●2019年9月11日18:45(日本時間)※旅に出る3日前
会長電話

僕は勤務先グループの会長から突然の電話を受けていた。

※大半の人はまじめに「会長」とか「代表」と呼んでいるが、

今もホールディングスの社長やってるのと、昔からの親しみも込めて、僕は「社長」と呼んでいる。



会長:「おう、KOUか。

   Mから聞いたが、お前、今度モロッコに自転車を持って行くそうじゃないか

   実に素晴らしい!

   餞別を出すから、十分に気を付けていってこい!」

KOU:「ハッ(*v.v)。。!ありがとうございます!」

   (会長の下へと研修に行くチームメンバーMに言伝を頼んだのが奏功した♪ )

会長:「それで、お前に頼みがある!モロッコで俺の友人を訪ねてほしい!」

KOU:「・・・・・・は???」

会長:「その男、ハッサンはモロッコの陸上競技のチャンピオンでな、

  東京オリンピックではモロッコ代表の監督として日本に来るかも知れん」

KOU:「え、え・・・???」



・・・なんでも、会長と親しいカサブランカ在住のモロッコ人で、

最近、立派なテーブルを船便で送ってくれたのが到着したので、そのお礼を届けてほしいのだという。



会長:「日本語もペラペラだから、お前が向こうで困った時にも頼りになるぞ!」

KOU:「しかし社長! 残念ながら私の旅にその人物を訪ねる時間があるとはとても思」

会長:「ハッサンの連絡先はP(関連会社)のT部長から聞くとよい!」

KOU:「社長、私のスケジュ」

会長:「餞別とハッサンへの謝礼の件は俺からA(僕の勤務先の社長)に指示しておく!

   じゃあ、頼んだぞ!本当に気を付けていってこいよ!」

KOU:「しゃ、社長ーッ・・・!」

ブツッ。ツーツーツー。






●面倒なことになった
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『モロッコ滞在は一応3泊4日あるけれど、4都市を飛行機で飛び回る中で会う時間なんかあるのかな』

仕方ないので、会長が言ってた関連会社P(名古屋転勤前の勤務先)の部長Tに連絡してみる。

T:「まあ!出発3日前に厄介な事になりましたね!」

KOU:「そうなんだよ~。『ハッサン』に連絡とれる?」

T:「LINEでやりとりしてるんですよね。時差がアレですが、やりとりは出来るかと」

・・・その後、彼女の紹介を経てモロッコのハッサンとLINEでやりとりできた。

向こうも突然の話で一瞬面食らったようだが、意外とスムーズに決まった待ち合わせ日時と場所・・・

モロッコ時間9月20日(金)9:10頃、マラケシュ メナラ空港エントランスにて!

KOU:「空港到着からアトラス山脈越え長距離バス時間まで50分しかないけど、大丈夫かしら?」

ハッサン(LINE):「マア、ダイジョーブデショ。オクレテモ ツギノバス アルヨ」

KOU:「たしか2時間後とかになっちゃうハズなんだけど、それは避けたいなあ
















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18.(モロッコ)
マラケシュでハッサンを訪ねよ! 篇














●2019年9月20日04:00(モロッコ王国現地時間)
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今日は気合いを入れてかなり早く起きた

会長からのおつかいを果たさなければならないからね!








●そして、空港までBROMPTONくんでいく事に決めていた!
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昨日スパルテル岬まで走れなかった分を、ここで取り返す

その為にも、今一度、道を確認だ。空港までと、次の町の先も・・・!

気合を入れて旅の準備を整えているうちに、1時間半ほど時間が経った。

すると、外から「ボエ~」と、大きな音が聞こえてきた。







●夜明け時のアザーンが始まったようだ


イスラム世界で1日に5回ある礼拝時間の前に、モスクへの来訪を促す「呼びかけ」だ。

昔は指導者が肉声で尖塔の上から叫んでいたものらしいが、今はこうやってスピーカーから大音量で流れる。

僕にとっては異世界情緒満載の音声、地元の人にとってみれば、日本の田舎で流れる時報サイレンと同じだろう。









●さあ、行くぜ!
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時刻は5:50。

外の空気は暖かくもなければ涼しくもない。快適な気温。









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飛行機の出発時間は2時間10分後の8:00。

目的地イブン=バットゥータ空港までのキョリは約18km。







●記念すべきアフリカ大陸初走行
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BROMPTONくん、今日もよろしく頼む!







