒樽で作ったテーブルがある。
飲みたいところではあるが・・・ここから恵那のホテルまではクルマなので今は飲めないな。
Kさん:「まだ時間もあるし、五平餅でも食べますか」
五平餅(ごへいもち)は岐阜県を中心に食べられている串ざしの焼餅で、
地区によってカタチや味噌の味がかなり異なる。
ここ、岩村の五平餅は、今まで見た中で一番小さいぞ。みたらし団子より、小さいかも知れない。
●かなりおいしい!
口に運んだ時のサイズ感、柔らかな食感、とてもいい
今まで食べた中でもかなりのおいしさ
2本ずつの五平餅とお茶をたのしみながらのんびりおしゃべりしつつ時間を溶かす。
静かな町、時の流れが少し遅くなったかの様に感じるひと時を過ごしているうちに・・・
●おっ
城下町を抜けた先の神社から、屋台が近づいてきたようだ。
それと同時に、ちらちらと人が集まってきた。
●開演
口上の後、お囃子に合わせて獅子舞が始まった
考えてみたら、『獅子舞』を見るのは初めてかも。僕の故郷のあたりには獅子舞はないから・・・。
なるほど、ほのぼのしていて、なかなかいいもんだな
●獅子舞が終わると、滑稽な劇が始まった
始まる前は、よく判らない(=つまらない)劇でも演じられるのかしらと想像していたのだが・・・
楽しい!
KOU:「いや~、面白いもんだなあこういう踊りってよくあるものなんですか?」
Kさん:「いや、結構珍しいと思います」
こういう祭りの楽しみ方、今まで全然知らなかったな。
強い『旅情』を感じる。
旅の途中にその土地の良さを知ったような感覚だ。
ひと通り演目が終わるまでが大体30分。
それを終えると、演者と屋台は再び静かになった城下町をぞろぞろと進んで行く。
そして、次のポイントでまた開演する。
開演場所は、城下町の中で4箇所あるそうだ。
●3回目の上演の時が、一番盛り上がるようだ
城下町の桝形(いわゆる防御区画のS軸クランク)で広くなった場所で行われる会だ。
町の人が大いに集まるようで、ひときわ賑わう
それでも、観光客は殆どいない為か、なんかほのぼのしていい感じ。
これまでと違う演目が上演され(これも面白い)、たくさんの『おひねり』が飛んだ。
なるほど、こういう時におひねりって飛ばすものかあ。いいね
●たっぷり2時間ほど楽しめた
これは楽しいなあ
やっぱり、夜の祭りは雰囲気があるし、いわゆる『日帰り客』などは帰っちゃった後だから、
現地の素の雰囲気を最大限味わえるという事になるわけか。
判っていた事だけれど、改めて感じる『旅の良さ』。
●恵那市内のルートインにチェックイン
あいにく『喫煙ルーム』しか空いてなくて焦ったが、カラオケボックス程度の臭さで助かった。
立派な朝食付きでお値段7,000円弱は、なかなかお得に思う。
●居酒屋で晩酌
Kさんは仕事がら、東海地域津々浦々に出かけていて、風情のある場所をたくさん知っている人。
次の旅先になる場所を探すべく色々と話をきいてみる。
Kさん:「『九鬼』とかいいんじゃないですかね。KOUさんがよく行く相賀(銚子川のあたり)の少し先です。
その辺の漁師町は、とても風情があってKOUさん好みだと思いますよ」
『九鬼』・・・尾鷲近くの港町だね。たしかに、前から気になっていたエリアではあるんだよな。
あのあたりは、本州にも関わらず平成の時代になるまで船でしか行き来出来なかった集落もある筈。
やっぱり、自分にとって『非日常』の環境への旅には、モチベーションを感じるもんだね
その方向で予定を組んでみようかな・・・。
海沿いの色々な文化・風習の話などをしているうちに、旅先の夜は更けていく。
翌日、Kさんは引き続き恵那のお祭りを、僕は中津川市坂下の『花馬祭り』を見に行くという事で、
日中は分かれて行動して、帰りに合流する事となった。
どうやら、多少はBROMPTONでポタる機会もありそうだ
次回:2日目 坂下の花馬祭り篇
1 2(完結)
コメント