走行日:2011.05.14(土)

お天気:快晴

乗車:DAHON Vitesse P16




ナゴヤ城二の丸前を通過し、市役所・県庁付近の官庁街をのんびりとポタします。



◆ナゴヤ市役所
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モダンなカンジのナゴヤ市役所は1933(昭和6年)の竣工。

全国的に有名な市長の河村たかし氏の部屋は、ここの3階の市長室だ。

帝冠様式と言われるこの建物は、てっぺんが城郭の屋根の様なデザインになっているのが特徴。

意外と大きな建物である為か、正面の通りからはその屋根を写せなかった。

























◆ナゴヤ市市政資料館(旧名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所庁舎)
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現在はナゴヤの市政の資料館であるが、

かつて大日本帝国の憲法下では控訴院(高等裁判所)として使われていた建物でもある。

ナゴヤ市の中で訪ねてみたかった建物のひとつだ。

























(神鏡と神剣)
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建物の正面の車寄の屋根の上にある紋章。

“人が人を裁く場所”という厳粛・神聖な行為が行われる場所という事からか、

この建物には『神聖さ』を象徴するような建築的な意匠が多く取り入れられているらしい。
























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大理石でしつらえられた階段。

被告人以外でこの裁判所を使う人は、正面エントランスからこの階段をあがってくる事になったハズ。

























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その階段ホールの正面と天井にはステンドグラスがはまっている。

これらは『公平さ』が問われる裁判所の神聖さを意匠的に表現しようとしたもののようだ。

1922年(大正11)に建てられた、ロマンたっぷりの建築物といえよう。
























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半地下には拘置所の様な施設も残っている。



























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独居房(?)

現代の拘置所の独居房より、横幅がやや狭いカンジでトイレも無い。

裁判が始まるまでの時間、待機する為の部屋だったのかな。

























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こちらは雑居房(?)

8~10畳くらいはありそうだ。

























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これは大日本帝国憲法下での裁判の様子で、ほぼ被告の目線で撮ったもの。

判事が3人もいて、しかも検察官まで裁きの壇上にいる(左端)のは驚きだ。

現代の裁判では裁判官は1人だし、検察官は被告と対等の高さにいて弁護士と向かい合っている。
























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他にも大法廷やサロンなど、目を引く部屋がたくさんある。

喫茶室もあり、結構、のんびり過ごせる場所だった。

























◆白壁
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白壁は江戸時代からの武家屋敷が建ち並ぶ通り。

その名の通り“白い壁(塀)”に囲まれた邸宅が多い閑静な住宅街だ。
























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噂には聞いた事があった料亭「か茂免」(かもめ)の敷地は1000坪もあるらしい。

平均予算20,000円との事なので、もう少し大人になってから行ってみようか・・・。
























◆文化のみち二葉館
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白壁からの延長で、趣きのある街歩きを楽しめる「文化のみち」。

ここは明治時代に活躍した日本初の女優「貞奴」(1871-1946)の邸宅。

2年近く前に訪れた時、螺旋階段が印象的だった大正ロマンあふれるおうちだ。
























◆旧豊田佐助邸
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こちらは発明王・豊田佐吉の実弟にして豊田紡績の社長を務めた豊田佐助(1882-1963)さんの邸宅。

大正12年に建てられたこの家(正面)は、ごらんの様に洋館に見えるが・・・
























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実は、和舘とくっついている。

邸宅内の資料によると、これはこの時代の実業家たちに流行った家の建て方らしい。

自分達は普段は住み慣れた和館で過ごし、客を迎える為の「離れ」には洋館を使って、

洒落っ気というか、気概というか、威勢を示したようだ。
























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洋館部分のサロンには豊田佐助氏の写真が飾ってある。

天井の装飾や照明もモダンだ。
























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通風口には鶴と亀をあつらえた「とよ田」の模様が。

長寿への願いを込めたものだったという。

























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和室部分は天井がやや低くなった感はあるものの、空気が「すっ」と清々しくなる。

建物が庭に囲まれている様な邸宅は、開け放たれた南北の縁側から吹き込み、吹き抜けてゆくのだ。




正面にかけられているセピア色の写真は豊田佐助氏とその両親。

佐助氏本人は80歳、お父さんの伊吉さんは84歳、お母さんのゑいさんは77歳まで生きているので、

長寿の願いは十分に果されたのではなかろうか。
























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二階の窓からの景色も、非常に風情が・・・。




普通、木造建築なら現代の家でも2階を歩けば微妙な軋みというか振動の様なものを感じるものだが、

豊田佐吉邸は畳の上ですらまったくそれがない。

板張りの廊下は、まるで鉄筋コンクリート建築のマンションのフローリングを歩いているような堅牢感。

さすが、豊田家。
























◆魚ノ棚通
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ナゴヤの都心部を横切る通りのひとつ、魚ノ棚通を通って帰ろう。























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ナゴヤの都心部は、京都や札幌などの計画都市同様、道路が碁盤目状に走っている。

都心を東西に抜ける魚ノ棚通が交差する南北の通りは武平通、久屋大通(セントラルパーク)、大津通、

伊勢町通、呉服町通、七間町通、本町通、長者町通、桑名町通、伏見通、御園通、皆戸通、木挽町通。

それぞれの通りの異なる風情を横目で楽しみながら、初夏の町を快走。

今、ナゴヤ市内各所には手軽に使えて、手軽に乗り捨て出来るレンタサイクルステーションがあるが、

これを使い、まだ、あまり気付いていないナゴヤの風情を楽しむのもいいんじゃないだろうか。
























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桜橋を渡ってセントラルタワーズ付近まで戻ってきた。

ここからは、運河方面から下町を一気に下り、GEOで「ユーリカ~地図にない街~」を借りて帰ろう^^
























◆MAP
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