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雨はしとしと降り続いています。

時刻は午後3時を回りました。

この後、お寺のある町の方を見て、駅に戻るコースを辿ります。























●酒蔵・一乃谷
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大野に4軒ある酒蔵のひとつ。

酒蔵に立ち寄るのを楽しみにしてたが、いずれも店じまいしていた。

日曜日はお休みなのだろうか???























●石灯籠地蔵尊
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大野には300mくらいにわたって石灯籠が並んでいる通りがある。

その端っこの灯籠だけが、他のものよりも一回り大きい。

見ると、灯籠の光をともす部分に小さなお地蔵さんがいる^^

これは面白い。夏の夜のそぞろ歩きに良さそうね。






















●銭湯
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首都圏では、地震が怖くて夜お風呂に入れない人もいたりするようだが、銭湯に行ってみてはどうだろうか?

大野は、町の規模の割には銭湯の煙突が目立った。

古い建物が多い分、内風呂が狭くて、まだまだ銭湯のニーズがあるのかしら?

何にしても、親しみがわく雰囲気。






















●年代不詳のレトロ
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大野には江戸時代レトロも多いが、それ以外の時代のレトロも多い。

この床屋さんは、中央のドアや右側二階部分の造りから大正末~戦前くらいの建物かなあと思った。

入口部分だけ洋風で、他は瓦屋根含めて和風という面白い造りの建物。

左側の床屋さんの部分は、二階と合わせて昭和30年くらいにリフォームして、

右側一階部分は、昭和50年頃に老朽化に対応して外装だけリフォームしたんだろうなと勝手に推測。























●寺町通り
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大野には、古いお寺が16ヶ寺建ち並ぶ寺町通りがある。

ここは、しっとりとした古都を感じさせる風情が漂ってる。

去年の春に巡った明日香村の土佐清水町の雰囲気に似てるかな・・・こっちの方が、より大きな町だが。























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●善導寺
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ここは、大野藩を治めた土井氏一族の菩提寺。

屋根から落ちた雪は、今でも2m以上積もっている。

この辺りのお寺の境内の玄関口には、合掌造りの屋根の様なスノーシェルターがいくつも見かけられた。

これが無かったら、まさにお陀仏だろう。























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僕の趣味のひとつはご朱印集め。

今までは奈良、京都、鎌倉、柴又、浅草など日本有数の観光エリアのお寺ばかり回ってきて、

地域の方の生活に密着したお寺で頂いたのは初めて。

ご住職はちょうどお出かけのタイミングだった様で、おそらくは奥さんが書いてくれたんだと思う。

ナゴヤから来た事を告げると、少し嬉しそうだった。

すごく心温まるご対応をして頂き、去り際にも「どうぞお元気で」と深々とお辞儀して下さった。

僕は1人で日本国内を旅行してる時、いわゆる“旅人”的な気分になる事が、まず全く、無い。

飛行機に乗っても、特急に乗っても、旅館やホテルに泊まっても、温泉に浸かっても、名所に行っても。

けれど、この時は、『ああ、旅人っぽいなあ』と思った。

多分、おかみさんの“一期一会”の作法がそれを感じさせてくれたんだろうな。























●七間通り
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ここが大野のメインストリート、七間通りだ。

香ばしいカンジの通りに見えるが、ここでは朝~午前11時頃まで「七間町の朝市」が開催され、

市内はもとより遠くからのお客さんも訪れて、大いに賑わうのだそうだ。

それは、春分の日~秋分の日までの期間だという。

春分の日・・・明日だった。まあ、どっちにしろ、11時までにはこれなかったけど。
























●越前大野駅
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九頭竜線・越前大野駅は、目下、駅前ロータリーの大工事中。
























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駅の中はガラガラ。

福井行きの列車はこの時間2時間に1本で、まだ1時間ほどある。

これは、盛岡~宮古~釜石~花巻を結ぶ日本屈指のローカル線・山田線と同じレベルの輸送密度だ。





















●駅前商店街にて
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古い町並みの方に戻る時間もないので、駅前で時間を潰すコトに・・・。

