●2018年9月18日19:00頃(イスタンブール現地時間) 僕はガラタ橋1Fのレストラン通りにいた
旅も中盤に差し掛かりつつある4日目にして、初めてマトモな夕食を食べに来ている。
思えば、BROMPTONくんとのお出かけは遊び過ぎてクタクタになり、ごはん(外食)モチベが低いのがパターン。
『そうか、今夜は、BROMPTONくんがいないから、外で晩ごはんを食べれるというわけか・・・』
●店員に声をかけられた、このレストランにしよう
席に着くと、どこからともなく声が聞こえてきた。
謎の声:『・・・KOU、あなたは仕事疲れのまま辺鄙な土地を旅して、ひどく疲れている』
KOU:「えっ?」
謎の声:『しかも、珍しい土地に行ったのに、目的地に入れなくて悔しい想いをしてしまった』
KOU:「え? 君はいったい・・・?」
謎の声:『このままじゃ、私たちはダメになっちゃうかも知れない。あなたには少し休息が必要だわ』
KOU:「え?君はまさか、BROMPTONくん?
・・・いや、BROMPTONさん?」
⑯
(トルコ) イスタンブールの妄想 篇
●店員:「エクスキューズミー、サー」
・・・ハッ
20皿ほどの前菜がならんだお盆を持ったウェイターが僕の前にやってきていて、その中の一つを選んだ。
ウェイター:「それひとつでいいの?」
KOU:「よござんす(*v.v)。。」
●舐めてみると、少しだけ辛味のついた、根菜のペーストのようだ
『どうやって食べるのかよく判らないが、これでいいのかな?』
・・・軽く焼かれたパンに塗って食べてみる。
サク・・・モグモグ・・・
うん、美味しい(*v.v)。。
●続いてやってきたおビールをゴキュゴキュ・・・><。
そういや、これも、この旅初のアルコールか。
喉を流れ落ちる琥珀色の液体と、吹いてくるやわらかな夜風の心地よさに、ちょっと、ホッとする。
BROMPTONさん:『…それが、今のあなたの本音。私との旅が、必ずしもあなたの理想であるとは限らない』
KOU:「バカな。君がいるから地中海の海岸も、カイサリア・マリティマも、アッコでも、ベツレヘムでも、
より多くのものを、僕は見れているわけじゃないか」
BROMPTONさん:『本当にそうかしら。私がいたから、あなたは楽しみにしていた岩のドームにも、
嘆きの壁にも、聖墳墓教会にも入れなかった』
KOU:「そんな事は気にしなくていい。ある程度最初から予想していた事だ。
そもそも、僕は建物内をきめ細かく見るよりも、ざっくりと街を見て回るのが好きなんだ。
それに、エルサレムで子供たちと楽しく遊べたのも君の愛嬌のおかげじゃないか。
中年男のただの一人旅じゃ、ありゃあムリだよ」
●『サバ』の注文にはgoogle翻訳が必要だった。英単語は「mackerel」
KOU:「美味い!・・・BROMPTONさん、このサバ、イスタンブール産かな?それともアフリカ産とかかな?」
BROMPTONさん:『そう、こうやってのんびり食事をして過ごす時間が、今のあなたには必要なのよ』
KOU:「んなこたどうでもいいよ。ってか、僕は魚類の英単語を『サーモン』と『ツナ』しか知らなかったらしい」
BROMPTONさん:『ちょっと、時間をおきましょ。私も、私だけの旅をしてくるわね』
KOU:「もう、何言ってんだよ・・・あれ?BROMPTONさん?・・・・・・・・・・・・BROMPTONさーん!」
●『・・・ハッ!』
フロア内に流れるイカした中東系の音楽(・・・よく判らない)で我に返る。
『も、妄想か・・・』
ふと、目の前の空間を、上から何か線の様なものが下におりていくのが見えた。
『?』
●ほどなく・・・
ピチピチと動くものが下から上に引き上げられていく。
『なるほど、ガラタ橋の釣り人が垂らした糸か』
●BROMPTONさんの言う通りかも知れない
BROMPTONさんがいる事によって思い通りにいかなくて余計疲れた事も多々あるからな・・・。
明日、ホテルにBROMPTONさんが戻るまでの時間は、
時に人間のパートナーもくれる『休息時間』みたいなものかも知れない。
●イスタンブール滞在中に予定していたMAP
