※横長写真が多いので、Xperia1をはじめとする高画質スマホの方は「画面横向き」でお愉しみください。
「一眼同様の肉眼に近い色合い」等Xperia1系の長所、「超高倍率光学ズームは不可」等Galaxyに負ける点も確認できます。
※出発~この記事までは全てXperia1Ⅴで撮影。
※写真拡大可能。「一眼同様の肉眼に近い色合い」等Xperia1系の長所、「超高倍率光学ズームは不可」等Galaxyに負ける点も確認できます。
●前回までのあらすじ
2023年9月16日(レバノン現地時間)、ベイルート・ラフィク・ハリリ国際空港でBROMPTONくんと無事再会を果たしたKOU!
しかし、この国で使える米ドルは残りわずか!手持ちの中国元・日本円を両替する必要がある!
気を付けたいのは、到着ロビーで変な奴に邪魔されないこと!BROMPTONくんを押してダッシュだ!
客引き「必要だとわかってる!安くしとくよ!どこ行きたいんだ?」
KOU「だからいらんって!!」
客引き「この証明書を見ろ!俺は立派なウーバー運転手だ。安心して任せな!」
KOU「くそ、コイツ、しつこいぞ」(日本語)
客引き「ってか、お前、何を探してるんだ?」
KOU「両替所だよ!
アイハブノットマニー、ナウ!!
声かけてもムダだぜ!」
客引き「銀行か!それなら、外にあるぞ!」
そっか、銀行という手もあるか・・・
そっか、銀行という手もあるか・・・
客引き「お前は銀行の後、どこ行きたいんだ?」
KOU「スールだよ!でも、金が無・・」
客引き「ワーオ!80km先だぜ!絶対、俺にまかせろ!途中で銀行に寄りゃいい」
KOU「うーん・・・」
客引き「決まりだな?100ドルで連れてってやる」
KOU「高い!80ドルだ!」
客引き「ハッハ、OK、80ドルでいいぜ!」
●客引きは12kg以上あるBROMPTONくんをわしづかみで軽々運んでゆく
くそ、変な流れになってきた。
空港の外に出て1枚目の写真撮影が毎回の愉しみなのに、こいつのせいで全然落ち着かないし。
客引き「おい、クルマはこっちだぜ!」
KOU「うるさい、空港の写真くらい撮らせてくれ!」
でも、どうしようもないので後部座席のドアを開けて腰かける。
客引き「おい、こっちだ!」
え?助手席?
わけわからんまま助手席に移ると、運転席に別の男が座ってるのに気づく。
客引きは笑って手を振り、空港の方に去っていった。えっ?お前、運転しないの???
運転席の男と顔を見合わせる。
KOU「・・・あんた、誰?」
KOU「・・・あんた、誰?」
運転手「俺はアイツの友達さ!よろしくな!」
"アイツの友達"は、勢いよくクルマを発進させた。
空港ロータリーはぐちゃぐちゃ。
路肩はおろか道路中央にも平気で駐車していたりして、何処が「道」か全くわからない。
その状況でクルマやバイクが逆走で突っ込んできて、こちらの鼻先で急停車したりする。
KOU「うわ!あぶなっ」
路肩はおろか道路中央にも平気で駐車していたりして、何処が「道」か全くわからない。
その状況でクルマやバイクが逆走で突っ込んできて、こちらの鼻先で急停車したりする。
KOU「うわ!あぶなっ」
運転手「へっ!クレイジーな奴らだぜ!!」
KOU「おい、スールまで80ドルでいいんだよな?」
運転手「ああ、80ドル。それと銀行だろ?アイツから聞いてるぜ!」
●空港外の景色は、なかなか印象的
ただ、そんなこと感じてられないほど道路事情がヤバい。
何車線かわからん道を、車やバイクが自由な機動・多様な速度で走っている。
照明の落ちた真っ暗なトンネルでは、無灯火で走るクルマやバイクがめちゃくちゃ多い。
KOU「マリオカートじゃあるまいし、よくこんな道を運転できるな」
運転手「デンジャラスでイカレテるだろ!?レバノンにようこそ!」
●運転手によるとこの道は「高速道路」らしい
たしかに飛ばしているクルマは多いが、道沿に民家や商店があるし、たまに人が歩いてたりする。
『謎だ』
ふと、若い女の子が歩いているのに気づいた運転手は、クルマをスローダウンして女の子に寄せた。
KOU「・・・?」
運転手「ハーイ、スールまで行くんだけど乗ってかない?」
えっ?何言ってんだ、コイツ!