駅前には布団やさん、ランジェリーショップ、仕出し屋さん、カタログギフトのお店など、

かゆい所に手が届くカンジの店は多いのだが、コンビニや本屋さんなど、守備範囲が広い店は皆無--;

人の往来も少なく、むしろ、アオサギの方が多く歩いているくらい。























●駅清水
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駅に戻ると改札が始まっていた。

越前大野駅では、駅のホームでも『駅清水』なる湧水ポイントがある。

まさに水の都だな。






















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九頭竜線は、1両編成のワンマンカーが走るようだ。

九頭竜線開業50周年記念で、車体ラッピングを実施しているらしい。

中学~高校くらいの女の子たちが、部活かなんかで来てたんだろう、座席は半分くらい埋まってた。

ここからは、福井、敦賀、長浜、米原、大垣で電車を乗り継ぎ、再び5時間ちょっとの時間をかけて、

ナゴヤまで帰る事になる。


























●エピローグ

6年ほど前に、女性向けの少しオシャレな海外旅行を中心とする内容にリニューアルするまで、

“旅”という雑誌をよく読んでいた。

関川夏央とか、さだまさしとか、勝谷誠彦とかが寄稿していて、大人のいいカンジの旅行から、

今でいうB級グルメを探訪する旅行まで、バリエーションが豊富で読み応えがあった。

リニューアルしてしまう2号前だったと思うのだけど、岸本葉子だったか、辛酸なめ子だったかが、

1人旅行で普通電車のみで、丸二日間で福井~琵琶湖沿線の地元蔵元を訪ね歩き、

蔵元で買ったワンカップを電車の中でぐびぐび飲みながら移動するという企画があった。

地酒のワンカップが、ちょっとだけブームになっていた頃だ。

『よく、電車の中で日本酒をぐびぐび飲る勇気があるもんだな』

当時、僕は全く日本酒は好きじゃなかったし、飲めなかったのだが、

その記事を見て少しキョーミが湧いたのも確かだった。
























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僕は、結楽座でワンカップを買ってきていた。

さすがに、普通電車の中でこれを飲む度胸は無かったが、敦賀駅で乗り換え時間が50分ほどあったので、

ここで頂く事にした。

ツマミは福井駅で買った若狭牛弁当。

“旅”の中で、岸本葉子or辛酸なめ子がつまんでいたカニ弁当は、あいにく売り切れていた。

子供の頃、旅情を感じて大好きだった駅弁も、歳を重ねるにつれていつの間にか執着もなくなり、

今や時間に追われる出張で新幹線や特急に乗る時に買う程度。

でも、地酒と組み合わせて食べるモノとしては、地場の駅弁はなかなか魅力のある品物かもしれない。

























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しかし、今日のメインはやっぱり清酒・一乃谷だな。

いただきま~す!

ぐびぐびぐび・・・


























おお!まろやか!!

甘い口当たり。

甘口のお酒が好きな僕には、とても飲みやすい。




やわらかな若狭牛をつまみがわりに口に含み、

5回、6回と咀嚼して十分に旨みを舌の上に絡めてから、

一乃谷でノド奥に流し込む。

ノドをぐぐっと駆け下りてゆくお肉とお酒の感触が気持ちいい。

ウマイ





なるほどな、日本酒好きの作家であったどっちかの彼女が、

あれほど美味しそうな記事を書けていたのがよくわかるよ。

あれは、実際に美味しくって、満足出来たからこその記事だったんだろうな。

問題は、僕はその作家ほど酒豪ではなかったって事だ。

気がついたら、土産屋で色々な買い物をし終わってました^^;

ほろ酔いで、気分がよかったもんでね笑























●MAP
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小京都ポタ満足度☆☆☆(※散歩だったけど)









(おしまい)