●ロマン探求ポタ(*v.v)。。モロッコ王国篇テーマ曲 劇団レコード「流砂の嵐」KONAMI 2011











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旧市街のロータリーを駆け抜ける・・・と、この後、軽く道に迷う。

今回使っているオフラインマップは、オンラインのGoogleマップほどサクサク動くわけではなく、

情報が少ない荒い地図の表示で、やや時間遅れで場所を示す感じ。








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馴染みの無い世界の、しかも見通しが効かない夜明け前の道を走るにはかなり心もとない。

時に、その街区だけ停電になっているかの様な真っ暗な場所なども入ったりして方向感覚もぐちゃぐちゃだ。

『ここは一体、何処なんだ
?』







地図の精度がかなり頼りなくて不安だ
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『これはやっぱりタクッた方がいいかもだ

たまたま路駐のタクシーを見つけて、外でタバコをふかしてた運ちゃんに声をかける。

KOU:「空港まで乗っけてってくれまいか
?」

運ちゃん:「すまねえな、コイツ腹ペコで、これから朝ごはんなんだ

そう言って、くたびれた感じの車体をコンコンと叩く。

運ちゃん:「ん?空港への道か?おお、この道で合ってるぞ。気を付けていけよ









●道が判ったら問題ない!
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ガンガンに進むっ!









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刑務所?の様な施設前も通過して・・・








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郊外に入ってきたぞ


信号が全然無いし、クルマも殆ど走ってないから超気持ちいい!









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●6時50分ちょうどに、イブン=バットゥータ国際空港に到着!
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スタートからしばらく迷った20km弱の道を1時間で走り切った


キョリは激短だったが、気持ちよくて大満足。









●小さな空港の中は・・・およよ、結構混雑しているのか
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まあ、多少混んでても出発まで1時間ありゃ大丈夫だろう・・・国内線だし。

おっと、飛ぶ前にBROMPTONくんをラッピングマシーンでぐるぐる巻きにしておかないとな・・・








●あれ、誰もいない
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中途半端な状態のトランクが1個置いてあるけど、15分待っても係員は戻ってこなかった。

しゃあない、チェックインカウンターの列に並ぶか・・・

・・・おや、アレは自動チェックイン機!なんだ、並ばなくて済むじゃん







●全台、起動してなかった

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なんなんだ、この空港は


もういいや、カウンターで手続きしよう。

若い男性係員:「やあ、これは自転車だね!壊れても保証出来ないけど大丈夫
?」

KOU:「勿論、構わないけど、出来るだけお手柔らかに頼むよ・・・」

・・・荷物流すベルトコンベアー、彼の手元で大きな段差になってるのが気になる


どこの国の空港でも見た事ない構造だが、何の意味があるんだろう??

男性係員:「わかった!じゃあ、流すね!」

彼は折り畳み状態のBROMPTONくんをベルトコンベアに無造作に立てて乗せる。

『おい、まさか・・・


数秒後、
ガシャンと大きな音を立ててBROMPTONくんは30cmほどの段差を倒れ落ちていった。

KOU:「ぶ、BROMPTONくん
!」

男性係員:「アヒャヒャヒャヒャ!」







●おそろしい空港だ

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まあ、あの程度の衝撃ならBROMPTON座の樹脂聖衣(ポリクロス)が吸収してくれるだろう。。。

とにかく無事にマラケシュ行きの飛行機エアアラビア・モロッコ
3O741便に乗る事が出来た。

これで、ハッサンとの約束に遅れなくてすむぞ。







●ちなみに、ハッサンは今日は仕事で来れないそうで、代理人が空港で待っているという
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代理人の名はMr.モハメド。

まあ、会長からのおつかいが果たせればなんでもいい。







●マラケシュまではおよそ1時間10分の短いフライト
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やがて、眼下に荒野が広がり、遠くにかなり高い山脈が見えだした。

あれが地中海側地方とサハラ砂漠地方を分かつ4,000m級のアトラス山脈だろうか










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そして、茶色の荒野に広がる町、マラケシュのメナラ空港にタッチダウン!