英語は通じないようで、アラビア語に切り替えて何やらやりとりしてる。
女の子は笑って首を振っている。
しばらくして、運転手は女の子にウインクした後、軽くクラクションを鳴らして再び加速した。
KOU「ったく、何やってんだよ」
運転手「見たか?レバノンの女の子はかわいいだろ?」
KOU「あー・・・まあ、そうだな(テキトー)」
運転手「どうだ、レバノンの女の子と〇〇たいか!?」
彼は屈託のない笑みを浮かべて矢継ぎ早にごちゃごちゃ言ってくる。
このウーバーに乗り始めてすぐ気づいてたけど、こいつ、すごくおしゃべり。
あー、判ってる判ってる、万国共通、男同士なら盛り上がるのに都合いい「テッパンのネタ」って思ってるんだろ?
この歳になって、海外に来てまでも、こういうノリに付き合わないといけないのか。
ヤレヤレだぜ ┐(´д`)┌
KOU「ああ、そうだな」
運転手「Yeah!!」
運転手は一気にテンションあげて、ハイタッチしてきた。
うざい!!
なんで僕はこんなことをやってるのか?
●しばらく走り、クルマは再びスローダウン
運転手「銀行だ。寄ってくんだろ?」
KOU「え、これが?」
暗い室内にあるのはATMだけ。
土曜日なのでカウンターは閉まっているのかもだ。
ATMで両替できるか試してみたが、当然、無理。
ついでに、クレジットカードで現金を引き出せるか試したが、これもダメだ。
『そういえば、カードにキャッシング機能つけてなかったような・・・』
借金機能など無い方がよいと思ってたが、軽率だったか。
ガチでヤバい。
これは、キャッシュ不足で行動不能になる可能性が高い。
●困った
頭を悩ませてるうちに10分くらい経った。
「何か問題でも?」運転手が様子を見にきた。
KOU「僕のカードはここでは使えないらしい」
運転手「えっ、マジかよ?」
KOU「いや、勿論、君に払うタクシー代くらいはキャッシュで持ってるけれど」
運転手「本当か?いくらあるんだ」
彼に財布を見せる。
運転手「なるほど・・・・・・・・」
彼は僕のスキをついて、財布からサッと120ドル抜き取った!(→米ドル残額80ドル)
KOU「あっ!!」
運転手「ハッハ―、お駄賃はこれでいいぜ!」
KOU「貴様っ!スールまで80ドルって言ったろうが!」
運転手「んなこと言っても、もらっちまったもんは返せねえ!
しゃあねえ、ここまでもらった以上、スールの先の先まで送ってやるぜ!!」
KOU「ざけんな!これじゃあ、ホテル代払えないじゃないか!返せ!!」
運転手「ダイジョーブ!ホテルならお前のカードが使える。
エブリシング イズ オーケーだぜ!!」
KOU「ん?そうなのか?」
運転手「勿論だ!!」
KOU「本当だろうな?」
運転手「安心しろ!俺を信じろ!!」
KOU「・・・なら、いいか」(←そういう問題じゃない)
もはやドツボにハマっていることに気づかないKOUなのであった。
●ロマン探求ポタ(*v.v)。。中東世界テーマ曲
KONAMI Pop'n Music(2010) ♪The Sky of Sadness
●お調子者の運転手は、上機嫌でクルマを駆り始めた
アザール:「アラララララ~♪」
アザールと名乗った運転手は気持ちよさそうに歌いながらハンドルを握る。
チッ、小悪党め!
