●2019年9月18日(水)19:45(スペイン現地時間)
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僕はスペイン王国アンダルシア地方セビリア市サンタジェスタ駅の自動スロープをBROMPTONくんとのぼっていた

・・・諸外国では当たり前だけど、やっぱ、チャリがバリアフリーの鉄道って、めちゃ便利だな。







●そのまま駅の外に出る
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夕方っぽい景色になっている。

この分だと、日没は20:30頃だろうか。






●本日、セビリアでの行動予定は・・・
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ホテルに行くだけ。

その後、今日こそ外で晩ごはんだ♪♪♪






●意気揚々とホテルに向かう
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ナビがもたついて多少混乱したが、バルセロナみたいに深夜の移動ではなく、どうという事もない。







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ほどなく、今宵の投宿先に・・・








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到着した













pota2019



13.(スペイン)
恐怖ッ!開かずのドア― inセビリア 篇













●早速チェックイン

ホテル フロント

どうやら、ここはスぺ語オンリーのようだ


おかしいな、毎回、ホテルだけは念のため英語通じるところを選んでるハズなのだが。

・・・まあ、やりとりする事は他のホテルと同じで、困る事は特に無い。

臨月とおぼしき大きなおなかを抱えたおかみさんからルームキーをもらい、部屋に向かう。







●どうやら、旅マエに思っていたよりいい設備らしい

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なんと、吹き抜けの中庭まである
ヘェ~

リスボンやバルセロナの宿にはなかったエレベーターもあって、荷物持った上り下りがラクチン







●何故かこういう宿の時に限って、部屋が2Fだったりするのが納得いかないが・・・

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まあいいや、洗濯とかやって、外に晩ごはん食べに行こう


さあ、部屋はどんな感じかしらっ!?





ガチャガチャガチャッ・・・!



「・・・?」



ガチャガチャガチャッ・・・!



「・・・
??」



ガチャガチャガチャ・・・ガチャガチャッ・・・!




「・・・なにィ
!?」















「ドアが開かない、だと
!?」
開かずのドア―

『おかしい・・・フツーのドアなのに

差し込んだカギを右に左に回すと、ガチャッと、明らかにカギがかかったり外れたりする感がある。

しかし、どっちに回して、引っ張っても押しても開かない。

念のため、ドアの真ん中についている球体型オブジェ(ノッカーっぽいが・・・)を叩いてみたが、

当然ながら、中から開けてくれる誰かが出てくる事もない。

『・・・どういうことだ???』








●5分ほど色々試みるも、結局、ドアは開かない

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ドア一つ開けられないなんて恥ずかし過ぎるが、仕方なく階段降りてフロントに行き、おかみさんを呼ぶ。

KOU:「ごめんなさい、ファッキンなドアの開け方を教えてもらえませんでしょうか


おかみさん:「●×△%$&#θξΣ〠πφ

『やっぱ会話じゃムリか』

そこで、ゼスチャーでドア開かないよと伝えてみると、おかみさんは「ああ」みたいな感じで頷いた。

おかみさん:「●×△%$&#θξΣ〠πφ、θξΣ〠πφ●×△%$&#

KOU:「はぁん
??

スぺ語判らないからゼスチャーしてるのに、なんでスぺ語で答えるかなぁ


「●×△%$&#θξΣ〠πφ、θξΣ〠πφ●×△%$&#彼女は言った後、ドアを引く仕草を見せた。

『・・・よく判らんが「最終的には引いて開けるドア」という事っぽい

見た目臨月の彼女がそれで開けられるなら、いくら僕だって引けば開くのだろう。







●ガッテンガッテン

ドアー

早速、2Fに戻ってドアに向き合い、鍵を回し、ドアノブを思いっきり引っ張る

ドアはビクともしない!


そりゃそうだ、さっき散々やって開かないんだもんな


3分ほど色々試してみたが、やっぱりダメだ!

やむなく、再びフロントに行っておかみさんに泣きつく。

おかみさんは「呆れた
」という様な表情をした後、大きなため息をついて部屋に行くよう指さした。

いや、僕だって臨月の人に階段上り下りしてほしいなんて思わないんだけど、もう、15分も部屋に入れてないし







●おかみさんはスタスタと階段をのぼるとドアに向き合い・・・
開いたドア―

僕をチラッと見た後、ドアノブに手をかけ、続いてドアを身体全体でググっと押しこんだ。

ガチャッ!

KOU:「おおっ
!」

おかみさんは僕を見て肩をすくめ、「●×△%$&#θξΣ〠πφ、θξΣ〠πφ●×△%$&#

そして、ドアをググッと強く押して開けるという様な仕草を見せた。

『ぶっ壊すつもりで押し開けろ!』
という事か?