●定時より10分遅れだった
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旅程全体で見れば、ここから先は長距離のCTMバスに乗り継いで砂漠の町ワルザザートに向かう。

乗り継ぎでは空港から4.5km離れたバスセンターへの移動が必要で、

空港での荷物受取からバス乗り場での荷物預入まで含め50分の乗継時間でクリアする自信は無かった。

ただ、今回はMr.モハメドが運んでくれるので、なんとかなるかも知れない。







●Mr.モハメド「ハッサンから指示をもらっている。とりあえず、バスターミナルへ向かおう」
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荷物受取も含めて15分ほど待たせる事になったモハメドはアクビをしながら僕を待っていたが、

声をかけると手際よく荷物をクルマに移し、パッと走り出してくれた。








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車窓からのマラケシュ郊外の景色

意外と自転車に乗っている人が多い。

ホントなら、僕も大慌てでバス乗り場に向かっていた事だろうが・・・







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思ったより4.5kmって長いな







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Mr.モハメドがいなかったら、多分、タクシー捕まえてても間に合わなかったんじゃないだろうか。








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やはり信号が全くない道を15分ほど走ると・・・








●CTMのバス乗り場に到着!
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Mr.モハメド:「たしかに預かったよ。今、ハッサンと電話つなぐね」




ハッサン(LINE電話):「モハメドカラキ キマシタ。ブジニ バスノリバ ツケタヨウデ ヨカッタデス」

ハッサンとは日本語で話せるから、英語苦手な僕にとってはラクでいい。

KOU:「ミスターモハメドに会長からのお礼・・・多分「お金」を渡したので、よろしくお願いします」

ハッサン(LINE電話):「アリガトアリガト」

KOU:「ところで、ミスターモハメドにはチップどのくらいお支払いすればいいのでしょう?」

ハッサン(LINE電話):「ヒツヨウナイヨ。デモ、ハライタイナラ、ハライタイダケハラエバイイ」

『やっぱ、この習慣は感覚的によく判らんな・・・でも、今回、かなり助かったからなあ』

まあ、タクシー代のつもりで200ディルハム(約2,300円)くらい払っとくか。

Mr.モハメド:「おお、ありがとう!」

モハメドにとっては予想外だったのか、かなりうれしかったようだ。

トランクから出したBROMPTONくんと荷物を担いで、バスセンターの中まで運んでくれた後、

上機嫌で去っていった。

よっしゃ、これで会長からのミッションもコンプリートだぜ!







●サハラ砂漠の入口の町・ワルザザート行きバスは10:00発
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センター内のタイムテーブルは、アラビア語表示で全く読めない。

窓口係員の言葉もアラビア語かフラ語対応で、何言ってるのかさっぱり判らずやり取りに苦労する。









●どうやら、「BROMPTONくんは預け入れ荷物にしなければならない」と伝えたかったようだ
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50ディルハムだったか、100ディルハムだったかを追加で支払い、BROMPTONくんを預ける。

特に引換券などが渡されなかったのがやや不安だが、

英語が通じずXPERIAも通信不能では、僕には会話する手段が無いのであった









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ワルザザート行きのバス乗り場すら、どこなのか判らない始末。

係員に訊いても埒が明かないので、何人かの客に声をかけたら英語が通じて、乗り場が判ってひと安心







●さあ、サハラ砂漠に向かって出発だ
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ついにBROMPTONくんで走れるぞ、サハラ砂漠を。

その為に必要な移動、マラケシュから砂漠の町・ワルザザートまでは4時間45分のバス旅。

バスでの4000m級のアトラス山脈越えも、今回の旅の中のひとつの楽しみポイントだ

一体、どんな景色の中を旅出来るのであろうか?










【次回予告】

CTMのバスでアトラス山脈を越え行くKOU!

ギリシャ神話の巨神の名が冠されているだけあって、かなりの山岳道路にビックリだ


そして、危険なほどに交通量が多いぞ!

辿り着いたサハラ砂漠の町・ワルザザートで体験したのは、まさかの雨。

『サハラ砂漠って、雨、降るんだ



次回!

「サハラ砂漠を走ろう! 前篇」


(つづく)






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