●先般の年越しポタキャンプではオプティマス8Rの『課題』をいくつか思い知った
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愛着を持って今後も使い続ける為の障害になりそうな『欠点』とも言える。

このキャンプの時点で感じていた欠点は、上から順に下記の通りだ。

①プレヒート(余熱)のやりにくさ

②火力の弱さ

③デッドスペースの多さ






















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もっとも、僕のプレヒートには問題もあった。

①もともと使おうと思っていたアルコール燃料を切らしていた事もあって、『ライターオイル』を使ったこと。

②スポイトなどを持っていなかった為、ライターオイルの注ぎ出し口から直接皿に入れる必要があったこと。

この2点によって、ひどく煤が出てしまったり、燃料皿にライターオイルをうまく注げなかったり、

プレヒートにやたら時間がかかってしまった(更にライターオイルは燃焼温度も低くて加熱力が弱いのかも?)






そこで、『キャンプ道具について熱心に語っている方たち』のブログを調べてみた。

すると、ガソリンストーブについては『プレヒートの煩わしさ』を課題として捉え、

オプティマス8Rに限った事ではなく色々工夫しているらしい事を知る。

『役に立ちそうだな』と思ったのは厳冬期の冬山でカンタンにプレヒートする為の工夫として、

燃料皿に難燃性のカーボンフェルトを設置し、アルコールをしみ込ませて着火というもの。

炎を燃料パイプ周りに集中し続けられるので加熱しやすく、強風でも鎮火せず、

より多くの容量の燃料を燃料皿に入れられる(これは間違いだろうと思うけれど・・・)らしい。

これはカンタンそう。この程度の工作なら僕でも出来る。

気になるのは自作している人たちが、カーボンフェルトの価格をやたら気にしている事だ。

メートル単位の切り売りしかしていないようで、1m×1mで数千円もするとか書いてある。

また、取り扱い店もホームセンターとかではなかなか扱っておらず、通販で価格もピンキリとか書いている。

・・・まあ、とりあえず、材料を探しに行ってみよう

























●結論から言うと『カーボンフェルト』は東急ハンズでカンタンに手に入った
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先に『東海最大級のホームセンター』カインズ稲永店まであおなみ線使って出かけて扱ってないモノが、

名駅のハンズでカンタンに手に入るとはね。

呼称は『カーボンマット』。1m×1mで2,000円だった。

色々なブログを見て想像していたより随分安いのと、呼称が違う事から『間違ってないかしら』と思ったが、

これで大丈夫らしい。






















●燃料皿のサイズを考慮して切り出してみる
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僕は500円玉に近いサイズで切り出してみる。

厚さについては、とりあえず2枚で試してみよう。






















●輪っかにして入れてみる・・・
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なるほど、炎を付けた時のイメージがわかりやすい。

しかし、2枚では燃料をしみ込ませる容積としては圧倒的に不足している感があるね。

もう2枚、追加しよう。




















●狭い場所の作業なので、先折れピンセットがあったほうが作業しやすい
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プラモづくり用のピンセットが役に立った。これで、カーボンフェルトの設置は完了。

しかし、せっかく作ったカーボンフェルトリングも、正確に燃料が注がれなければ意味はない。

それを実現する為の『注油器』も用意したいと思う。

使用するのはカインズで買ってきた『小型ジェットポリ容器』(200円ちょっと)と『アルミパイプ』(150円くらい)。




















●まずはアルミパイプを切断
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先を曲げたパイプを適当な長さで切断。

※真鍮パイプを使う人が多いようだが、カインズに適当な太さの真鍮パイプがなかったので僕はアルミで。




















●リューター(電動式のやすり)で先を整える
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ピンぼけになってしまっていたが、このリューターもプラモの研磨で使っていたものだ。

アルミパイプぐらいなら、十分に砥げる。





















●小型ジェット容器(青い口の入れ物)の注ぎ出し口を少しカットして、パイプを押し込む
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このあたりは100均の容器でもサイズが合えば性能的には全く問題ないだろう。

パイプの外側には強力な多用途接着剤を塗ってあり、継ぎ目から燃料が漏れだす事はない。





















●注ぎ口
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アルミパイプの先端の穴は広すぎず、狭すぎず調整したつもりだ。

こういうなめらかな加工もリューターのおかげでカンタンに出来た。




















●完成
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カーボンフェルトブロックも、注油器も完成したぞ。




















●早速、試してみよう
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ベランダに試験台を特設。

現在、名古屋市栄の気温は4度、風が強く体感温度は-1度と表示されていて、非常に寒い

ちょうどいい試験環境じゃないか。






















●まずは注油器で燃料供給
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素晴らしい。

何のストレスもなく、カーボンフェルトへ燃料を補給できるぞ

手元が暗くて、皿が見にくい環境でも、微調整が出来るからこぼす事は無さそう。これはいい。




















●プレヒート開始
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おおっ

炎が高く、まとまって、バーナーにまとわりつく感じ。燃焼時間も、気持ち、長い。

試しに、プレヒート終わりかけの頃に1回燃料バルブを捻ってみると、『シュー』と、

ちゃんとガソリンが気化している音が聞こえた。

気温4度くらいであれば、それなりに風が吹いていても初回の給油のみでプレヒートは完了出来るかも。




ちなみに、給油器のノズルを金属製にしたのは、勿論、プレヒート中に燃料の途中追加を可能にする為。

これもテストしてみたところ、何の問題もなく、途中でアルコールの補充が出来た

この給油器、なかなかいいな。

これがあれば、エバニューのアルコールストーブにも途中で燃料の追加が出来そうだ。




















●無事、着火
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シュゴー

うん、素晴らしい音

しかし・・・





















●ホント、火力は弱いんだな・・・
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レトルトカレーのパックを入れた鍋は、20分以上燃焼させても沸騰する事がなかった。

氷点下30度とかならともかく、いくらなんでも、これは火力弱すぎるだろう。























●残燃料が減少するにつれて・・・
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火勢もどんどん弱くなっていく。

鎮火した後、タンクの中見るとまだそれなりに燃料入ってる様に見えるんだけどな。

別売りの加圧用ミニポンプ買えば火力は強くなるんだろうけど、

そもそも本体の不具合があるのであれば、それを先に直したい。

お手入れ用の情報もあるので、こんなのを見ながらチマチマいじってみるか、

それとも最初からプロショップに点検・調整してもらうかは、迷いどころだ。

まあ、1回くらい分解してみるのもいいかも知れない。





















●ちなみに、給油器はこんな感じに本体内に収納できる
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プレヒート用のアルコール燃料は、給油器のタンクに入れて収納しておけばいいだろう。

タンクのフタは、ポタも兼ねてカインズに行って同サイズ容器をもう一つ購入、加工して作ればいい。

これで、本体内のデッドスペースを機能的に活用する事が可能に

あとは、火力がちょっと向上すれば、多分、僕はこのストーブを末永く愛用するんだろうと思う。

レトルト入りのお湯を沸騰させる事も出来ないこのままの火力では、さすがにダメだ