僕が強くウンウン
と頷くと、おかみさんは満足した様な表情で部屋を出て行った。

『うーん、フロントでは「引け!」ってゼスチャーしてたと思ったんだけどなあ・・・







●とりあえず「押して開ける」という事が判ったから、まあいいとするか
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そして、入った部屋の感じも、落ち着いていてなかなかいい










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リスボン、バルセロナの宿には無かったエアコンがついている。

9月中旬のセビリアは明らかに東京・名古屋よりかなり涼しい感じだが、真夏はそれなりに暑いんだろう。







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カーテンを開けると年季が入ったテラス席・・・ああ、ここは宿正面の、この建物の言わばシンボル的な空間らしい。

建物は全体的にリフォームされているようだが、宿の中でこの部分だけは、昔っぽい造りそのものに思える。

かなり日焼けが目立つ木製のサッシと籐製のテーブルセット。

古き良き時代にはココでのんびりくつろぐ客も多かったろうが、もう長い間、まともに使う客もいなそうな事が伺える。

『まあ、窓を開けて洗濯物ここに干しとけば、それなりに乾くかもだな







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早速、洗濯を始めようとして水を出してみたら、泡沫蛇口でもないのにやたら泡立つ水でびっくり


しばらく長し続けていたら泡立たなくなった。







●ロマン探求ポタ(*v.v)。。イベリア半島テーマ曲 猫叉劇団「envidia」KONAMI 2014









●洗濯している間に、すっかり陽が落ちた
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時刻は21:15。

BROMPTONくんには部屋でお留守番してもらう事にして、夜の町に出かける。







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投宿先は、狭い路地が多い旧市街。








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車道も全て、クルマ1台通るのがやっとの幅。

日本だったら、1日中大混雑じゃないかしら








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通りには涼しい風が吹いている。

肌寒さはないが、灼熱のイメージがあったアンダルシアが、9月半ばにこんなに涼しいとは意外。











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日中のコルドバも日差しの割に大して暑さは感じなかったし、

現代の日本の関東や東海であれば10月下旬、あるいは11月初旬と同じくらいの涼しさかも知れん。












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意外と盛り場に出会わないもんだな・・・









●おっ!
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賑やかな広場に出た


見回す限り、1人で食事をしてる人は見当たらんが、もう、どうでもいいや。






●このお店にしよう

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おっと、お店に入る前に、電車の中で研究した「スペインでの食事の仕方」を復習だ。

えーと、スペインの飲食店に入る際は、『オーラ!』と元気に挨拶しないとお店の人に嫌われる、か・・・






●KOU:「オーラ!

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・・・誰も聞いちゃいねえ


カウンターに近づいてもう一度「オーラ
」と呼び掛けると、店員の女の子が「オーラ!」と笑って近寄ってきた。

KOU:「えーと、1人なんだけど、入っていいかしら?」

女の子:「
θξΣ〠πφ●×△%$&#

KOU:「
???」

女の子:「
???」

基本、英語は通じないと考えた方がいいみたいだな。

XPERIAのGoogle翻訳使ってスぺ語で伝えると、「勿論、1人でも構わないわよ~
」と席を案内してくれた。






●ふゥ、ようやく、マトモな晩ごはんだ
~♪
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KOU:「コレをくれたまえ(*v.v)。。」

とりあえず適当にビールを注文したところ、女の子が「あんたホントに飲めるの
?」みたいな感じで訊き返してきた。

どうも、僕に見合わないサイズの選択肢を選びかけているらしい。

慌てて取り消して「一番小さいヤツ」的なジェスチュアをしたら、笑ってカウンターに引っ込んでいった。






●・・・とりあえず、コレでいいさ

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いただきます!

ゴキュゴキュゴキュ・・・><。!




アヒィ、うますぎる><。!!!


旅の夜5泊目にして、ようやく初アルコールだからなっ!

泣けるほど美味い><。





女の子:「メニューは何にする?」(多分)

KOU:「コレとコレとコレと・・・」

女の子:「タパにしとく?」(多分)

KOU:「そうそう、タパでお願い
!」

女の子:「了解~
」(多分)

「タパ」はスペイン語で小皿とかの意味らしく、そう言わないで注文すると、数人分の大皿料理が出てくるらしい。

日本のバルでも見る「タパス」にそんな意味があるとは、この旅に出るまで知らなかった。









●女の子:「
θξΣ〠πφ●×△%$&#~
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小皿
・・・

思ったよりずっとボリュームあるぞ
・・・まあ、いいか。海外ではいつものことだ。

加えて、プリッツをぶっとくしたようなものは、勝手に出てきたぞ。








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モグモグ(*v.v)・・・ああ・・・美味い。

旅先の見知らぬ土地で晩ごはんを味わう時、「生きてる感」を強く感じるのは何故だろう。

日本のコンビニでも食える、ただのツナサラダなのに・・・。








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サラダをつまみながら店内を眺めていると、どうやら、地元の1人客が多い店のようだ。

カウンターに座っては店員と冗談言い合って1杯ひっかけて、パッと帰っていく感じ。

なるほど、これがセビリアライフか・・・


そして、注文したメニューが次々に出てきた。







●本当に「小皿」なのか
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日本の感覚だと、フツーに2人前だ。

特に、分厚いチーズ5枚は3人前と言ってもいいボリュームだが・・・。









●いってくれ・・・ガブッ・・・と!
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ガブッ・・・!