市内回遊~ボスポラス海峡沿いに黒海方面まで北上して船で戻ってくるコースとか考えてたが、
イスタンブール滞在中は『休息』と割り切って、中心部探訪に切り替えてのんびり過ごす事にしよう
●ロマン探求ポタ2018(*v.v)。。前半テーマ曲 KONAMI Pop'n Music(2010) ♪The Sky of Sadness
●ほんのりと酔っぱらった~♪
ガラタ塔方面を通って、ホテルに戻る事にしよう。
●ひと気のない通りに入ったところで、男が声をかけてきた
男:「やあ、ガラタ塔がどっちの方面か教えてもらえないか?」
KOU:「ああ、多分あっちだと思うが・・・」
男:「そうか、ありがとう。日本から来たのかい?」
KOU:「ああ、そうだけど」
男:「そうか、俺はシンジュクに行った事があるんだ・・・」
・・・彼が何の目的で近づいてきたのかよく判らないが、めんどくさかったので途中で話を打ち切って退散する。
●ひと気のない通りを抜け出せない間に女が声をかけてきた
女:「タバコの火貸してくれないかしら」
KOU:「僕は持ってないよ、ライターとかは」
女:「え?タバコ吸わないの?」
KOU:「ああ、吸わないよ」
女:「あなた、日本から来たの?」
KOU:「ああ、そうだけど」
女:「私はキョートとナゴヤに行った事があるけど、日本はいい国ね・・・」
・・・彼女が何の目的で近づいてきたのか大体判るし、こわいので途中で話を打ち切って退散する。
●人通りが多い通りに入って、ホッとする
本当に坂道が多い。息がきれる
雑然とした街を背景に、女の子たちがインスタ用かなんかの写真を撮っている。
この路面店で、イスタンブールのお土産その1を購入。かわいらしく配りやすいコースターを5枚ほど
店員の女の子は、とても親切でかわいかった。
●『ガラタ塔は意外に遠いんだな』
そう思いながら、ビックリするほど直角の街角を曲がると・・・
●あっ!
●なんか、すごいぞ
大昔は木造の塔だったそうだ。
牢獄として利用された事もある現在の石造りの塔は1350年頃に造られ、
戦災被害などもあったが修復され、現在に至るという。詳しくは『トルコ紀行』。
街も賑やかで、なかなかいい感じ
僕は、日中観光客で混雑している場所はあまり好きじゃないが、日没後の混雑なら割と嫌いじゃない。
ガラタ塔を眺められるこのお店で、何か食べていこう。
一番シンプルなケバブのサンドとドリンクのセットを食べていく事に。
目の前には中国人のカップルがのんびりサンドを食べていた。
「晩上好」
・・・と、何か突然、カメラやらスマホやらのシャッター音がやたら聞こえてきた。
●あっ!
白いドレス着た人が、タキシード着た人をヘッドロック・・・いやハグしている
●なるほど、イスタンブールの記念撮影はこういう事になるのか
ガラタ塔前にいた大きな犬がやってきて花嫁さんのドレス引っ張ったりして笑いが起こる、ほのぼのした光景
●楽しかった。ホテルに戻ろう
味のある石畳の街の中にある僕のホテルの前の道だけ・・・
●路面張替え工事中
さて、ホテルに戻ったら・・・
●シーモからもらった『お洗濯セット』を使ってみよう
テルアビブではボディーソープとか使って適当に手で洗っていたけれど、そろそろちゃんと洗濯したい。
洗剤と水(僕は温水を入れた)を入れて、洗濯物を入れて・・・
よく振ったら、15分ほど袋の中で浸して、その後、袋のジッパーを一部開けて袋ごと絞れる。
使ってみたらかなり便利で、今後、重宝すること間違いなし!
ただし、絞る作業は、ひとつひとつの衣類を直接絞った方がより確実ではある。
まあ、乾いた風が吹いてくる様な場所であれば、これで袋全体で絞っても使えるだろう。
さて、明日は徒歩でイスタンブール市内を探訪して、夕方になったら一旦ホテルに戻って
届いている筈のBROMPTONくんを持ち出してポタリングする事にしよう
翌日の旅程を大幅に変更した僕は、穏やかな眠りにつく。
次回:イスタンブールの休息(*v.v)。。 篇
■ロマン探求ポタ2018(*v.v)。。INDEX
Ⅱ.トルコの章
Ⅲ.ハンガリーの章
Ⅳ.ルーマニアの章
終章
コメント