●「レバノン」でまともなポタ旅をする自信が無い

まず、気軽な輪行に欠かせない鉄道が無い。
鉄道は、かつてはイスタンブールからの鉄路が伸びていて、テヘラン(イラン)方面やダマスカス(シリア)方面、さらにはテルアビブ(イスラエル)を経てカイロ(エジプト)方面にも続く様な一大ネットワークの一端を担っていたが、レバノン内戦(1975-1990)で荒廃。その後、レバノン国内だけで細々と運行されていたようだが、1990年代には全て運休となり、廃止になったそうだ。
●調べてみるとバスとバンが代表的な公共交通らしい
バスはともかく「バン」?
こういうのが主要な交通手段として挙げられる状態というのは、嫌な予感がする。
果たして、レバノン国内の検索をかけても、他の国(例えばイスラエルやモロッコ)で調べた時に簡単に見つかった「大きなバス会社によるルートマップやタイムテーブル」がさっぱり出てこない。
どういうこと


●路線図はバス会社ではなく、旅行会社のサイトで見つけることができた


WEBサイト(Living Lebanon)上の説明書きを読む限り、どうやらレバノン国内には「まともな公共交通の路線図が無い状態」だったみたい。その状況に対して「有志ボランティアが作成した路線図」がこのルートマップだそうだ。
リンク先のbus map projectに進むと、有志が作ったルートマップがなかなかよくできているのが判る。
例えば、バス路線をクリックすると、その路線の所要時間や始発・終発の時間などを表示してくれる。
しかし、タイムテーブルなどは表示されない
一応、「運営会社」という項目もあるのだけれど、会社名は全て「Individual Operators」(個々の事業者)となっていて、検索のしようもない。
●おおよその発車時刻もつかめないのでは旅程の足しにならない
彼の国のバスやバンは、走ってきた時に手を挙げて停めて乗るのが一般的らしい。
もしかすると、毎時10分毎とかの高密度で走っているのかも知れない。だとしても、僕に「手を挙げてクルマを停める勇気」があるかどうかは別問題だ。
まして、気になる路線の運行車両をチェックして「10人乗りバン」だったりすると、猶更だ。
『それ、果たしてBROMPTONくんと一緒に乗れるんだろうか?』
●レバノンはそんなに広い国ではないという
首都ベイルートから南側を見てみると・・・なるほど、90km先はイスラエル国境

安全上の都合から、僕が訪問できるのは「スールのまち」が限界。
北側を見ると、北は100km足らず、東に60km足らずでシリア国境に至る

安全上の都合から僕が行けるのは「チェッカのまち」あたりが限界。
※イスラエル国境やシリア国境から概ね20km~30km程度の範囲は外務省の安全情報LV3(渡航中止勧告)エリアで、僕みたいなのが行っていい場所ではない。
ちなみに、レバノン共和国全体の広さは岐阜県と同じくらいらしい。
●訪問したい場所の多くは海岸線沿いだし「全部自走でもいけるんじゃね?」

・・・そんな甘いワケがない(後述)。
ただ、国内の公共交通網を活用した旅程を組むことができない以上、
〈BROMPTONくんでわけわからん国(レバノン)を走るリスク〉
・道路事情がよくない。
・交通ルールやばいらしい。
・イスラエルの時みたいにGoogleマップのナビが使い物にならないかも知れない。
・変なのに絡まれる危険(いつものことだが・・・)。
・特に薄暗い時間帯に差し掛かってしまったら色々な意味で危険。
・レバノンでは銃器が出回っているという。流れ弾とかもこわい。
・場所によっては狂犬病を持った生き物にかじられるリスクも否定できない。
・公用語がアラビア語とフラ語。僕が言えるのは「ボンジュール」「メルシー」くらい。
・いざという時の公共交通が不安。タクシーもなんか不安。
・大気汚染がひどいらしい。
・そんな環境下でパンクしたりとかもあり得る。まさに目も当てられない。
→最悪、目的地まで押し歩きで移動できるくらいの距離じゃないと不安- -;
●そんな旅になる以上、レバノン共和国内の宿泊数は2泊では足りない
●こんな感じだろうか?
1日目午前中にベイルート到着。
すぐに南下を開始して、1日目の投宿地「シドンのまち」に到着。走行距離約30kmチョイ。
周囲を探索して、海に面した古代遺跡の近くに投宿。
2日目、折り返す様に北上してベイルートをパスして「ビブルスのまち」に到着。走行距離約70km弱。
周囲を探索して、キャラバンサライのレストランの近くに投宿。
3日目、再び折り返す様に南下して「ベイルート」に到着。走行距離約40km。
周囲を探索して、ベイルート国際空港至近の宿に投宿。
4日目、早朝に出立、イスタンブール行の飛行機で飛ぶ。
●行ったり来たりするのがスゲー無駄に思うが・・・

「確実に旅をやりきる」と考えると、これが基本の旅程になりそうな予感。
現地に行って、もし、簡単にバンとかバスとか使えそうなら、この基本プランから足を伸ばしてみればいい。
この方針で、詰めていこうと思う。
(つづく)
多忙のため、今後、不定期掲載です。
<ヒマつぶしにはなったよ!と思われたら、ぜひ、ポチお願いします!>
コメント