静まり返った遊園地。

見たところ全ての遊具が稼働もしておらず、機械音も歓声も聞こえてこない。

静寂の中、ヒヨドリの声が時たま聞こえてくるくらいだ。

ただ、僕等以外にも『物好き』はいるらしく、僕と同年代かちょっと上の男性、

それに、僕よりちょっと年下の30代後半くらいの女性2人組が、カメラ片手に、遊園地を探索していた。




















福井珍スポ探訪記 2017.04.16
(2)ふしぎの遊園地を訪ねて
解明篇




















●僕等も探索しよう
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Y:「廃墟とかで書きたくなるんですかね、この落書き」

KOU:「さあ・・・想像もつかない」




















●Y:「肉?」
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『よく気づくなあ!』と思った。

僕は全然気づかなかった。疲れてるのかも知れない。

あの位置に『肉』が来てるという事は、観覧車操業中時代に落書きしたって事だよね。

酷い事するもんだ



















●異常に狭いシート
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大人だと、互い違いに1人ずつ、2人しか乗れなそう。

もう15年以上前、茨城だったか福島だったかの鉱山だったかで何故か乗った超小型観覧車といい勝負。

自覚してなかったが、もしかしたらあの頃から僕は珍スポ好きだったのかも知れない。

なお、この観覧車には福井県による改善命令(使用禁止命令)の張り紙がしてある。

と、いうか、施設全体がそんな張り紙だらけ。現在の営業状態になった理由がよくわかる。




















●白雪姫と7人の小人の遊具・・・
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Y:「これもビミョーに違和感が・・・」





















●ダチョウとみつばちハッチ(みたいなの)の遊具
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ダチョウとハチ(?)というのも実にふしぎな組み合わせだ。

しかし、考えたところで、その答えに出会う事はおそらく無いだろう。






















●事故を起こしたジェットコースターもコースと車体が残っていた
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ちいさな、1人乗りのコースターだったようだ。

事故の詳細はよくわからないが、2回事故を起こしたらしい。死亡事故ではなかったのは確かだ。





















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スピードが出る様な規模のモノには見えない。

強いて言うなら、デパート屋上遊園地規模のものが地上に設置してある感じ




















●お化け屋敷も入ることが出来た
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Y:「私は入らない」

どうも、暗闇やお化け屋敷は苦手らしいので、その辺で待っててもらえばいいだろう。

僕も、突然驚かされるのは非常に苦手だが、通電してないお化け屋敷なら何も怖くないので・・・























●出口から入ってみた
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通電してないので、当然、中は『真の暗闇』だ。

大人一人が歩くのが精いっぱいな幅の通路は、入ってすぐ左(←)に曲がっているので、そちらに向かう。






















●ライトは持ってきていなかったので、スマホの明かりを使ってみる
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暗闇に目が慣れるに従って、ぼんやりと、西洋風の墓石の様なモノが見えてきたが・・・

うーん、暗すぎてよく分からない。

光量が少なすぎる。これから珍スポット探訪時には、チャリ用のVOLT300を持ち歩くようにするか・・・。





















・・・と、出口の方から野太い声「何かありますか?」と声をかけられた(ドキッ!)

一人で回ってた男の人もお化け屋敷に興味を持ってやってきたらしい。

KOU「いや、これといってとくに」

・・・と、振り返ってみると・・・





















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KOU:「ギャア

入ってくる時には見もしなかった右側の壁に、なんか埋め込まれていたようだ。

男の人:「ん、なんかしました?」

KOU:「・・・いや、別に・・・」

そして、別の壁に目がいく・・・






















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KOU:「ぎゃあ



男の人:「え?なんかあるんですか?・・・

  ・・・・お~、これはいきなり見たら結構きますね!!」


『いや、お前のせいだよ』


男の人:「せっかくだから、一緒に入ってみましょうよ」




















●まあ、改めて入ってみると、特段これというモノもなく・・・
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天井にある埃だらけの家庭用エアコンが目を引いたのと、