・・・お、美味しいです><。


こんな美味しいポークステーキ食べたの、初めてかも知れない。

牛の名産地・アンダルシアで、間違って豚頼んじゃったけど・・・美味しいです><。

KOU:「おビール、おかわりください(*v.v)。。」

女の子:「同じサイズでいいわね
(多分)

KOU:「はい・・・(*v.v)。。」






すっかりいい気分になってしまった(´ε`)~♪
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やっぱ、旅の夜はこうありたい!

リスボンのバイロ・アルトで晩ごはん食べてこなかったことや、

バルセロナでバルログステージ的な店探しに拘らなかったことが悔やまれる~。







●ごちそうさま~(´ε`)♪
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時刻は22:40。

ホテルに戻るにはちょっと早いし、明日、回る予定だったスポットを散歩するのも一興か。

アーケード街を歩いているとフラメンコ鑑賞の呼び込みがあって、少し迷う。

本場のフラメンコ、見てみたいな~。でも、散歩しての夜景も見たい。。。







●こういう選択に、「正解」はないのかも知れない
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メトロポールパラソルまでトコトコ歩いてきた(´ε`)~♪







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世界最大の木造建築物という。






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『・・・木造
?』

鉄骨・鉄筋も使っている様に見えるが、酔っぱらったかな?







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巨大パラソルの下で、しばらく夕涼み(´ε`)~♪

治安がいい国は、こういう時間にのんびり外でくつろげるのがいいねえ。







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色々歩き回ろう(´ε`)~♪






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やっぱ、関東や東海よりだいぶ涼しいわ。







●グアダルキビル川までやってきた(´ε`)~♪

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コルドバではロマン橋がかかっていた川だ。

うーむ、涼しい(´ε`)~♪

ってか、風邪ひきそうだ。









●商店街を歩くと・・・
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おおっ、これはカウボーイの用品店?

そうか、アンダルシアが闘牛が盛んな場所だとしたら、カウボーイやらロデオやらも盛んなのかも知れん。

そういう競技なんかも、見てみたいもんだな(´ε`)~♪










●大聖堂わきを通り過ぎる
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ここは、明日見学しにくる予定の場所だ。







●「トランキーロ」(焦っせんなよ!)←僕が唯一知ってるスぺ語
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ククク、明日、じっくりなめ回すように見学してくれるわ(´ε`)~♪










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・・・だいぶ酔いも醒めてきたぞ







●営業中の商店があったが、プリングルスは今日は要らんな

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ホテルに戻ったのは24時をちょっと回った頃だった。

フロント脇を通り過ぎる時、テレビの音が聞こえてきて、おかみさんがまだ起きているのが判った。

ふと、不安になる。

『果たして、僕はあのドアをちゃんと開けられるのだろうか
?』







●ガチャガチャガチャ・・・ッ!
ドアー


あ、開かないッ!


やっぱり、どうやっても開かないんだよ。

何なの、このドア―

・・・かなり気まずいが、おかみさんにお願いしに行くしかない。

おそるおそる階段を下りて、おそるおそるフロントのベルを鳴らし、

出てきたおかみさんに、おそるおそる
「ドアを開けられない」とゼスチャーして見せる。







●案の定、おかみさんは極めて不愉快そうな表情を見せてきた

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そりゃそうだろう。

酔っ払いにバカにされている気分だったんじゃないかと思う。

腕を組んで「簡単には開けにいってやらない
というような強硬姿勢を醸し出しはじめた。

『いや、でも、どうすりゃいいのさ

・・・もう、どうしようもなく困り果て、手を合わせてアタマを下げて必死で
拝んでみた(*v.v)

すると、おかみさんは「ブッ」と吹き出して、途端に機嫌よくなった。

・・・
ガチャッ!






●KOU:「 Oh 
!!
開いたドア―

ユーはマジシャン!ありがとうありがとう、おやすみなさい・・・(*v.v)

・・・と、中に入ろうと思ったら、おかみさんにベルトを掴まれて部屋の外に引っ張りだされた。

「えっ
???







●おかみさんはせっかく開けたドアを閉じてしまった

ドアー

そして、腕組みして「開けてみろ」という様に促してくる。

いや、そう言われても・・・


ガチャガチャ・・・やっぱり、どうやっても開かない。

その様子を見たおかみさんは、ゆっくりと開け方を教えてくれる。

KOU:「・・・ええ~、ましゃかっ
!」








ドアの開け方はこうだった・・・!
ドアの開け方

(あのヘンテコな玉を)引っ張って(ドアを)押し開けるって・・・
こりゃ、判らんよ









●学習した
通りにドアを操作すると・・・
開いたドア―2

ガチャッ・・・★

KOU:「開いた

おかみさんは僕の肩をポンポンと叩いた後、大満足の様子で階下に降りていった。







●「・・・世の中には使いにくいドアがあるもんだねぇ、BROMPTONくん
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この「ドアの開け方」は、今までのロマン旅で習得した知識の中で、最も実用的かも知れん。

そんな事を思いながら、僕はベッドに倒れこみ、意識を失ったのだったzzz





(つづく)




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