しかし、乗客を楽しませたい気持ちも伝わってきて、あまり憎めないのが憎い。
運転しながらTV電話をかけ、彼同様にやかましい家族に僕を紹介したりしてくる。
『・・・クレイジーだが愉快なヤツだ』
KOU「この道、チャリで走ってもいいのか?」
アザール「やめとけ。俺はお前が死ぬところは見たくねえ」」
アザール「チャリなら田舎の方がいい。
ただ、道はあまりよくないぞ。この国は政府があまり機能していない」
●アザール「KOU!先を見てみろ!」
アザール「よく知ってるな!素晴らしいシーサイドだろ!?」
空港からずっとゴミだらけの道端がアレだが、アザールに促されてクルマを降りてみる。
なるほどなるほど
●Sidon Sea castleも見えた
(直線距離500m前後よりデジタルズーム撮影・トリミングなし)
目の前の海中の城は、紀元前10世紀頃の宮殿跡を利用して1228年、十字軍が海の中に築いた要塞だ。
明日立ち寄る予定だが、どうなるかわからないので、今日これてよかった気がする。
●アザール「仕方ない!俺の家を見せてやるぜ!」
いきなり何を言い出すのか。
でも、ブログのネタ的には面白い。見せてもらおうじゃないの
クルマはどんどん海岸の方へ向かってゆく。
KOU「わあ、なんかいいところだね」
アザール「まだだ。まだ、こんなもんじゃねえ」
KOU「おおお」
アザール「まだ建設中だがな!入って来いよ!」
セルフビルドか
さわやかな風も吹いてくるし、サイコーの眺め
建設中止の建物をテキトーに案内されてるのかとも思ったが、多分、彼の持ち物なんだろう。
KOU「いつ完成するの?」
アザール「さあね、1年くらいで終わればいいと思ってるけど」
KOU「また、この国に来ることがあったら、予告ナシで立ち寄ってもいいかな?」
アザール「勿論だ、歓迎するぜ!」
●通常より割高な出費だが、思い出にのこる経験は出来た
僕の旅ではよくあること。
個人的には満足なことが多い。
田舎に来ても道はぐちゃぐちゃ。
空港からバスターミナルへ自走してたら死んでたろうな
やがて・・・
●「スールのまち」に到達!
アザール「このシーサイドは自転車にも最適だな!」
アザール「よかったら夕飯一緒に喰わないか?俺が払うぜ!」
KOU「マジで? ああ、でもいいや。長旅で疲れたから、ちょっと休みたい」
アザール「そうか。じゃあ、明日ベイルートまで戻るなら乗っけてくぜ!」
カネ、取りすぎたと思ってるのかも知れない。
「君のその気持ちに感謝するよ」
丁重に断って、別れることにする。
アザールは迷路の如き旧市街を何度も迷いながら、出来る限りホテル近くで僕を降ろし、ベイルートへ帰っていった。
・・・さて
ようやく
●BROMPTONくん展開!
「オフラインナビ」が示すホテルまで道なりに400m。
まずは、チェックインしよう。
(つづく)
次回予告
ようやく本編1日目の投宿先にたどり着いたKOU!
しかし、そこで晒したのは「泊まりに来たのに宿代を持ってない」という醜態だった。
「宿代を支払える手段が、何一つない」
突き付けられる現実。
思い出す20代当時の「金欠」・・・胸をえぐるようなあの痛み。
迫る夕刻。頭をよぎる「野宿」の二文字。
・・・この国でそんなことして、僕は無事でいられるのか?
・・・さて
ようやく
ようやく
●BROMPTONくん展開!
「オフラインナビ」が示すホテルまで道なりに400m。
まずは、チェックインしよう。
(つづく)
次回予告
ようやく本編1日目の投宿先にたどり着いたKOU!
しかし、そこで晒したのは「泊まりに来たのに宿代を持ってない」という醜態だった。
「宿代を支払える手段が、何一つない」
突き付けられる現実。
思い出す20代当時の「金欠」・・・胸をえぐるようなあの痛み。
迫る夕刻。頭をよぎる「野宿」の二文字。
・・・この国でそんなことして、僕は無事でいられるのか?
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