途中、ウォーターベッドと同じようなフニフニした床があるのに少し驚かされたくらい。

高校などの学園祭のお化け屋敷の方が怖いのかも知れない。

僕は営業中のお化け屋敷に入る事がないから、判らんけれど。

・・・お化け屋敷の外に出ると、太陽がまぶしかった










Yを探すと、お化け屋敷から少し離れた場所にいて、情けない声を聞かれる事もなかったようだ。

・・・と






















●ぎゃあ
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びっくりした。

リアルバイオハザードか・・・

男の人とはここで別れて、探索を続ける。



















●アメリカのB級映画のセットっぽく見える建物・・・
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セグウェイが置いてあるとしたら、一応はこういう施設内かと思うんだけど・・・入ってみよう。





















●いくつかの遊具、そして什器が無造作に置かれている空間だった
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Y:「このガチャピンは本物っぽい」

僕には全然わからん。

画面左後方のボクシングゲーム(グリップを握ってパンチを繰り出すヤツ)は、高校時代にやった様な。

電源が入るならやってみたかったが、残念ながら稼働していない。




















●床は無数のBB弾
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事前リサーチでは、この施設全体はサバイバルゲーム(サバゲー)会場として貸出しされる事もあるらしい。

実際、ゲートの料金表にはサバゲー(1人あたり?)3,500円と書かれていた。






















●確かに、サバゲーだとか脱出ゲーム系に使いやすそう
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反面、まともなイベントをやろうとしても、建築基準法に適合していない物件が多そうで、

公には開催出来ないのかも知れないなあ。

『自己責任』として設備を貸し出すのでは、色々限界も多かろう。

しかも、今のところ管理人さんに出会ってもいないし、サバゲーもお金払わないでやられちゃいそうな感じも?





















●ムービーでは元気に動いていた逆バンジーにも『張り紙』が
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見た目にはよくわからないけど、これも命がけの遊具・・・というわけか



「私は絶対に乗らない」と言って離れてったYが、また「あっ!」と声をあげる。

Y:「恐竜!!」




















●・・・の墓場
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でかい

その姿は、角度によっては苦痛にのたうち回っているようであり・・・




















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角度によっては、断末魔の悲鳴をあげ、こと切れた姿にも見える

素材は船体などによく使われるFRPで、内側は高密度な発泡スチロールみたいなヤツだった。

軽そうな見た目よりかなり重くて、横たわった彼のカラダは僕が力をこめたくらいではビクとも動かない。

他、あたりにはインラインスケートや、遊具の残骸、ゴーカートなどがあまざらしで残置されている。

閉鎖された施設ならともかく、仮にも営業中でここまでとっちらかっているというのは、まさにワンダーだ。




















●セグウェイ(乗り場)発見!
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しかし、誰もいないし、機械もない。連絡先もない・・・。

営業、やめてしまったのだろうか?

その一方で・・・




















●グラウンドゴルフはよく手入れされているように見える
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広大なスペースが、しっかり芝刈りされている。

でも、係員さんも、連絡先も、やはり書いてない。

受付まで戻って電話かける必要があるのかも知れない。

セグウェイもゴルフもそこからの準備と考えると、僕等みたいな珍スポ好きな人が来た時の

ちょっとした商機をとらえるのは難しいかも知れない。

ところで・・・






















●『ふしぎ』の鍵は、この遊具にあるような気がする
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万東遊芸・・・どうやら、遊園地の機械の幾分かは中国大陸の遊技機の会社の製品らしい。

なるほど、施設全体に漂う『ちょっと違う感』が、ニュースでよく見る中国の遊園地のそれに似ているわけだ。



















●なぜ、メリーゴーランドの中に1匹だけリス(?)がいたのか?
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そんなワンダーさへの答えも、そこにあった様に感じる。

セグウェイに乗れなかったのが心残りだったが、遠出してきていてそんなに時間があるワケでもない。

かなり満足して、次のスポットに向かうことにする



(つづく)